ニュース
ニューカレドニア観光局とエアカランが最新情報を説明。新機材A330-900neo型機が成田/関空から毎日運航
2019年9月13日 10:32
- 2019年9月12日 実施
ニューカレドニア観光局とエアカラン(エア・カレドニア・インターナショナル)は9月12日、共同で会見を開き、両者の最新の取り組みなどについて発表した。
登壇したのは、ニューカレドニア観光局 本国局長のジャン=マーク・モスラン氏と日本支局長の小早川薫氏、エアカラン CCOのウィリアム・ルグラン氏。
新政府発足でプラスチックバッグ全面禁止など天然資源を守る取り組みが進む
ニューカレドニアといえば、紹介時の枕詞として「天国に一番近い島」がおなじみだが、元ネタは原田知世の主演で映画化もされた森村桂の旅行記のタイトルであり、観光局としても「40代以上ならよく知っているフレーズ」と認識しているという。一方で、パンフレットやガイドブックなどでも枕詞として使われているため、若い世代にも浸透していると説明する。こうした経緯もあり、同局は3月の会見で「天国に一番近い島 ニューカレドニア」のキャッチフレーズを商標として出願したことを明らかにしていた(関連記事「ニューカレドニア観光局、『天国に一番近い島』を商標登録へ。『来れば天国を見つけられる』とモスラン局長」)。
そんなニューカレドニア観光の現状は、フランス領であるためフランス人観光客が最も多く、2番目の市場としてはオーストラリアと日本が拮抗している。20世紀初頭に6000人ほどの日本人がニッケル鉱山で働いており、契約後もニューカレドニアに残り、現地の発展に尽くしてきたという。そのため現地は非常に親日的であり、首都ヌメアでは日本語の標識や看板などを見かけることができ、「皆さんが思っている以上に日本語があふれている」とのこと。
今後の展開としては、5月に発足した新政府が持続可能なツーリズムに積極的な施策を打ち出しており、7月からはスーパーマーケットなどでのプラスチックバッグ(ビニール袋)の全面禁止、9月以降はプラスチックのストローやスプーン、マドラーなどが禁止されている。政府としてもニューカレドニアの観光が珊瑚礁やラグーンといった天然の資源によっているものと理解しており、こうした方針は強化されるようだ。
また、ヌメアの港湾地区にショッピング、レストラン、エンタテイメント施設が入居する商業施設が、詳細は明かせないとしつつ、新しい国際ブランドのホテルも建築中であるという。
日本路線に新機材エアバス A330-900neo型機を投入したエアカラン
続いてエアカランのルグラン氏が同社の現況を説明した。同社は1983年に設立、シドニーやブリスベン、メルボルン、オークランド、東京、関空、バヌアツ、フィジー、タヒチなどに路線を開設している。
保有機材はエアバス A330-900neo型機が2機(A330-200型機を置き換え)、中長距離用としてA320型機も2機保有している。日本路線は成田から週5便、関空から週2便を運航しており、毎日どちらからか発着しているという状況。なお、繁忙期は成田から毎日(週7便)運航しているという。
長距離線である日本路線には新機材のA330-900neo型機が投入されており、成田~ヌメア線では8月10日から、関空~ヌメア線では9月2日から運航が始まったばかり。以前のA330-200型機では2クラス制だったが、新たにプレミアムエノコミークラスを新設し、現在は3クラスで運用している。2020年~2021年には、A320型機の置き換えでA320neo型機も2機導入予定という。
A330-900neo型機のビジネスクラスは1-2-1配列の26席。フランス人デザイナーが手がけたというシートは、ニューカレドニアの砂浜をイメージしたホワイトとベージュの内装で、珊瑚をイメージしたレッドをアクセントに加えている。シートは208cmのフルフラットになり、15.6インチのタッチ式モニターやUSB充電ポート、ACコンセントを備える。また、ビジネスクラス利用者にはアクセスコードが配布され、搭乗中は無料で機内Wi-Fiによるインターネット接続が行なえる。
プレミアムエノコミークラスは2-3-2-配列の21席。こちらも13.3インチのタッチ式モニターにUSB充電ポートとACコンセントを備えており、Wi-Fi接続は1時間まで無料。シートピッチは96.5mで、背もたれは18.1度のリクライニングが行なえる。
エコノミークラスは2-4-2配列の244席。11.1インチのタッチ式モニター、USB充電ポート、ACコンセントを備えるが、Wi-Fi接続は有料。背もたれのリクライニング角度は14.6度となっている。
ヌメアのトントゥータ国際空港にはエアカランのラウンジがあり、席数は68席。ビジネスクラス利用者が利用できるという。
なお、この日エアカランは、12月3日からJAL(日本航空)とコードシェアを開始することを発表している(関連記事「JALとエアカラン、12月3日からコードシェア開始。成田/関空~ヌメアとJAL国内線で」)。同社の日本人利用者のうち、1割程度は東京と大阪以外の地方からの利用だそうで、JALとのコードシェアによって地方利用者の利便性が高まることを期待していると説明した。