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セブ・パシフィック航空、成田~フィリピン・クラーク線就航式典。低料金と乗り継ぎの利便性をアピール
2019年8月9日 20:26
- 2019年8月9日 就航
セブ・パシフィック航空は8月9日、成田国際空港~フィリピン・クラーク国際空港(ルソン島)線を就航した。
月・水・金・日曜の週4便運航で、所要時間は約4時間30分。使用機材はエアバス A320型機。ジェットスター・アジア航空が2018年3月から関西国際空港~クラーク線を運航しているが、成田発着では初めてのクラーク直行便となる。
5J5068便: クラーク(07時00分)発~成田(12時30分)着、月・水・金・日曜運航
5J5069便: 成田(13時15分)発~クラーク(17時00分)着、月・水・金・日曜運航
クラーク空港のあるアンヘレス市はフィリピン・ルソン島のパンパンガ州に位置し、以前はアメリカ軍のクラーク空軍基地があった街。今は経済特区となっていることから日本企業も多く進出し、治安面が強化されているエリアも多く、語学留学の日本人も増えている。
成田空港ではクラーク発の初便である5J5068便の到着を放水アーチで迎え、日本側の初便となる5J5069便の出発前には、第2ターミナルの98番ゲート前で就航記念式典を開催した。
フィリピンでのすばらしい体験を、ぜひご帰宅されたらご家族やご友人にシェアしてください
主催者を代表してあいさつに立った、セブ・パシフィック航空 本社 マーケティング/販売担当 バイスプレジデントのキャンディス・イヨグ氏は「成田~クラーク線はマニア、セブ島に続き、東京とフィリピンをつなぐ3つ目の直行便となります。2008年にセブ・パシフィック航空が日本に就航して以来、日本とフィリピン間を運航する7つ目の直行便です。これまでの11年間で、成田、名古屋、福岡、大阪と、着々と就航地を広げることができました。
クラークはフィリピン北部へのゲートウェイ、そして航空会社にとっては重要なハブ空港です。セブ・パシフィック航空は7つの国内線、4つの国際線がフィリピンで運航しているなか、今回、成田があらたに就航地に加わることになりました。
2012年から2017年の間、着実に14%の成長率を誇った日本市場への、我々の継続的な努力と投資の成果でもあります。毎年50万人もの日本人観光客がフィリピンを訪れ、日本は観光市場におけるトップのインバウンド国の一つです。
成田~クラーク線の新規就航により、多くの日本人観光客や、在外フィリピン人のフィリピンへのアクセスを容易にし、フィリピンをより楽しむことができるようになります。クラークはかつてアメリカ合衆国の空軍基地の拠点でもありました。すばらしい料理、冒険、エコツーリズム、そして世界屈指のゴルフが体験できる魅力的な土地です。次々と開発が続くクラークのホテルやレストラン、交通インフラは、クラークの経済成長が見込まれていることを示しています。クラーク空港の新旅客ターミナルも現在建設中で、2020年の開業を見込んでいます。
クラークは経済特別区であり、テキサス・インスツルメンツ、ヨコハマタイヤ(横浜ゴム)、住友電装などの多数企業の拠点があり、フィリピン本部の役割を果たしています。
国際航空運送協会の安全認定を受けた航空会社として、安全面で非常に高い基準を設けているセブ・パシフィック航空は、日本とフィリピンの間にあらたに直行便を就航することができ、とても光栄に思います。セブ・パシフィック航空をご利用いただいた、すべてのお客さまに御礼申し上げます。フィリピンでのすばらしい体験を、ぜひご帰宅されたらご家族やご友人にシェアしてください。それでは安全で快適な空の旅を、5J5069便でお楽しみください」とあいさつした。
セブ・パシフィック航空とともに、ご利用いただきやすい環境を提供
来賓としてあいさつに立った、成田国際空港 代表取締役社長の田村明比古氏は「セブ・パシフィック航空にはマニラ、セブ線を就航していただいており、これが3つ目の路線。クラークは日本人には馴染みが薄いですが、マニラから90kmのアクセスも便利なところですし、経済特区があり、さまざまな企業が立地してきています。米軍基地だった経緯もあり、多国籍なお店もあり英語を学ぶために学生が各国から来ている地域です。
日本にとっても魅力的なデスティネーションで、ゴルフも非常に楽しみですが、日本とフィリピンの間の交流は年々活発化してきています。2018年の数字では日本からフィリピンへ60万人が訪れ、伸び率は8%。フィリピンから日本へは50万人で、伸び率はなんと19%です。非常に有望な、相互に拡大の余地があるマーケットと思われますし、このクラーク便を含めまして週に85便が成田からフィリピンへのサービスを行なうまでになりました。
これから益々、日本とフィリピンの交流が活発化しますように、成田空港といたしましてもセブ・パシフィック航空とともに、ご利用いただきやすい環境を提供しながら、日比間の交流の拡大に貢献していきたいと思っています」と、祝辞を述べた。
日比両国間でさらにビジネスチャンスと友好が深まるでしょう
フィリピン共和国のホセ・カスティリョ・ラウレル五世 全権大使は「今回開発された新ルートは、フィリピン北部を観光する日本人のお客さまにとって、たいへん便利なルートです。日本からフィリピンへの観光客数は、フィリピンのインバウンドの4番目となっていて、2018年は63万1801人の日本人観光客がフィリピンを訪れました。2017年度と比較して8.15%の伸びです。海外留学協議会によると現在フィリピンは、日本人の英語語学留学者が4番目に多い目的地です。
日本には現在27万人のフィリピン人海外労働者が働いていて定期的に渡航します。ルソン県から来日している人々にとって、このルートはたいへん都合のよいものとなっています。月・水・金・日の週4日、成田空港からエアバス 320を就航させると聞いています。これによりクラーク空港へは、毎週720席が確保されることになります。この新ルートの開発により、日比両国間でさらにビジネスチャンスと友好が深まるでしょう」とあいさつした。
低料金が我々の強み
報道陣の囲み取材に対応したセブ・パシフィック航空のイヨグ氏と松本氏は、「我々は搭乗率85%以上を目標としています。成田~クラーク線は今のところ順調で、今日の便は約90%の搭乗率、8月中はすべて8割近くで推移していますので、期待値は非常に高い路線です。確定しているわけではありませんが、週4往復からデイリーにもしていきたいと考えています」とコメント。
プロモーションについてイヨグ氏は、「プロモーションについては絶えずかけていきます。低料金が我々の強みですが、(フィリピン)国内の接続性がよいことも言えます。たとえばクラークからフィリピン国内への7つの路線がありますし、クラークから国際路線も4つありますので、接続性を活かしたプロモーションをかけていきたいと思います」と、松本氏は「クラークには英語研修の学校が多くあるので、そのようなお客さまにもプロモーションをかけていきたし販売を強化していきたいと思っています。また、LCCは日本の企業のお客さまがご利用になるケースが少ないのですが、成田からクラークには我々しか飛んでいませんが、経済特区となっていて40社ほど企業がありますので、そのお客さまの利便性を高められればと思います」と語った。