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ベトナム航空、日本就航25周年式典。ズォン・チ・タインCEOはボーイング 787-10型機の日本路線導入に言及
グエン・スアン・フック首相や二階幹事長らが出席
2019年7月1日 22:13
- 2019年7月1日 開催
ベトナム航空は7月1日、日本就航25周年を記念した式典を都内で開催した。
式典にはCEOのズォン・チ・タイン氏らベトナム航空関係者のほか、ベトナム社会主義共和国 首相のグエン・スアン・フック氏や自由民主党幹事長の二階俊博氏らが出席した。
ベトナムの航空会社であるものの、両国に育てられたエアライン
グエン・スアン・フック首相は、ベトナム航空は安全、ハイクオリティなサービス、親切なサービスを特徴に、両国の関係、民間交流にすばらしい貢献をしてきたと評価。そしてANA(全日本空輸)といった日本からの資本参加もあり、ベトナムの航空会社であるものの、両国に育てられたエアラインであると感謝を述べた。
ベトナム航空はクルーや機材への投資を積極的に行ない、両国の航空分野での協力に積極的に関わっており、今後のベトナム航空の成長、両国の関係のさらなる発展に期待を寄せてあいさつを終えた。
2国間交流が拡大するよう一層努力をしていく
日越友好議員連盟会長でもある二階氏は、グエン・スアン・フック首相の来日を歓迎し、ベトナム航空の日本就航25周年への祝意を述べた。
両国の交流人口が年間約120万人を超えていることに触れ、ベトナム航空の日本路線がこの活発な往来を支えていると紹介。さまざまなレベルでの「2国間交流が拡大するよう一層努力をしていく」とあいさつを締めくくった。
日本~ベトナムが「120万人の相互交流の時代になった」
式典後のランチレセプションでは、JATA(日本旅行業協会)副会長の菊間潤吾氏が乾杯の発声を行なった。
日本からの海外渡航者数は2018年に1895万人と過去最高を記録。2019年1月~5月も約9%の伸びを見せているそうで、「2020年・2000万人」の目標を1年前倒しで達成できるペースであると説明。ベトナムへの渡航者も順調に増えており、2018年は約83万人、ベトナムから日本への渡航者数は約39万人で、「120万人の相互交流の時代になった」と紹介し、これは「ベトナム航空の日本路線積極展開によるもの」と感謝を述べた。
そしてJATAとしてもベトナム各地を紹介するセミナーを積極的に国内で展開していき、ベトナムへの渡航者数100万人の時代が到達するようがんばっていきたいと語った。
ボーイング 787-10型機の日本路線導入を予定
レセプションでフック首相や二階幹事長の式典への列席、25周年について感謝を述べたタインCEOは、報道陣の囲み取材に対応した。
現在ベトナム航空は羽田空港/成田国際空港/関西国際空港/セントレア(中部国際空港)/福岡空港へ10路線、週81便を運航している。順次機材の大型化も進めており、2020年3月にはボーイング 787-10型機の日本路線導入も予定している。前述の日本路線のほかに北海道や石川県への就航も検討しており、先日行なった石川県知事との会談でも話題にあがったと紹介した。
三菱航空機が開発を進める国産リージョナルジェット「Mitsubishi SpaceJet(三菱スペースジェット)」については、ベトナム航空への出資会社でもあるANAが導入の方向で進めていることは承知しているとしたうえで、同クラスではエンブラエルやボンバルディアも含めて機材の検討をしていると語った。ベトナム航空としてはこのクラスの新機材を早く導入したいと考えており、「大事なのは導入時期」とした。
国営企業だったベトナム航空だが、約2か月前にホーチミン証券取引所に上場して「ベトナム航空の株式はオープンマーケットで取引されている」状態であり、ベトナム政府が国有の80%を今後2年間で51%まで引き下げる方針であると説明し、「国の干渉が少なくなっていくということ」と述べた。