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サンクトペテルブルク観光開発委員会、エルミタージュ美術館などをアピール

2018年11月29日 実施

ロシア第二の都市であるサンクトペテルブルクはバルト海に面した交通の要衝であり、古くから経済や文化の中心として発展してきた

 ロシアのサンクトペテルブルク観光開発委員会は11月29日、同都市の観光における最新情報を紹介するセミナーを日本の旅行業界向けに開催した。当日は現地の旅行業者と日本の旅行代理店が商談するためのワークショップも用意された。サンクトペテルブルクはヨーロッパでも人気上昇中のエリアであり、セミナーには当初の予定を上回る多くの関係者が集まり会場は大盛況となった。

 セミナーの冒頭、サンクトペテルベルク観光開発委員会 副会長のグヴィチャ・ナナ氏が登壇し、「ロシアの首都はモスクワですが、サンクトペテルブルクはロシアの文化的な首都と申し上げても差し支えありません。人口は500万人ですが、観光客はそれより多い800万人が訪れます。ユネスコ世界文化遺産を始め、ロシアを代表する歴史的な建造物がいくつもあります。サンクトペテルブルクを訪れるにはビザが必要ですが、クルーズ客船とフェリーの乗客は72時間ビザなしで滞在できます。

 また、経済の街でもあり、今年の国際経済フォーラムには3万5000人が集まりました。サンクトペテルブルクはとてもフレンドリーな街であります。皆さまをぜひお招きしたいと思っておりますので、この場を借りてようこそと申し上げます」とあいさつした。

サンクトペテルベルク観光開発委員会 副会長 グヴィチャ・ナナ氏

 続いて、在日ロシア連邦大使館 参事官のアレキサンダー・ボンダレンコ氏がマイクを持ち、「2国間の交流をさらに強化していかなくてはいけないという政治的な機運もございまして、その過程においては今回のサンクトペテルブルクのプレゼンテーションが行なえることかを大変うれしく思います。ロシアにおいては、サンクトペテルブルクはもっとも美しい街の一つに数えられています。距離は離れていますが、サンクトペテルブルグに日本からの旅行客が増えていくことに大変期待しています」と述べた。

在日ロシア連邦大使館 参事官 アレキサンダー・ボンダレンコ氏

 サンクトペテルベルクの詳細については、観光情報局のアンナ・カジャノヴァー氏が説明した。サンクトペテルブルクは観光地として非常に人気が高く、2017年には観光客数が800万人を突破するなど、右肩上がりで訪問する人が増えている。また、観光客からだけでなく、業界から見ても高い評価を受けており、数々のアワードを獲得していることも紹介された。

サンクトペテルベルク市観光情報局 アンナ・カジャノヴァー氏
観光都市として世界的に評価は高く、訪れる人も年々増加している

 サンクトペテルブルクは交通の便もよい都市であり、整備された国際空港、主要な5つの駅、地下鉄、国内やヨーロッパ各地を結ぶバス、それに港湾都市らしい船による移動が用意されている。サンクトペテルブルク市内にある国際空港のプルコヴォ空港は2017年は1600万人が利用し、ロシアの空港では利用客数が第4位にランクインする規模である。観光都市であり、ロシア西部の最大の都市であることから、さまざまな航空会社が就航している。鉄道については、高速列車を利用すればモスクワから4時間、ヘルシンキからは3時間半で移動できる。

 船に関しては、バルト海に面した港には近代的で新しい客船ターミナルが設置されており、ヨーロッパ各地や世界の主要都市と船舶で往来することが可能だ。最近ではトルコやコペンハーゲンを行き来するクルーズが人気になっているそうだ。また、客船で訪れる観光客に対しては、ビザなしで72時間の滞在が認められているのもポイントになっている。

プルコヴォ空港を利用してモスクワやヨーロッパ各地から多くの人が訪れている
高速鉄道を利用して移動する方法もある
バルト海に面しているので船を使って訪れることもできる

 観光に欠かせないホテルについては、「2018 FIFAワールドカップ ロシア」があったことから、認可を受けた宿泊施設が1000軒以上用意された。観光都市としての人気の高まりとともに毎年新しいホテルが建設されており、2017年はワールドワイドのブランドではヒルトンが開業している。

 増え続ける観光客に対して、サンクトペテルブルクでは情報提供にも力を入れている。市内には空港や客船ターミナルといった主要スポットに12か所のインフォメーションセンターを設置。ワールドカップ開催時には移動オフィスを用意した。さらにハイシーズンにおいては、呼べば駆け付けてくれる「ask me」サービスを展開し、外国語に対応するコールセンターも設置したとのことだ。オンライン情報としては、サンクトペテルブルクの観光情報を紹介した「Visit Petersburg」をWebサイトやアプリで用意している。こちらでは人気のある観光ルートやホテルの予約に役立つ情報などが掲載されている。

増え続ける観光需要に応えるために案内所を設置
移動オフィスや駆け付けてくれるガイド、コールセンターも用意
多くの観光情報を紹介しているWebサイトとアプリも公開されている

 サンクトペテルブルクは文化的な施設がたくさんあることも、観光地としての魅力。ユネスコの世界遺産は36、史跡は7783を数え、美術館や博物館の数は200に達する。同氏も「大通りも、そこから路地を入った場所でも、そこかしこに見つけることができます」と話している。そのなかでも膨大な展示物を収蔵しているエルミタージュ美術館は、世界でもトップ10に入るほど来場者数が多い人気の観光スポットだ。郊外にはツァーリ(皇帝)の別荘地である「ツァールスコエ・セロー」があり、エカテリーナ宮殿やアレクサンドロフスキー宮殿など、豪勢な歴史的建物も人気であると紹介された。そのほか、美しい噴水が数多くあり、こちらも見どころとなっている。

 歴史的建造物として、美しい宗教施設が数多くあるのもこの都市の魅力の一つ。東西の文化が混ざり合う交通の要衝でもあったことから、ロシア正教会、カトリック、プロテスタントの教会を始め、モスクや仏教寺院もあるとのことだ。

多くの史跡やミュージアムが存在するのもサンクトペテルブルクの魅力。もっとも有名なエルミタージュ美術館は展示品を全部見るのに数年かかるといわれている
ロシア帝国時代に建設されたエカテリーナ宮殿は豪華絢爛であり、なかでも琥珀の間は一見の価値があるそうだ
多くの文化が共生するサンクトペテルブルクでは多様な宗教建築物も名所に挙げられる

 今年はワールドカップ主催国として非常に盛り上がったロシア。FIFAによると「今まででもっとも盛り上がってスムーズに運営された」大会とのことで、観光客は100万人以上が訪れ、そのなかで60万人以上が外国人観光客で占められていた。サンクトペテルブルクにも8万人を収容できる新しいサッカースタジアム「サンクト・ペテルブルグ アリーナ・スタジアム」が建設され、成功に一役買っている。こちらのスタジアムを本拠地とする「FCゼニト・サンクトペテルブルク」は人気チームで、観戦客数は世界でもベスト20に入るそうだ。

 サンクトペテルブルクは見どころの多い、とても魅力的な都市であるが、近年オーロラで人気になっているムルマンスクへ移動するための中継地としても便利であると最後に紹介された。

大成功を収めた「2018 FIFAワールドカップ ロシア」
開催に合わせて新しいサッカースタジアムも建設された
絶大な人気を誇る地元サッカーチーム「FCゼニト・サンクトペテルブルク」

 今回のセミナーやワークショップにはロシアの航空会社であるS7航空も参加していた。同社を含め、現在のところ日本からサンクトペテルブルクまでの直行便はないので、成田から同社のみを利用して移動する場合はハバロフスクやウラジオストク経由でノヴォシビルスクに行き、そこからモスクワを経由してサンクトペテルブルクに飛ぶことになる。モスクワ~サンクトペテルブルクは利用客も多いことから、デイリーで最大9便を運航しているので乗り継ぎの利便性は高いとのこと。

 また、夏期には成田~ノヴォシビルスク間で季節運航があるので、乗り継ぎ回数が少なくなる。前述したようにモスクワからは便数が多いので、他社便を利用してモスクワまで行くか、もしくは近隣国であるフィンランドのヘルシンキまで移動する方法もあると説明してくれた。

S7航空 エージェント ネットワークマネージャーのマリア・ホロワ氏。日本からは成田~ウラジオストク、成田~ハバロフスク間が定期便があることなどを説明してくれた
同社の航路を使ってアジアからサンクトペテルブルクまでの移動コース
夏期は成田からノヴォシビルスク経由でモスクワに移動できる
モスクワからサンクトペテルブルクへは毎日数多くのフライトがある
ワークショップでは現地の旅行業者と熱心に商談が行なわれていた