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日本・フィンランド外交関係樹立100周年記念で女優の小林聡美さんらが親善大使に就任。任命式にムーミン登場
2018年12月13日 18:12
- 2018年12月12日 任命式開催
駐日フィンランド大使館は、2019年に日本とフィンランドが外交関係樹立100周年を迎えるにあたり、照明デザイナーの石井幹子さん、スキージャンプ選手の葛西紀明さん、女優の小林聡美さん、ピアニストの舘野泉さん、アイドルの藤咲彩音さん、デザイナーの皆川明さんを親善大使に任命。任命式を大使館で行なった。
任命式では駐日フィンランド大使のペッカ・オルパナ氏が「2017年に独立100周年を祝ったフィンランドだが、来年はもっと盛大なお祝いがある」と、2019年に日本との外交関係樹立100周年を迎えることや、遠く離れた2か国がさまざまな分野で戦略的なパートナーとなっている現状などを報告。芸術や文化の分野では、芸術家の往来や展覧会・文化活動の数が両国間で増えていること、さらに2019年はこれまでにないほど数多くの芸術・文化交流が企画されていることを説明し、あいさつとした。
あいさつに続いて親善大使に任命された6名のうち5名が、大きな拍手のなか1人ずつ登場。スキージャンプ選手の葛西紀明さんはシーズン中ということで欠席となりビデオレターのみでの登場だったが、照明デザイナーの石井幹子さん、女優の小林聡美さん、ピアニストの舘野泉さん、アイドルの藤咲彩音さん、デザイナーの皆川明さんに、フィンランド産の白樺に特別にプリントされたものという親善大使任命状が、ペッカ・オルパナ氏から手渡された。
任命状を受け取った5名の親善大使がそれぞれの思いを語った。1965年に渡ったフィンランドが初めての外国だったという石井幹子さんは、照明メーカーのストックマン・オルノで約1年間勤務。照明デザイナーとしてのキャリアの出発点はヘルシンキだったと語った。当時感銘を受けたのはフィンランドの人々が大変美しいデザインの家具や調度品、テーブルウェアで暮らしていることだったと振り返った。
フィンランドを舞台にした2006年の映画「かもめ食堂」で主演した小林聡美さんにとって「フィンランドはもっとも親しみのある国の一つで“毎日を豊かに暮らしているか?”を問いかけてくれる国」だという。ムーミンワールドに行った際にムーミンの家に入ってその美しさに感動したそうで、2019年3月開業予定の「ムーミンバレーパーク」は個人的に楽しみと述べた。
ムーミンの原作者トーベ・ヤンソンさんと1960年代に交流があったというピアニストの舘野泉さん。家が近くときどき夜中まで話し込んだこともあったそう。当時付き合っていたガールフレンドから「これでフィンランド語を勉強するといいよ」とムーミンの本を手渡されたと懐かしそうに語った。
でんぱ組.incの藤咲彩音さんは2017年にフィンランド人姉妹とアイドルグループ「ピンキー!ノーラ&ペトラ」を結成。「2人といるとなぜかゆったりとした気持ちになる。まだフィンランドを訪れたことがないので来年はぜひ行ってみたい。家具が好きなのでセレクトショップめぐりをしたいです」とコメント。
1986年、19歳の冬に初めてフィンランドを訪れたというデザイナーの皆川明さん。10時間かけて行ったロヴァニエミまでの電車の旅が忘れられないという。「アルテックやKARHU(カルフ)などのブランドと今ご一緒できているのは、19歳のときの旅からのつながりであると感じている」と話した。
続いて、ムーミンのライセンスビジネス事業を展開しているライツ・アンド・ブランズ 代表取締役社長の中山拓巳氏が登壇。2019年から2021年まで全国を巡回する「ムーミン展」など、ムーミン関連プロジェクトの紹介や、埼玉県飯能市の複合施設「metsä(メッツァ)」に2019年3月16日に開業する「ムーミンバレーパーク」の入園料の発表があった。
また日本とフィンランドを舞台とした映画「雪の華」の紹介が、橋本光二郎監督からあった。「雪の華」は登坂広臣さんと中条あやみさん主演によるラブストーリーで、2019年2月1日から劇場公開される。フィンランドを訪れて自然の美しさ、特に冬の雪の儚い美しさに深い感銘を受けたという橋本監督は「この映画を見たことがフィンランドに行くきっかけになってくれたら」と語った。
最後のフォトセッションではサプライズでムーミンが登場。親善大使の皆さんもこれにはテンションが上がったようで、笑顔で記念写真を楽しんでいた。