ニュース
JAL、男性スタッフだけで運航する10回目のこいのぼりフライト。現役パイロットの「空飛ぶ合唱団」も歌声を披露
見送りの「こいのぼり」も新顔に
2018年5月5日 13:20
- 2018年5月5日 実施
JAL(日本航空)は5月5日、CA(客室乗務員)やパイロット(運航乗務員)、地上スタッフら、男性スタッフのみで運航を行なう「こいのぼりフライト」を羽田~福岡線のJAL311便、JAL312便で実施した。こどもの日の恒例フライトで、2018年で10回目を迎える。
JALでは2009年、3月3日のひなまつりに女性スタッフだけで運航する「ひなまつりフライト」、5月5日のこどもの日に男性スタッフだけで運航する「こいのぼりフライト」という2つの特別フライトを実施。それぞれの節句を祝い、楽しんでもらおうと企画されたもので、以来、毎年実施する恒例行事となっている。
JALグループ内ではパイロットは男性、CAは女性の比率が高く、ひなまつりフライトは女性パイロット、こいのぼりフライトは男性CAが揃って運航するのがレアなところ。JALグループの男性CAは100名程度で、その多くは海外基地所属なので、男性のみのチーム、しかも国内線となると、こいのぼりフライトを除いてはまずお目にかかれない貴重なフライトとなっている。
運航路線は年によって違うものの、毎年羽田発着の往復便で運航。2018年のこいのぼりフライトはボーイング 767-300型機でする、羽田~福岡線のJAL311便、JAL312便で実施した。
2018年5月5日のこいのぼりフライト
JAL311便:羽田(09時20分)発~福岡(11時15分)着
JAL312便:福岡(12時00分)発~羽田(13時35分)着
JAL311便の搭乗口となったのは、羽田空港第1旅客ターミナルビル9番搭乗口。こいのぼりや五月人形などで装飾され、端午の節句ムードを高めている。
さらに今年は、2017年に現役のパイロット有志で結成された「JAL空飛ぶ合唱団」も初参加。2008年に割引運賃「先得」のテレビCMに使われたコブクロの「君という名の翼」を合唱し、ラストのサビ部分では手話を交えつつ、その歌声を披露した。
ゲートまわりでは、この空飛ぶ合唱団や地上ハンドリングスタッフ、整備士、ケータリングスタッフらが子供たちにシールを配布したほか、乗務するパイロットやCA、そのほか運航に関わるさまざまな職種のスタッフらと記念撮影などが行なわれた。
今回搭乗口に集まったのは、パイロット、CA、地上旅客、地上ハンドリング、整備、ケータリング、システム、航務、給油、保安の10セクションからのスタッフ。保安スタッフはこいのぼりフライトに初めての参加となる。
今回、CAとして乗務する三木祐人さんは報道陣のインタビューに応じ、「実は飛んで1年経っていないのですが、今までのすべてを出し切るように……じゃないですけど、短い間のすべてを全部笑顔に込めて臨めればと思っています」と話すとともに、男性だけのフライトになることについては、「客室も雰囲気が違うが、その分、みんなも自然な笑顔で臨めるのでは。女性と変わらず最高の笑顔でお迎えしています」と、初めてのこいのぼりフライトへの意欲を語った。
こいのぼりフライトの搭乗客には、JAL社員手書きメッセージと搭乗証明書を配布。また、機内ではハンドタオルと柏餅がプレゼントされるという。搭乗口ではさまざまな職種の制服をまとったスタッフが見送り、記念品を渡したり、記念撮影をしたりと、乗客からもスタッフからも笑顔がこぼれる搭乗シーンが見られた。
ちなみに、こいのぼりフライトで見送りに使われる大きなこいのぼり。例年、赤いこいのぼりが使われていたが、今年は赤とオレンジのグラデーションがかかり、ヒレに金色の装飾が混じったものに変更されていた。これは、こいのぼりの一大メーカーである岡山県の徳永こいのぼりから申し出があり、寄贈されたものだという。このこいのぼりも今年初参加となる。
地上では、飛行機のまわりで働くスタッフももちろん男性のみ。多くのスタッフに見守られ、乗客142名(幼児2名含む)と、2名のパイロット、8名のCAを乗せたJAL311便は、定刻より少し早く9時16分にプッシュバックを開始。大勢の男性スタッフが地上から見送るなか、福岡へ向けて出発した。