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オーストラリア・クイーンズランド州が観光施策を解説。グレートバリアリーフを柱に、熱帯雨林、動物との交流、新スポットをアピール

2018年の旅客増を目指しデジタル施策強化へ

2017年11月22日 開催

クイーンズランド州政府観光局らが今後の観光施策を解説

 オーストラリア・クイーンズランド州政府観光局は11月22日、都内でプレス向けのセミナーを開催し、2017年および2018年以降の日本向けの観光プロモーション施策などについて解説した。同州最大の観光資源となっているグレートバリアリーフに加え、熱帯雨林のアクティビティや希少種の動物との触れあいなどもアピールし、中国に次ぐ第2位の旅行消費額となっている日本からのさらなる観光客誘致を図っていく。さらに、2018年からオープンする新しいホテルリゾートの情報も明らかにした。

2020年の日本人の旅行消費額はおよそ7億ドル規模に

 オーストラリア北東部一帯に広がるクイーンズランド州。日本からの直行便は、東京・成田から州都のブリスベンと第2の都市ケアンズに就航しており、フライト時間はそれぞれ片道約9時間と7時間30分、時差はわずか1時間となっている。

クイーンズランド州政府観光局 局長 ポール・サマーズ氏
成田からブリスベンとケアンズに直行便が就航している

 このクイーンズランド州の一番の観光名所は、言うまでもなくグレートバリアリーフだ。北西から南東にかけ、珊瑚礁や珊瑚礁でできた島々が同州を守るかのように全長2300kmにわたって広がっており、いたるところで透明度の高い海や白い砂浜の絶景を目にすることができる。

クイーンズランド州北東の沖に広がるグレートバリアリーフ

 こうした美しい自然に魅了され、日本から観光に訪れる旅行者は多く、2016年の渡航者数はクイーンズランド州全体でおよそ20万人。グレートバリアリーフにほど近いケアンズは、その半数以上の11万人が訪れる人気都市となっている。

 旅行消費額も日本が中国に次ぐ第2位につけている。同観光局 局長のポール・サマーズ氏によると、一時的に消費が落ち込む年度があったものの、その後は日本人観光客の滞在日数が増加するなど復調の兆しが見えつつあり、2020年の旅行消費額は2012年との比較で2倍以上となる、およそ7億オーストラリアドル前後の規模になるとの見通しを示した。

日本からはケアンズへ観光に訪れる人が圧倒的に多い
旅行消費額は中国に次ぐ第2位(2012年実績)

 ただ、前年度までのプロモーション活動は、旅行会社などに対するものがメイン。幅広い世代でクイーンズランド州の認知度は高まっているものの、一般の消費者が同州の観光情報を得るソースのほとんどが、旅行会社の案内パンフレットやWebサイトという状況だった。

 2017年後半から2018年度にかけては、さらなる観光客誘致を図るべく、消費者向けの直接的な宣伝活動や、特設Webサイトを用いるなどしたデジタル施策を拡大する計画。大手旅行会社だけでなくOTA(Online Travel Agency)とも協力しながら販促活動を展開し、一般の消費者が参加するイベントに出展・協力することでコミュニケーション機会を増やしていく。

クイーンズランド州に関する情報収集元は旅行会社のパンフレットやWebサイトがほとんど
2017年、2018年は一般消費者への直接的な宣伝やメディアへの露出も増やしたいとしている

マリンアクティビティだけじゃないケアンズの魅力

 ケアンズ観光局 セールス&マーケティングマネージャーの坂本統氏は、グレートバリアリーフにおける最近の注目アクティビティや新たな観光施設の情報を紹介した。

ケアンズ観光局 セールス&マーケティングマネージャー 坂本統氏

 グレートバリアリーフでは、特に設備の整っているグリーン島やフィッツロイ島が観光の拠点。シュノーケリングやスキューバダイビングといったアクティビティが人気となっているが、近頃は頭部を覆う透明のヘルメットを使って海に潜る「シーウォーカー」や、ヘリコプターによる遊覧飛行にも注目が集まっているという。

グリーン島
フィッツロイ島も施設が整っているため、観光の拠点として便利
顔や髪の毛を濡らさず熱帯魚とたわむれることができる「シーウォーカー」が人気

 一方、陸地には熱帯雨林が広がるというケアンズの地理的特性も活かし、大自然のなかを走る「キュランダ鉄道」やロープウェーの「スカイレール」も要注目。動物園でのコアラとの触れあい、「1日に3回見ると幸せになれる」伝説があるという青い蝶「ユリシス」との遭遇、夜空に鮮やかに浮かび上がる星空観察といった、マリン以外のアクティビティの魅力も高まってきているとした。

熱帯雨林が広がる内陸にも楽しみは多い
希少な動物とも触れあえる
街の明かりが少ないおかげで星空観察にも最適
ケアンズの人々の親しみやすさや温かさにも触れてほしいと坂本氏
イタリアからの移民が多いというケアンズでは、美味しいイタリア料理にも出会える

 2017年9月にオープンした「ケアンズ・アクアリウム」も、チェックしたい観光スポットの1つ。360度の視界を覆う水槽のトンネルや、オーストラリアでは唯一という深海珊瑚礁も展示している。

オーストラリアでは唯一の深海珊瑚礁の展示がある「ケアンズ・アクアリウム」
狭くても85m2はあるというコンドミニアムで過ごす人も増えている
アジア系の観光客が少なく、異国らしい雰囲気のなかのんびりできる「パームコームビーチ」は穴場

 また、2018年以降、ドバイ発のホテルリゾートブランド「Crystalbrook Collection」の宿泊施設が相次いでケアンズにオープンする。8月1日開業が予定されている5ツ星の「ライリー」を皮切りに、ホテル施設内に地元アーティストの作品の数々が展示されるという「ベイリー」(2019年オープン予定)、多彩な6種類のレストランやバーで食事を楽しめる「フリン」(2020年オープン予定)が現在建設中。

2018年8月1日開業予定の5ツ星ホテル「ライリー」
地元アーティストの作品が展示されるという2019年オープン予定の「ベイリー」
外から泳いでいる姿が見えるといった、ユニークな仕掛けがある「フリン」(2020年オープン予定)

 ケアンズの北にあるポートダグラスにも、2020年に「ハーバー」というホテルリゾートの建設が計画されている。すでにオープンしている宿泊施設としては、ケアンズからクルマで3時間半かかるという内陸に、一度に最大10名までしか宿泊でいないという「クリスタルブルック ロッジ」がある。眼下に広がる湖や地平線に沈む夕日を望める広々とした環境で、ゆったりとした時間を過ごせるとのこと。グレートバリアリーフに限らず、ケアンズやクイーンズランド州の楽しみや魅力がますます大きくなっていることをアピールした。

ポートダグラスに2020年建設予定の「ハーバー」
すでに営業中の「クリスタルブルック ロッジ」。目の前の湖が広がり、地平線に沈む夕日が見られる