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日本旅行業協会、北方領土の観光醸成を探った現地視察を報告

旅行業界を志望する大学生向け「JATAインターンシップ」2018年2月実施

2017年11月9日 開催

前回実施した「JATAインターンシップ」に参加した学生たち(写真提供:日本旅行業協会)

 JATA(日本旅行業協会)は11月9日、東京・霞が関の本部において定例会見を開いた。

 JATA 海外旅行推進部 副部長の飯田祐二氏からは、10月26日~31日に実施した「北方調査団 現地視察」の報告があった。

北方領土の「観光事業」の可能性を現地視察

一般社団法人日本旅行業協会 海外旅行推進部 副部長 飯田祐二氏

「北方調査団 現地視察」は、9月にウラジオストクにおける日露首脳会談で確認された「北方領土における共同経済活動」の優先項目として取り上げられた「観光事業」実施のための事前調査を目的にしている。将来日本人が観光を目的に訪れたときの移動手段、観光資源、宿泊施設などを調査する。飯田祐二氏のほか、政府関係者、地方自治体関係者、旅行会社の担当者など54名が参加した。

 北方領土訪問団で使用している船「えとぴりか号」で、国後島、択捉島、色丹島を訪問し、観光素材やインフラの整備状況を視察。現地関係者との意見交換会を実施。国後島にある泊山のハイキングは1時間20分ほどの「年配の方にはややハード」な道のりだったとのこと。択捉島の「バンナチキ温泉」はこの旅程では「ハイライトになるのでは」と評価した。観光のベストシーズンは6~9月だそうだ。

 この視察で得られた知見を持って、今後の日露政府間の検討状況を踏まえつつ、民間ビジネスにつなげていくうえで必要な作業に協力していく考えとのこと。船だけでなく航空機が離着陸できる施設や宿泊施設の整備、現地ガイドの人材確保などに課題があるとした。

大学生がANAセールス、ジャルパック、JTBなどで旅行業を体験

一般社団法人日本旅行業協会 広報室 室長 矢嶋敏朗氏

 JATA 広報室 室長の矢嶋敏朗氏は、5年目となる「2017年度『JATAインターンシップ』」の開催概要について説明した。

「JATAインターンシップ」は、旅行業界への就職を志望する大学3年生を対象に、インターンシップを通じて旅行業界の最新事情や魅力を体験してもらうことを目的に実施している。電車の運転士やCA(客室乗務員)といったイメージしやすい職種と違い、ツアーの企画や営業などは学生には分かりづらいもののようで、現場を体験できる本企画は大学側からも旅行会社側からも評価されている。参加する学生は公募ではなく、観光系学部・学科を中心とした約20校へJATAが直接依頼する形で募っている。

2017年度「JATAインターンシップ」

実施期間:2018年2月9日~26日
募集期間:2017年10月23日~11月12日
募集人員:50名予定(前回は45名参加)
費用:無料 ※交通費などは自己負担
Webサイト:2017年度「JATAインターンシップ」

インターンシップ受入旅行会社の前年実績

ANAセールス、エヌオーイー、沖縄ツーリスト、小田急トラベル、かもめ、近畿日本ツーリスト、KNT-CTホールディングス、JTB関東、JTBグローバルマーケティング&トラベル、JTBコーポレートセールス、JTBワールドバケーションズ、JTB国内旅行企画、ジェイアール東海ツアーズ、ジャルパック、西武トラベル、東日観光、東武トップツアーズ、日本旅行、農協観光、阪急交通社、ビーエス観光、びゅうトラベルサービス、ミキ・ツーリスト、名鉄観光サービス、ユナイテッドツアーズ

 実施期間は全体で9日間設けられており、学生はJATAが開催するプログラムや、JATA会員の旅行会社での就業体験に参加する。就業体験のみではなく、1~2日目にJATAによる業界概要講義、ビジネスマナー研修などの事前学習を受講する。この事前学習が、毎年受入旅行会社側からも高い評価を受けているという。

 事前学習後は業態・規模の異なる2社でそれぞれ3日間ずつの就業体験を経て、最終日にその経験をグループごとに発表するという流れになっている。この最終日の振り返りの時間を前年より延長したことが改訂ポイントとのこと。