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JAL、福井の魅力を伝える「JAL 新・JAPAN PROJECT 福井」実施

3月の地域PR企画。丹南地区の越前市、鯖江市の魅力を発信

2017年2月28日 発表

2017年3月実施

JALは3月に「JAL 新・JAPAN PROJECT 福井」を実施する。中央は、国内線ファーストクラスで提供する福井の食材にこだわった料理をプロデュースする、日本料理店「馳走 飯田」の飯田俊彦氏。両脇は福井県出身のCA(客室乗務員)

 JAL(日本航空)は2月28日、自治体とのコラボレーションによる地域活性化プロジェクト「JAL 新・JAPAN PROJECT」の2017年3月の取り組みとして、福井県を取り上げることを発表。特に越前市や鯖江市のある丹南地区にフォーカスして、地域の紹介、プロモーションを行なう。

 JALが2011年5月から実施しているJAPAN PROJECT、2015年9月から実施している新・JAPAN PROJECTと合わせ、福井県を扱うのは3回目となる。

会場の「福井ものづくりキャンパス」。地域での新たな地場産業の開発や人材育成を目的として2016年11月にオープン
福井ものづくりキャンパスは、イベント会場に使われる大規模施設「サンドーム福井」の脇にある
福井県知事 西川一誠氏

 鯖江市内で行なわれた共同記者会見では、西川一誠福井県知事が登壇。鯖江市もある丹南地区は、1500年以上の歴史のある越前和紙、越前漆器、日本六古窯の一つである越前焼、一流シェフも愛用する越前打ち刃物、越前タンス、鯖江と福井のメガネといった、ものづくりの産地が半径10kmほどに集まっている全国的にも珍しい地域であることを紹介。

 続けて「福井県では、福井の観光ブランドの発信、誘客の拡大について、これまでも航空会社と連携して取り組んできている。2016年11月から訪日外国人向けのWebサイト『JAL Guide to Japan』では福井の情報を多言語で紹介するページを開設。また新・JAPAN PROJECTでは、2014年の福島県恐竜博物館や三国港などのある嶺北地方、2015年には嶺南地方を紹介してもらっていて、今回の丹南地区で3回目となる。

 今回の新・JAPAN PROJECTをきっかけにエリア内の観光素材のレベルアップを促進、交流人口の拡大につなげていきたい。福井県を何度も紹介していただき、とても感謝をしている」と意気込みを語った。

 福井県では伝統的に、中央部にある山稜を堺に嶺北、嶺南と呼んでいる。現在さらに細かく6のエリアに分け、周遊、滞在型の観光を推進。丹南地区では伝統工芸の新たな体験プログラムの開発と、歴史/文化スポットを組み合わせ“本物体験”を追求するエリアとして打ち出しているとの解説もあった。

会場にはボーイング777の模型も展示
会場に設置されたJALファーストクラスの座席
「新・JAPAN PROJECT」のロゴ
日本航空株式会社 代表取締役副社長 藤田直志氏

 JALからは、代表取締役副社長の藤田直志氏が臨席。「福井県を紹介するのは今回で3度目。2014年10月に嶺北地区、2015年12月には若狭地区にスポットを当てた。それでも福井県の魅力を十分に紹介できなかったことから、改めて丹南地域を取り上げることとした。北海道や沖縄といった特別な地域以外で、これほど頻繁に取り上げる地域はない。

 2016年10月に30周年となった羽田~小松線をしっかりと盛り上げていきたい。福井には紹介しきれない魅力がたっぷりある。欧米の方々向けにも潜在的に魅力があると考えている」と、今回の福井での実施を説明。

 さらに、「今回のテーマは『桜の花と、匠の技と』題して紹介。機内誌にて、越前市味真野小学校と鯖江市の西山公園のすばらしい桜を、そして匠の技として質の高い伝統工芸として越前和紙、刃物、漆器を取り上げている。

 福井にゆかりの詩人・三好達治は、越後路の果てにあるさくらの花と青い海といった自然を唄ったすばらしい詩を残している。ぜひ3月のJAL機内にて、福井の春を感じていただきたい」とアピールした。

JAL藤田氏と西川福井県知事が握手

「馳走 飯田」監修の機内食を国内線ファーストクラスで提供

 JAL 新・JAPAN PROJECT 福井の取り組みの一つとして、国内線ファーストクラスの夕食(17時以降の出発便、沖縄便は18時以降の到着便が対象)で、福井県の地元の食材を使った機内食を提供。監修は、越前市にある地元食材にこだわる人気日本料理店「馳走 飯田」店主の飯田俊彦氏。

 3月のこだわりの日本酒は、安本酒造「白岳仙(はくがくせん)純米大吟醸 限定商い」。

 国内線ファーストクラスは、羽田、新千歳、伊丹、福岡、那覇を結ぶ一部の便で実施している、国内線最上クラス。チェックインやラウンジ、機内とすべてのシーンで、より上質な空間となっている。

3月上旬(3月1日~10日)の提供メニュー

小鉢

・鰻の粟蒸し 百合根 銀杏 山葵
・勝山水菜と永平寺揚げの煮浸し しめじ

主菜

・鰆西京焼 三国産らっきょ新丈白扇揚げ もずく酢 蟹 茗荷子 生姜
・上庄里芋の田楽 海老カダイフ揚げ レモン 福井名産はまな味噌 はじかみ

そのほか

・俵御飯「ほたるの里丁米こしひかり」
・若布の味噌汁

3月上旬の提供メニュー
3月上旬の提供メニュー
俵御飯「ほたるの里丁(ようろ)米こしひかり」福井県越前おおの産特別栽培米

3月中旬(3月11日~20日)の提供メニュー

小鉢

・うるいとホタル烏賊の旨酢ジュレ掛け 長芋 蕗 茗荷
・上庄里芋と九頭竜舞茸の蟹餡掛け パプリカ オクラ 桜麩

主菜

・桜鱒木の芽焼 酢橘 筍と烏賊の木の芽和え 裏白椎茸の利休揚げ とみつ金時ブランデー煮
・福井名産はまな味噌 一寸そら豆みじん粉揚げ(チーズ)

そのほか

・俵御飯「ほたるの里丁米こしひかり」
・若布の味噌汁

3月中旬の提供メニュー

3月下旬(3月21日~31日)の提供メニュー

小鉢

・永平寺胡麻豆腐の湯葉のせ 山葵 旨出し
・福井産生よもぎ麩と共に 鰻 百合根 銀杏 白髪葱 五色あられ

主菜

・甘鯛雲丹焼 九頭竜舞茸と浅利の白和え 栗麩 海老と一寸豆のかき揚げ とみつ金時の茶巾包み
・福井名産はまな味噌 蟹新丈けしの実焼 はじかみ

そのほか

・俵御飯「ほたるの里丁米こしひかり」
・若布の味噌汁

3月下旬の提供メニュー
安本酒造有限会社「白岳仙(はくがくせん)純米大吟醸 限定商い」

 上旬/中旬/下旬メニューには、これ以外に茶菓として、地元人気のスイーツ店「エスポワール」の「マドレーヌ・ドゥコメルシー」が付く。

「馳走 飯田」店主の飯田俊彦氏

 記者会見に出席した「馳走 飯田」店主の飯田俊彦氏は、「いろいろな福井の食材と生産者の思いとともに乗せ、料理にしました。お勧めを簡単に紹介すると、上旬では一番最初に修行をさせてもらった“おやっさん”の味をそのままに、思いをこめた『鰻の粟蒸し』です。中旬では『上庄里芋と九頭竜舞茸の蟹餡掛け』に福井県産のメニューがすべて入っています。上庄(かみしょう)里芋の食感は普通の里芋と違い、煮崩れしないシッカリとした歯応えがあります。もちろん蟹も福井の有名蟹を使っています。また、福井といえば雲丹と甘鯛です。これを下旬で『甘鯛雲丹焼』にしました。こちらは、とても人気で店の名物となっています」と、メニューのお勧めを解説した。

 続けて、西川知事が会場に設けられた国内線ファーストクラスの座席に着席して、中旬のメニューを試食。「上庄里芋のもちもち感が美味しい。これだけ美味しいものが出る便に乗れる人は幸せ。ほんとに美味しい。

 お店はいつも混んでいるから、国内線ファーストクラスで食べられるのはとてもよいでしょう」と絶賛。知事との会話で飯田店主は、「お店は口コミだけでいきたいという考えだったのですが、福井県産の知名度を上げたいということで、今回は引き受けました。

 福井名産はまな味噌は、すべてのメニューに使っていて御飯にもよく合うと思います。とみつ金時ブランデー煮は、ちょっとデザート感覚で食べられます」とコメントしていた。

メニューからお勧めを解説する飯田店主
JALのCAが国内線ファーストクラスに座る西川知事に食事をサービス
国内線ファーストクラスシートに座って3月中旬提供メニューを試食する西川知事

機内誌や機内エンタテイメントでの紹介

 JALの機内誌や機内エンタテイメント、JALカード会員誌などの媒体を使って、福井県の工芸品や観光地を紹介する取り組みも行なう。

 国内線と国際線の機内誌「SKYWARD」3月号では、「桜の花と、匠の技と」題して、越前市と鯖江市を中心に丹南地区を紹介。桜の名所の越前市味真野小学校や鯖江市西山公園の美しい写真や、伝統工芸品の技術を継承する匠たちの姿なども追っている。

 国際線版のSKYWARDでは、日本の伝統工芸品やグルメなどのお土産を外国人乗客に紹介する英文記事「Souvenir」において、老舗漆器メーカー「漆琳堂」の漆器や、鯖江のメガネを模したパンの越前夢工房「メガネ堅麺麭(パン)」を紹介している。

 JALカード会員誌/国際線ファーストクラス機内誌の「AGORA」の3月号の特集記事「愛しき町の、ローカルフード」では、勝山市の菓子店「はや川」の和洋折衷創作菓子「羽二重くるみ」を紹介。郷土料理の羽二重餅に飴炊きにしたくるみを練り込み、シュー皮でサンドしている。

機内誌「SKYWARD」3月号
SKYWARDの福井県特集ページ。越前市味真野小学校の夜桜

 国内線の機内エンタテイメントでは、お笑いコンビのパックンマックンが、土地の達人「旅タツ」が推奨するスポットを巡るビデオ番組を、所要時間80分以上の国内線上り線(偶数便)で上映。2017年5月から国際線の機内エンタテイメントでもバイリンガル版(日本語、英語)が加わる。

 今回はパックンマックンが福井県の丹南エリアを訪問。パックンがはじめて日本に住んだのが福井県。「ふくいブランド大使」でもあり、特別に達人「旅タツ」として紹介していく。

 瓜立の工芸館での越前和紙作りや、越前市武生地区の「ヨコガワ分店」でご当地グルメの洋食料理「ボルガライス(オムライスの上にとんかつが乗る)」を食べたり、「ツリーピクニック アドベンチャーいけだ」で「ジップライン」と呼ぶワイヤーで山の尾根を一気に滑るアクティビティを楽しんだりする。

機内ビデオでは、パックンマックンのパックンが「旅タツ」になって丹南地区の見どころを紹介

 JALパックのJALダイナミックパッケージでは、福井市内を中心にして県内各地宿泊施設を利用できるプランを用意。えちぜん鉄道で恐竜博物館へ行くといったオプショナルツアーも豊富に設定している。

JALマイレージバンクやJALカードのキャンペーン

 小松空港発着のJALグループ便にフライトマイル積算対象全運賃で搭乗すると、抽選で1000マイルが100名にボーナスマイル、または北陸の芦原温泉「べにや」の1泊2食付き宿泊券が当たるキャンペーンを、3月1から5月31日搭乗日分まで実施する。申し込みは専用サイトから行なう。

 JALマイレージバンクの交換特典として、期間限定で福井の特産品や名物が用意される。10000マイルで「越前三國湊屋 寿司セット」「若狭すっぽん鍋 三方湖」「福井県産こしひかり」と交換。30000マイルで「越前塗りお食事揃(漆器)」と交換できる。

 JALカードでは、福井県在住者を対象にして、「JAPAN PROJECT JALカード入会キャンペーン」の専用Webサイトからの新規入会で、ご当地ボーナスマイル1000マイルがプレゼントされる。

 会場となった福井ものづくりキャンパスの一画には、地域での新たな地場産業を紹介するコーナーが設けられている。最後に、その展示をいくつかお見せしよう。

福井ものづくりキャンパスの一画。地域での新たな地場産業を紹介するコーナー
山田英夫商店「風味絶佳 -ECHIZEN-」。デザインの優れた家庭用包丁
サンリーブ「i-S.P.I.C」。安全ピンから発想して構造自体を変えたメガネ
漆琳堂「お椀やうちだ」。毎日の暮らしで使い安い越前漆器
ユタカ建商「KIRAKU」。組木細工の越前指物技術を活用したパズル
紙 和匠「舞妓カード」。舞妓が名刺として使っていた越前和紙の手漉き和紙を現代風にアレンジ
山壽商店「TriTura」。吹きガラスの杯に漆器の土台を組み合わせた
福井県の公式恐竜ブランド「Juratic(ジュラチック)」。左から「ラプト」「サウタン」「ティッチー」