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JAL、11月からは「新・JAPAN PROJECT 熊本」をスタート

熊本県庁で機内食や特別塗装機「行こう!九州へ」を発表。会場には、くまモンも乱入

2016年11月1日~30日 実施

 JAL(日本航空)は、各地域の経済活性化、さらに雇用創出といった循環を生み出していく活動「JAL 新・JAPAN PROJECT」を2015年9月より進めているが、新たに11月より「新・JAPAN PROJECT 熊本」を本格的に始動させ、「観光振興」や「農水産物」をテーマとした熊本県の魅力を、国内外に向けて発信していくことを発表。10月28日には、熊本市中央区にある熊本県庁にて共同記者会見を開催した。

共同記者会見には熊本県副知事とJAL植木社長が出席

記者会見の会場となったのは、熊本県庁の知事応接室。司会進行は日本航空株式会社 熊本空港支店勤務の清水恵子氏

 共同記者会見は熊本県庁の知事応接室にて行なわれた。会見冒頭では熊本県 副知事である小野泰輔氏と、JAL 代表取締役社長である植木義晴氏の双方より「新・JAPAN PROJECT 熊本」について説明があった。

熊本県 副知事 小野泰輔氏

 小野副知事は、「今回のプロジェクト始動にあたりまして、JALさまより“熊本に元気になってほしい”とお声がけいただきまして、大変光栄に思います。熊本地震以降観光客も減り、航空会社さまも大変御苦労なさったと思います。今回の『新・JAPAN PROJECT』で、安心してしっかりと遊んでいただけるところが、まだまだたくさんあるというところをアピールしていきたいです。

 機内誌やWebサイトなどで、JALのお客さまにしっかりと見ていただくことで、熊本に足を運んでいただいて美味しいものもたくさん味わっていただけるのではないかと思っております。また、JALさまの発信力にも期待しております」と感謝の言葉と期待を寄せた。

日本航空株式会社 代表取締役社長 植木義晴氏

 植木社長は、「先日は阿蘇山で爆発的噴火がありました。熊本の皆さまにとってはご心労が重なっていることと、ご察し申し上げます。1日も早い復興をお祈りし、また、私達といたしましてもしっかりと復興に向けてお手伝いをさせていただきたいと考えております。

 2015年9月からの“新”プロジェクトよりも前から数えますと熊本県を紹介させていただくのは2012年5月以来、2回目となります。

 熊本県の魅力といえば、“食”でございますが、11月の国内線ファーストクラスの夕食にはホテル日航熊本の総料理長一ノ瀬勉さまプロデュースによる、地元選りすぐりの食材を使ったメニューの提供が開始されます。また、12月からは国際線のプレミアムエコノミーとエコノミークラスにて、以前好評をいただきました『AIRくまもん』が再び提供されます。

 国内線・国際線の機内誌『SKYWARD』の11月号では、県北の山鹿市・菊池市、県南の人吉市を紹介しています。熊本県庁の皆さまには、準備段階からさまざまな情報提供にご協力いただきまして、あらためて感謝を申し上げます」と、プロジェクトの概要について説明があった。

 続いてJALから熊本共同募金会へ義援金が贈呈され、「新・JAPAN PROJECT 熊本」の一環として機内で流れる、お笑い芸人のパックンマックンが阿蘇の魅力を紹介する動画が上映された。この動画は所要時間が80分間以上の便で流れるほか、2017年1月からは国際線でもバイリンガル版が放映される予定だ。

植木社長より目録の贈呈が行なわれた
お笑い芸人のパックンマックンが阿蘇の魅力を紹介する動画が機内で上映されるが、その内容が会場でも流された

11月の国内線ファーストクラスの夕食に熊本県の食材を使用したメニューが登場

ホテル日航熊本の日本料理店「弁慶」の料理長である一ノ瀬勉氏がプロデュースするメニューを紹介

 11月から熊本の味として国内線ファーストクラスの17時以降の出発便において夕食で提供されることになる、上/中/下旬の3種類の膳が紹介された。熊本の食材をふんだんに使用したメニューは、ホテル日航熊本の「弁慶」料理長である一ノ瀬勉氏によるもの。共通メニューとして、俵ご飯には益城町産の「ヒノヒカリ」が使用され、「特製誉の陣太鼓」が茶菓として提供される。

11月上旬のメニュー

・天草産蛸と御船水前寺菜のトマトジュレ掛け
・熊本産鰆のみぞれ煮仕立て エリンギ 椎茸 モロッコインゲン
・熊本県産太刀魚塩焼 ASO MILK豆腐/山葵 辛子蓮根 青さ七味添え
・熊本県産車海老の天草塩煮 熊本ヒゴムラサキ田楽 銀杏串打ち

11月上旬のメニュー

 ASO MILK豆腐は阿蘇の牛乳と葛と塩だけで30分間練られたもので、濃厚でモチモチとした食感が特徴。太刀魚の塩焼きに青さ七味添え。青さ七味はホテル日航熊本のオリジナル商品。

11月中旬のメニュー

・熊本産関あげと小松菜の旨煮 占地
・熊本県産鯛の蕪蒸し 菊花餡 舞茸 山葵
・牛深うまか鰤味噌焼 トマト豆腐 辛子蓮根 もろみ豆腐
・天草産蛸柔らか煮 甘長唐辛子 熊本ヒゴムラサキ卸し添え

11月中旬のメニュー

 優しい味付けが特徴の熊本県産の鯛の蕪蒸しや、西京味噌を用いた天草牛深うまか鰤の味噌焼による香り高いメニュー。

11月下旬のメニュー

・肥後うまか赤鶏とヒゴムラサキのトマト煮 スナップエンドウ
・熊本県産鰆の味噌焼 馬肉時雨煮 県産太秋柿白和え
・南関あげ巻寿司 春日ぼうぶら揚げ モロッコインゲン胡麻和え パプリカ
・八代産い草豆腐 熊本県産このしろ南蛮漬 山葵

11月下旬のメニュー

 肥後うまか赤鶏とヒゴムラサキのトマト煮や南関あげを巻いた巻き寿司のほか、小鉢は八代産のい草豆腐となっており、食用のい草、ごま、昆布出汁で練り上げている。

小野泰輔副知事が、会場内に展示されていたファーストクラスのシートに着席し、上旬の機内食を試食

熊本県といえば……あの広報部長が会見会場に乱入?

 小野泰輔副知事が、ファーストクラスで提供されるメニューの試食をしていると、知事応接室の後方から、熊本県PRマスコットキャラクターのくまモンが入場し、植木社長と挨拶。

知事応接室後方から入ってくるくまモン
急ぎ足で会場前方へ
植木社長とガッチリ握手
「副知事の、おいしそう……」
会場に展示されていたファーストクラスのシート
に、座るくまモン。会場からは「座れないでしょう」という声があり「座れるモン!」と意地になったようだ

12月中旬より特別塗装機「行こう!九州へ」ジェット就航

 またJALは、九州応援プロジェクトの一環として、特別塗装機「行こう!九州へ」ジェットを就航する。機材はボーイング 767-300型機。

 福岡県の「エコトン」、大分県の「めじろん」、長崎県の「がんばくん」「らんばちゃん」、佐賀県の「さがっぴぃ」、熊本県の「くまモン」、宮崎県の「みやざき犬」、鹿児島県の「ぐりぶー」が描かれている。

 またキャンペーンツアーとして「JAL 九州応援プロジェクト」ロゴが記されたツアー商品を購入すると、1人につきJALが500円を拠出し、「熊本共同募金会」および「大分県共同募金会」を通じて義援金として寄付される。また、「熊本城・阿蘇神社等被災文化財復興支援委員会」を通じて復興支援金にも寄付されるとのこと。ちなみにキャンペーンツアーは各旅行会社がのツアー商品として展開していく予定。

使用機材となるボーイング 767-300型機のモデルプレーン
九州各県のキャラクターと「行こう!九州へ」のキャッチコピーがデザインされている
機体左後部
機体右側後部。キャラクターの配置が少し異なる
今回の記者会見をサポートしたのはJALグループの熊本県出身のスタッフ。左から、J-AIRの井川恵里氏(南阿蘇村)、JALの村山佳奈氏(菊陽町)、JAL熊本空港支店の清水恵子氏(西原村)

熊本発着便を対象としたマイレージキャンペーンもスタート

 11月1日から2017年1月31日まで、JAL国内線の熊本発着全路線を対象として、専用サイトからの事前に申し込むと、抽選で100名に1000マイルがプレゼントされるマイルキャンペーンを行なう。

 また、JALと三越伊勢丹が共同で運営している「とっておきの逸品」では、期間限定で熊本の名産品を用意する。馬刺しの詰め合わせなど、多くの商品がラインナップしている。必要となるマイルは1万マイル。

 JALカードでも、2016年11月1日から11月30日(Webサイトでの受付日)まで、熊本県在住者を対象とした入会キャンペーンを開始する。「JAPAN PROJECT JALカード入会キャンペーン」の専用Webサイトで新規入会申し込みをすると、ご当地ボーナスマイルとして1000マイルがプレゼントされる。