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新コースに向け講師も奮闘中!? ANAエアラインスクール東京校にグランドスタッフコースを新たに開講
大学・短大に通いながら受講可能
2016年8月24日 18:51
- 2016年8月23日 開催
- 2016年10月3日 開講
ANA(全日本空輸)のグループ会社であるANAビジネスソリューションが運営するANAエアラインスクール東京校は、10月に新しいカリキュラムとしてグランドスタッフコースを開講する。この講座は現役のグランドスタッフが講師を務め、エアライン業界を目指す学生を対象に人材育成を行なうのが目的だ。
新コースの開講にあたり、8月23日と24日にはANAエアラインスクールの講師研修を開催。これは現場のグランドスタッフが、10月には講師として生徒の前に立つために必要なスキルを習得するためのもの。今回、特別に講義の現場を見学できたので、ANA成田スカイセンターで行なわれた23日の様子とグランドスタッフコースについて紹介する。
大阪校に続いて東京校でもグランドスタッフコースを開講
今回開講するグランドスタッフコースは、10月3日から12月3日までの期間を予定しており、授業は全16回。募集人数は16人で、大学や短大に通いながら受講できるダブルスクール形式になる。
講座では、10月から11月にかけては週2コマでビジネスマナーや接客の基本、就活サポートといった社会人の基礎力に関する講義を開催。その後、12月に空港旅客サービスの基礎知識からコミュニケーション力、アクション力といったグランドスタッフ向けの講義を4コマ行ない、12月17日と18日にインターンシップとして成田空港での実務体験を行なう予定だ。
実務体験ではスクールで学んだことを実践する授業という位置付けがあるほか、就職活動を行なう学生にとってはANAや成田空港での仕事や取り組みを知る、企業研究的な意味合いのあるものになる。
ANAエアラインスクールによると、今回グランドスタッフコースが東京校で開講される背景となったのは、志望者の多さだという。2月に大阪校で開講されていたが、地元空港の就職を目指す学生が多く、定員16人1クラスのところが、4クラスになるほど好評であったとのこと。また従来から開催されていたキャビンアテンダントコースの受講生にグランドスタッフを目指す学生が多かったこともあり、東京校での開講に踏み切ったそうだ。なお、ANAエアラインスクールでは、東京校グランドスタッフコースの詳細を説明するセミナーを9月11日に開催する。
セミナーではグランドスタッフコースの内容紹介はもちろん、グランドスタッフの仕事の紹介や体験授業、スクール卒業生のインタビューを予定。ANAエアラインスクール東京校のWebサイトでセミナーの申し込み受付を行なっている。なお、申し込み受付は9月6日に先着順なので、希望者は早めに申し込んでおくのがよいだろう。
ANAエアラインスクールでは現在、大学20校と教育連携協定を締結しており、受講料金が割り引きになる優待受講制度や、校内でスクールのベーシックコースが受講できる学内講座を行なっている。グランドスタッフコースにおいても今後、大学との教育連携を進めていく予定とのこと。
東京校グランドスタッフコース セミナー(※先着順に受付)
開催日時:2016年9月11日15時~16時30分
会場:ANAエアラインスクール東京校(東京都港区高輪4-10-18 京急第1ビル11階)
Webサイト:ANAエアラインスクール東京校
現役のグランドスタッフが講師を目指し研修
今回は東京校のグランドスタッフコース講師の研修風景を見学したが、研修を受けるのは現役で仕事に携わっている5名のグランドスタッフ。どのスタッフも5~10年の実務経験があるうえ、インストラクターの資格があり新入社員の教育に従事している経験者ばかり。
そんな彼女たちがどうして改めて講義を受けるのかというと、生徒に向けて伝える技術を習得する必要性があるからだ。社員ではなく社外にいる学生を育成するということで、スクールで教えるためのスキルが必要になるのはもちろん、ANAのスクールであるためにどうやって学生にANAのおもてなしやマインドを伝えていくかという点も重要になってくる。そこで2013年から開講していて講義経験が豊富なANAエアラインスクール キャビンアテンダントコースの講師が、コミュニケーションやプレゼンテーション、そして教える技術を指導することになったのだ。
23日の講義ではホワイトボードやPowerPointといったツールの効果的な使い方など、具体的な伝える技術を紹介。例えばホワイトボードでは、ペンの色使いから板書を消すタイミングといった細かい点を挙げつつ、授業内容を分かりやすく教えるためのテクニックや気配りについて説明がなされた。
また授業では、スピーチで伝えるプレゼンテーションの技術も取り上げ、実例や経験談から話す、話す内容に自己を投入するとなどいった、聞き手の関心を引き寄せる話し方について紹介。その後、講師自身がスピーチのデモンストレーションを行ない、続いて受講者たちも「私が出会った『見て感じの良い、受けて心地の良い』サービス」をテーマに、ボディランゲージを交えたスピーチにチャレンジした。
今回、この講師研修についてANA成田エアポートサービス 旅客サービス部 旅客課 アシスタントマネージャーの権田智美さんは「(受講)直前まで緊張していました」と話しつつも、「聞いてくださっている受講生たちの1日の成長をしっかり伸ばしていきたいですし、自信をもって面接などに臨めるよういろんなことを吸収してもらえるためのサポートをしたいと思います」と生徒の育成について熱意を語った。
また、国際課の小栁亜沙美さんは「私たちがグラウンドスタッフとして実際に空港で行なっているような心遣いや気配りに関しては、受講生が仮にANA成田エアポートサービスに入社しなくても社会人としてすごく必要な要素だと思います」と話し、新人教育で活かしてきた点を受講生に伝えたいという。
23日の研修は皆、講師としてのさまざまな技術を教わるということで、やや緊張感交じりだったものの、受講生に笑顔が浮かぶシーンもあり無事終了した。講師研修は翌24日もあり、その様子は別記事で紹介する予定だ。