週末駅弁

「深川めし弁当」

台北駅で期間限定販売した東京駅で人気の駅弁

「深川めし弁当」

 日本から年間で163万人(2014年)もの観光客が渡航している、近くて人気の観光地「台湾」。その首都にある台北駅(中国語で書くと台北火車站)は、台湾の新幹線「台湾高速鐵道(高鐵、HSR)」、台湾のJRに相当する「台湾鐵路管理局 (台鐵、TRA)」 、地下鉄(メトロ)「台北捷運(北捷、MRT)」などの鉄道の駅として、日本でいえば東京駅に相当するようなメインステーションです。

 その台北駅構内で、JR東日本グループのNRE(日本レストランエンタプライズ)が監修した駅弁3種類を販売するフェアが8月に行なわれました(別記事参照)。今回、筆者は出張で台北に行く機会があったので、そのフェアで販売されていた3つの駅弁のうち、東京の名物駅弁「深川めし」を購入してみました。

台北駅の構内に設置された臺鐵夢工場の駅弁販売特設コーナー
深川めし弁当以外の2つは売り切れ

 販売していたのは台鐵のオフィシャルグッズを販売する「臺鐵夢工場」というショップで、台鐵車両のミニチュアなどを販売しているお店です。筆者が訪れたのは8月26日の午後でしたが、その時点では3つのラインアップ「E7 系新幹線弁当」「日本のおもてなし弁当」「深川めし弁当」のうち、「E7 系新幹線弁当」と「日本のおもてなし弁当」は売り切れ。残っていたのが、深川めし弁当だったので必然的にそれを購入することになりました。

 ちなみに、今回の台湾出張は3泊4日のスケジュールで、駅弁を買いに行った日は帰国日。到着から小籠包、麻婆豆腐、蝦チャーハン、麻辣火鍋……といった台湾の美食に舌鼓を打つ日々だったのですが、さすがに4日目になってくると胃も舌もお疲れ気味。そろそろ和食が恋しくなる頃でした。なお、出張時の帰路に立ち寄ったため、列車の中で食べることはできず、帰路の飛行機の機内に持ち込んで食することにしました。

パッケージは日本語だが、弁当の成分などは中国語
外装を外したところ

 弁当ののし紙はシンプルにテープで留められているだけですが、日本の駅弁なのに、製造は台湾の事業者ということで、ちょっと不思議な感じがしました。パッケージはさほど大きくなく、あまり広くはない飛行機のエコノミークラスのシートでも楽々と開けます。

 内部は3つに分かれており、メインに炊き込みご飯と具、それ以外の2つはお新香と煮物となっていました。人参、コンニャク、ゴボウ、レンコンなどの煮物と卵焼きが入っており、きちんと日本の煮込みの味がして優しい味だと感じました。

お新香、ナスと大根の漬け物
煮込み(人参、コンニャク、ゴボウ、レンコンなど)と卵焼き

 メインは、あさりの炊き込みご飯の上に煮鰻が和えられていました。あさりの炊き込みご飯は、お米にしっかり味がしみている日本の炊き込みご飯になっており、「あぁ、これが日本の味だ」と思い出しながらいただきました。ネギを和えながら食べると一層美味しさが増します。

ネギを絡めながらアサリの炊き込みご飯を食べると美味しかった
深川めし弁当

価格:250NTドル(約850円、1NTドル=約3.4円換算)
販売駅:台北駅
購入場所:臺鐵夢工場(8月12日~31日限定販売)
購入日:2016年8月26日