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JAL、今年で8回目となる恒例の「ひなまつりフライト」を羽田~小松線で運航
羽田空港の搭乗口がひなまつりムードに
2016年3月3日 20:06
- 2016年3月3日 実施
JAL(日本航空)は3月3日、パイロットや整備士などフライトに関わる職員をすべて女性スタッフで運航する「ひなまつりフライト」を実施した。
このひなまつりフライトは、2009年から毎年3月3日のひなまつりに合わせて行なっているもので、今年で8回目を迎える恒例のイベント。運航乗務員(操縦士、副操縦士)およびCA(客室乗務員)はもちろん、地上係員や地上で飛行機の離着陸に関わる作業を行なうグランドハンドリングスタッフを含め、女性スタッフのみで運航が行なわれる。
今年(2016年)は羽田(09時30分)発~小松(10時35分)着のJL185便と、その復路となる小松(11時25分)~羽田(12時30分)着のJL186便が対象となった。使用機材はボーイング 737-800型機で、機体後部にダッフィーが描かれた特別塗装機「JALハッピージャーニーエクスプレス」(登録記号:JA318J)が割り当てられた。
JALグループのボーイング 737の女性乗務員は機長が1名、副操縦士は2名が在籍しており、今回のフライトでは機長は藤 明里氏、副操縦士は昨年(2015年)の長森明子氏から変わり田村明子氏となった。フライト時間の都合によりクルーに直接インタビューすることはできなかったが、広報部を通じて「年に1度のひなまつりフライトなので皆さんに楽しんでいただきたいと思っております。定時性、安全性を守って運航してまいります」と藤機長のコメントが届けられた。
また、昨年までは整備の最終チェックのみ男性が行なっていたが、今年はこの2月に「ライン確認整備士(ラ確)」の資格を取得したJALエンジニアリング 国際線整備 運航点検整備部 鈴木麻理絵氏が担当。「昨年もひなまつりフライトに参加させていただいたのですが、今年は資格を取得して参加できてうれしく思います。(その一方で)まわりの安全確認、時間内に飛行機を出発させるという責任を感じました。整備だけ女性がいないといわれていましたが、自分がひなまつりフライトを担当できたことをうれしく思っています」とコメント。報道陣から資格取得は大変だったのでは? との問いには「休みの日も勉強ばかりで頭がいっぱいでした」と、道のりの厳しさを伺わせる面も。
同便の出発ゲートとなった12番ゲートには桃の花や小さなひな人形のほか、今年は豪華な7段飾りも登場して乗客の目を楽しませた。また、ゲート前には同便に関わる各職場のスタッフが集合、ひなまつりらしい華やかなムードで包まれた。搭乗が始まると乗客にはひなあられと手書きメッセージがプレゼントされた。
ゲートでプレゼントを手渡すスタッフのなかには、この4月から代表取締役専務執行役員となる大川順子氏の姿も。出発後に囲み取材に応じた大川氏は「見送ったときに一体感を感じました。表面に出たのは女性だけですが、(男性社員のサポートもあって)会社全体の一体感をすごく感じました。もともとはひなまつりという女の子の健やかな成長を祝うということで始めたのですが、女性活躍推進につながってきて、こうして女性スタッフを集めることも容易になってまいりまして、時代を感じるところでもあります。こうしてJALのなかでも女性が活躍する場がございますので、お子様たちにも夢を持っていただけたらいいなと思います」とコメントした。
JL185便は165名の定員に対して156名と、ほぼ満員の乗客と乗務員6名を乗せ、9時33分にスポットアウト。小松空港に向けて飛び立っていった。