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アメリカン航空、2月13日から羽田発~ロサンゼルス便を運航開始

就航に合わせ最新情報を伝える説明会を実施

2016年2月12日 説明会実施

2016年2月13日 日本発便就航

羽田~ロサンゼルス線の運航開始を機にアメリカン航空が説明会を実施

 アメリカン航空は2月13日、羽田~ロサンゼルス便の運航を開始する。ロサンゼルス発便は2月11日(アメリカ西海岸時間)に就航し、その折り返し便となる羽田発便が2月13日に運航を開始する格好となる。また、羽田発便運航開始に先立つ2月12日に、報道関係者向けに同社の最新情報を紹介する説明会を実施した。

アメリカン航空 アジア・太平洋地区 副社長 エルワン・ペリラン氏

 説明会に登壇した、アメリカン航空 アジア・太平洋地区 副社長 エルワン・ペリラン氏はまず、2015年に実施したUSエアウェイズとの統合の成果を紹介。その最大の成果として、2015年3月にFAA(米国連邦航空局)から取得した“運航の一元化認可”を挙げた。「両社の1つの航空会社として運航してよいという単一の運航許可をもらったことで、オペレーションセンターや予約システム、マイレージプログラムなどの統合をすべて成功させた」(ペリラン氏)としている。

 この統合の成果は、2月12日に日本語版ニュースリリースが発行された2015年度決算にも表われ、63億ドル(前年比50%増)の純利益、15.3%の純利益という同社にとって過去最高の結果となった。特に63億ドルの純利益は航空会社として最大の利益額であると強調した。

アメリカン航空の概要
2015年のUSエアウェイズとの事業統合に関する成果
2015年度の決算は航空会社として最大の63億ドルの純利益を達成

 続いて、日本市場への取り組みについて紹介。同社は、1987年の成田~ダラス・フォートワース線で日本市場へ参入し、来年2017年には30周年を迎える。2015年8月の成田~シカゴ線のデイリー化や、今般運航を開始する羽田~ロサンゼルス線の開設により、成田~ダラス・フォートワース線を2便、成田~シカゴ線を1便、成田~ロサンゼルス線と合わせて、日本~アメリカ間で1日5便を運航する体制となる。

 このロサンゼルスのハブ機能についても強化を進めており、「新しく13都市への就航をアナウンスしたばかりで、ロサンゼルスから1日200便、63都市へ運航している。ロサンゼルスは主要な市場であり、そこで最大の航空会社として活躍できることを目指している」(同)と意気込みを見せた。

 さらに、日本市場においては、5年前から共同事業を展開しているJAL(日本航空)との取り組みも重要であると紹介。JALの運航便と合わせることで1日15便を日本~アメリカ間で運航し、アメリカン航空が持つアメリカ内9カ所のハブを通じて、世界各国へネットワークを持っていることをアピールした。また、ロサンゼルスについては今般の羽田線の就航で、2社合わせて4便を運航することになる(成田2便、羽田1便、関空1便)。

 同社のネットワークについては、特にMCLAと呼ばれるメキシコ、カリブ諸国、中南米(ラテンアメリカ)が充実していることを紹介。運航便は1週間で1750便を超え、85カ所への都市へ運航。さらに、ラン航空とTAM航空が合併したラタム航空グループ(LATAM Airlines Group)との共同事業も発表しており、「この共同事業が始動すれば、さらなるネットワークの拡大、競争力の高い提案、便利な接続を実現できる」(同)とした。

アメリカン航空の日本~アメリカ路線は1日5便を運航することになる
JALとの共同事業により、日本~アメリカ間で1日15便の体制
アメリカン航空はアメリカに9カ所のハブを有している。ロサンゼルスからのネットワークも強化を進めている
LATAMとの共同事業や、2016年のキューバへの定期便就航など、MCLAとのネットワークの取り組みについてアピールした

 機材については、2015年に50億ドル以上を投資し、100機以上の新機材を導入。「2016年も同規模の導入を目指している」(同)とした。こうした機材への投資を進めた結果、保有機材の平均機齢は9.6年と「アメリカの大手航空会社のなかで最も若い航空会社」(同)になるという。また、20億ドルを投資し、ラウンジの改装やチェックインの改良にも取り組んでいく。

 さらに、機内サービスでは和食の充実にも取り組んでおり、ここでは「JALにいろいろ教えてもらいながら進化を目指している」(同)という。さらに日本語対応のCA(客室乗務員)についても充実を図っており、新規雇用はもちろん、すでに乗務している日本語対応CAについても、JALの力を借りて再教育を進めている。

 アメリカン航空では現在、1便につき日本語対応のCAを3名以上乗務させる体制をとっており、例えばファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスであれば、それぞれの客室に1名を常駐させられることになる。同社は日本に支店を持たないため、日本語対応のCAについても、永住権(グリーンカード)を持つなどアメリカ国内で労働する権利を有する人を雇い入れる必要があるが、「言語だけでなく文化の違いへの配慮などのサービス向上を常に目指している」(同)と、日本人乗客を重視する姿勢を見せた。

2015年は機材へは50億ドル以上、サービスへは20億ドル以上を投資
2016年後半より導入するプレミアムエコノミー。ペリラン氏は「(同じアライアンスの)JAL、ブリティッシュ・エアウェイズ、カンタス航空と肩を並べる」とコメントした
JALからのアドバイスも受けながら機内の和食メニューや、CAの日本語対応、日本人への接客についても、さらなる充実を図る

 なお、2月13日から日本発便の運航を開始する羽田~ロサンゼルス便のダイヤは下記のとおり(運航開始日はいずれも現地時間)。機材は、フルフラットシートのビジネスクラスを備えるボーイング 787-8型機を使用する。

AA27便:ロサンゼルス(18時00分)発~羽田(23時00分/翌日)着 ※2月11日運航開始
AA26便:羽田(01時30分)発~ロサンゼルス(18時20分/前日)着 ※2月13日運航開始

(編集部:多和田新也)