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SKY SUITEや“新・間隔エコノミー”を搭載したSS9、JALの最新鋭旅客機「ボーイング 787-9」の機内公開

7月1日より、成田~ジャカルタ線に就航予定

2015年7月1日 就航

成田空港にあるJALのハンガー内で公開されたJALの最新鋭旅客機「ボーイング 787-9」

 成田国際空港のJALハンガーにおいて、JAL(日本航空)の最新鋭旅客機「ボーイング 787-9」の機内が公開された。このボーイング 787-9(登録記号:JA861J)は、6月11日に成田空港に到着。JALが受領したばかりの機材で、JALにとって初の787-9型機になり、7月1日から成田~ジャカルタ線に就航予定のものとなる。

 ボーイング 787-9型機は、すでに運用されている787-8型機の全長を約6.1m延長したもの。JALの787-8型機は、ビジネスクラスに「JAL SHELL FLAT NEO」を用いるE01仕様(ビジネスクラス:42席、エコノミークラス:144席、計186席)と、SKY SUITEや“新・間隔エコノミー”と名付けた新世代シートを搭載するE11仕様の「JAL SKY SUITE 787(スカイスイート 787)」(ビジネスクラス:38席、プレミアムエコノミー:35席、エコノミークラス:88席、計161席)があるが、787-9型機はJAL SKY SUITE 787同様の新・間隔エコノミーなどを用いながら、ビジネスクラス:44席、プレミアムエコノミー:35席、エコノミークラス116席の計195席と、JALの787シリーズ最大座席数を実現。仕様名称はE71で、愛称は同じJAL SKY SUITE 787ながら、787-8の略称は「SS8」、787-9の略称は「SS9」となっている。

航空機種別仕様ビジネスクラスプレミアムエコノミーエコノミークラス合計略称
ボーイング 787-8E0142(JAL SHELL FLAT NEO)144186なし
ボーイング 787-8E1138(JAL SKY SUITE)35(JAL SKY PREMIUM)88(JAL SKY WIDER II)161SS8
ボーイング 787-9E7144(JAL SKY SUITE)35(JAL SKY PREMIUM)116(JAL SKY WIDER II)195SS9

 そのほか機体の概要やエンジンのスペックなど詳細は到着記事を参照していただくとし、本記事ではハンガー内で公開されたボーイング 787-9を写真を中心に紹介していく。

外観

整備中のため、乗降用のドア類がオープンになっていた787-9
独特のカーブを描く主翼
尾部より
主翼上面。新造機なので、まだピカピカ
主翼下面。登録記号が読み取れる
垂直尾翼や水平尾翼。水平尾翼に上反角が付いているのが分かる
787-9と787-8の一番の識別点が、主翼前方の窓の数。主翼前方における787-9の窓が、第1ブロック9個、第2ブロック4個となっているのに対し、787-8は第1ブロック10個のみで、第2ブロックがない。約6.1mの全長延長が現われている部分
機体後部まわり。「JAL SKY SUITE 787」は、受領後の整備で貼られた。よく見ると、微妙にツヤが異なっているのが分かるだろうか?
左側前方第1ドア。航空アライアンス「one world」のマークの上に、Wi-Fiサービス機であることを示す「JAL SKY Wi-Fi」のマークが。これも受領後の整備で貼られた
主脚と主輪。タイヤはブリヂストン製

エンジン

エンジンは離陸推力7万4100lbsの「GEnx-1B74/75」。787-8よりも推力が向上している

室内

エコノミークラス全景。座席配置は2-4-2の8アブレスト仕様
エコノミークラスは新・間隔エコノミーのSKY WIDER II。従来のエコノミークラスに比べて、前後間隔を約5cm拡大した
787-9のSKY WIDER IIでは、エコミークラスでも各座席に1つのユニバーサル電源ポートを用意する
テーブル3形態。天板はMacBook Airの13インチモデルがギリギリ載る大きさ
プレミアムエコノミー全景。座席配置は2-3-2の7アブレスト仕様。1クラス上の快適度
シートはSKY PREMIUM。SKY WIDER IIより足下が広がるほか、座面も厚く、クッション性が高い
エコノミークラスとは別格の広さのテーブル。MacBook Airの13インチモデルも余裕で搭載
ユニバーサル電源は、1席に1つ用意されている
ビジネスクラス全景。座席配置は2-2-2の6アブレスト仕様。窓側の2席はスタッガード配置で、全席通路アクセス可能。中央2席は平行配置なので、ペアで乗る人にお勧め
シートは、現在のJALを代表するSKY SUITE。180度フルフラットになる最新のもの
フルフラットにしたSKY SUITEと、操作パネル
テーブルは片持ち式ながら強度のあるもの。MacBook Airの13インチモデルも余裕を持っておける
電源まわり。各種置き場に使えそうな空間もあり、快適に仕事をこなしていけるだろう

ラバトリー

ラバトリーは、航空機向け温水洗浄機能付き便座「ウォシュレット」を搭載。SS8、SS9ではエコノミークラスもウォシュレット付き
ラバトリーの水まわり
ラバトリー4形態

コクピットほか

中央に4枚のLCDが並ぶ、ボーイング787-9のコクピット。現代の最新鋭旅客機らしさを一番感じる個所
大型のオーバーヘッドビン
乗降用のドア
非常口サイン
ギャレー

編集部:谷川 潔

Photo:安田 剛