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東京ディズニーシー開園15周年を記念した初の親子ランニングプログラム「ディズニー・ファン・アンド・ラン」開催

7つのポートを巡る2kmのコースを約1000名が早朝ラン

2016年5月5日 開催

 オリエンタルランドは5月5日、東京ディズニーシー15周年“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”ファミリー特別プログラム「ディズニー・ファン・アンド・ラン」を開催した。約495組990名の小学生と保護者のランナーが、オープン前のパークをランニングし、力を合わせてゴールを目指した。東京ディズニーリゾート初の本イベントが報道公開されたので、その様子をリポートする。

 2016年4月15日から開催中の東京ディズニーシーの開園15周年記念イベント“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”。15周年を記念するプログラムの一つとして5月5日のこどもの日に、東京ディズニーリゾート初のランニングイベント、東京ディズニーシー15周年“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”ファミリー特別プログラム「ディズニー・ファン・アンド・ラン」が行なわれた。これは、メディテレーニアンハーバーを出発し、ミステリアスアイランド、マーメイドラグーン、アラビアンコースト、ロストリバーデルタ、ポートディスカバリー、アメリカンウォーターフロントの7つのテーマポートを巡る全長約2kmのランニングイベントで、約495組990名の親子ランナーたちが参加。パークオープン前の貸し切りの状態で各ポートの美しい景色を味わいながらゆったりとランニングを楽しんだ。

 参加者は全員、15周年記念のロゴが大きくあしらわれたスカイブルーのオリジナルTシャツを着用。アニバーサリー感溢れる雰囲気のなか、それぞれがゼッケンを付け、準備が整ったゲストからメディテレーニアンハーバーのピアッツァ・トポリーノのセレモニー会場へ集合した。

 プログラムスタートまでは、東京ディズニーシー・マリタイムバンドが東京ディズニーシーの15周年“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”テーマソング「When Your Heart Makes a Wish」、映画「美女と野獣」でおなじみの「Be Our Guest」、そして映画「アラジン」で魔人ジーニーが歌う「Friend Like Me」を演奏。手拍子が起こり会場もセレモニーに向けて盛り上がる。

セレモニー会場は、メディテレーニアンハーバーのピアッツァ・トポリーノ。ステージ前には、スペシャルなTシャツを着た親子ランナー約995名と、応援ゲストが集合。Tシャツは海や空をイメージしたようなブルー。フロントに15周年ロゴ、バックにはロゴと日付入り

スタートセレモニー

実施場所:メディテレーニアンハーバー

 スタートセレモニーはメディテレーニアンハーバーの正面ステージで開催。ステージは、この日だけのスペシャルな仕様になっており「ディズニー・ファン・アンド・ラン」のロゴをアーチにデコレーション。

 セレモニーが始まるとイベントの案内役がステージに登場。そして、「皆さん、おはようございます。本日は15周年の東京ディズニーシーへようこそ! 今日は皆さんもご存知の『こどもの日』です。この素晴らしい日に東京ディズニーシー15周年のテーマである“ウィッシュ”を胸に、皆さんできらめく海へと走り出そうと思います。『ディズニー・ファン・アンド・ラン』でしか体験できない冒険の旅を楽しんで下さいね」と挨拶。

 次に2つのグループに分かれて走ること、そしてペースメーカーとなるキャストを紹介。速さを競うものではないため、ペースメーカーのキャストを追い越さないように“おだやか”なペースで、そして最後尾のキャストにも追い越されないようにと説明した。

 続いては、ゴールをするときの大事なポイントを紹介。「この『ディズニー・ファン・アンド・ラン』にはランニングを通して親子の絆を深めたいという大切な“ウィッシュ”が込められているため、ゴールするときは必ず手をつないでゴールして素敵な思い出を作ってくださいね」とアドバイス。

 出発の前には、全員で準備体操をする場面も。東京ディズニーシー、開園15周年を記念したハーバーショー「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」のコスチューム姿のグーフィーと息子のマックスがステージに登場し、グーフィーが「みんなおはよう! 走る前に準備体操をしよう!」と挨拶すると、マックスが「しっかり体を動かそうね!」と続き、運動しやすいようにゲストが広がり体操を開始。両手をまわしたり、伸ばしたり、ゆっくり倒して、腰もひねって体を徐々に温める。

 途中「よ~し、それじゃスタートしよう!」と意気込むグーフィーに「と、父さん、まだ早いって!」とマックスが止める場面も微笑ましかった。屈伸や全身運動、そして親子で腕を組んでまわったり、手をつないで深呼吸したりと、親子のコミュニケーションも組み入れた体操となっているとともに、ラストには「きらめく海へ」のポーズをとびっきりの笑顔で行なうなど15周年ならではの部分もあった。そして、参加者のワクワク感が最高潮になったところでいよいよスタート場所へと移動した。

「ディズニー・ファン・アンド・ラン」の案内役がまずはステージに登場。今回のプログラムの説明と安全のためのお願い、そして手をつないでゴールする大切なポイントなどを伝えた
グーフィーとマックスの親子がステージに登場。参加ランナーに準備体操をレクチャー。親子が一緒に力を合わせて行なう体操も組み込まれており、出発前から会場には笑顔が溢れていた

 いよいよランニングのスタートへ。第1グループの250組500名がスタート位置でスタンバイ。そして、グーフィーとマックスの「よ~い! スタート!!」を合図としてランナーたちが元気よくコースへと走り出した。しばらくして、第2グループの同じく250組500名も出発。ランナーたちは応援者に手を振るなど余裕のあるランが印象的だった。

ステージ上のグーフィーとマックスのかけ声でランナーたちが、“ウィッシュ”を輝かせるための冒険の旅へ出発。笑顔溢れるスタートとなった

 ランナーたちが走る約2kmの今回のコースはゆるやかな坂道など東京ディズニーシーならではの地形を活かしたもので、各エリアの見どころとともに、普段は気付かない穴場スポットや、景色の美しい場所が組み入れられており新たな発見ができるものとなっている。また、パークを大まわりで巡っており、ポート毎に移り変わる景色がたっぷり味わえ、もう一度ゆっくり散策するのにもってこいのコースともなっている。完走にかかる時間は最大で約40分。

 スタートすると、まずは“ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ”の裏手へ向かう。ここはハーブ畑がありオリーブが実るのどかな場所。また小さな水場などゆったりと植物と建物の美しさを楽しめる。そのままレンガで建造された水道橋“アクアダクトブリッジ”横を通り、港ののどかな風景を見ながらミステリアスアイランドへ。

 そして、ネモ船長が研究を行なう孤島のカルデラ湖と間欠泉を横目に次のマーメイドラグーンへ。途中には15周年のテーマ“ウィッシュ”をより輝かせるための“クリスタルポイント”と呼ばれる色鮮やかなクリスタルが光りを放つポイントも複数通る、まさに15周年ならではのコースだ。

 マーメイドラグーンを抜け、続いては橋を渡りアラビアンコーストへ。景色の移り変わりと各エリアの音楽など、感覚でパークを楽しむことも走りながらできるため、よりパークが身近に感じられる。

 海岸線の美しさや、うっそうと茂る熱帯植物に景色が変化したと気付くといつの間にかロストリバーデルタに。7月9日から始まる新ミュージカルショー「アウト・オブ・シャドウランド」のサインが掲げられ、約2カ月後のオープンに期待が膨らむハンガーステージ横を通ると、コース側のヤシの木の花が咲いているなどこの時期ならではの見所もある。

 そして時空を超えた未来のマリーナ、ポートディスカバリーへ。アクアトピアや、2017年春に「ニモ&フレンズ・シーライダー」として生まれ変わる「ストームライダー」横を通り、いよいよラストスパート。のどかな漁村ケープコッドを抜け、最終コーナーを曲がるとついにアメリカンウォーターフロントのゴールとS.S.コロンビア号が見えてくる。

 さらに本イベントはもう一つ大きな楽しみも。それは、コースの途中でのディズニーのキャラクターたちによるランナーたちへ応援だ。チップとデールはミステリアスアイランド。ジーニーとアブーはアラビアンコースト前で、そしてホセ・キャリオカとパンチートはロストリバーデルタ。さらに、ポートディスカバリーではMr.インクレディブルとインクレディブル夫人、ケープコッドではダッフィーとシェリーメイ。キャラクターたちとともに、キャストたちの力強い声援も印象的だった。ランナーの足取りもそのたびに強くなり、次に会えるキャラクターへのワクワク度もアップ、常にランナーは笑顔で走っていた。

アラビアンコーストでは、入り口でアブーとジーニーが応援(写真提供:オリエンタルランド)
ロストリバーデルタではホセ・キャリオカとパンチートが声援を送りながらハイタッチでランナーたちに元気をおすそ分け(写真提供:オリエンタルランド)
ケープコッドでは、ダッフィーとシェリーメイが応援。まもなくゴールでほどよい疲れのランナーたちに、ラストスパートのパワーをプレゼント(写真提供:オリエンタルランド)

ゴール

実施場所:アメリカンウォーターフロント

 ゴール地点はアメリカンウォーターフロント。15周年のコスチューム姿のミッキーマウスやミニーマウス、ドナルドダックにデイジーダック、そしてプルートとグーフィーが無事完走したゲストのお祝いに駆けつけ祝福ムードいっぱい。手をつないでゴールしたランナーたちとハイタッチをして、喜びをともに分かち合っていた。

 そして参加ゲストたちは記念の金メダルを一人ひとりキャストから受け取り、早速首にかけてゴールを家族でも喜び合っていた。参加した小学生ランナーに話を聞いてみたところ、「色々なキャラクターに会えて、応援してもらえてとってもうれしかったです。いつもたくさん人が並んでいるアトラクションに誰もいなかったのでびっくりしました」などキャラクターからの声援や、オープン前だからこそのワンシーンに出会ったりとランを満喫できたという感想。

 また、一緒に走った保護者からは「手をつなげるのも今のうちなので、とてもうれしかった」と親子ランだからこそのハピネス溢れる体験も語ってくれた。また、「お父さんと走れて楽しかったし、うれしかった!」や、「普段走らないので、今回娘と一緒に参加できて本当によかった!」などの声とともに、「次回またイベントを開催してほしい。そして絶対に参加したい!」というリクエストもとても多かった。

ゴールテープには15周年と本イベントのロゴがデコレーション。足元や橋のサイドにもゴールのサインが掲げられていた。無事に完走し終えたランナーたちは、お祝いに駆けつけた15周年コスチューム姿のミッキーマウスたちとハイタッチなどをかわすなど、ゴールの満足感とともにスペシャルな時間を味わっていた
ミッキーマウスたちの祝福のあとは、ゴールしたランナーたちに記念メダルを授与。ミッキーシェイプの金メダルには、イベントのロゴと今日の日付が刻印されており、裏側には15周年ロゴと“May your wish come true あなたのウィッシュがいつまでも輝き続けますように”のフレーズも

 ランニングを終えたランナーたちは、そのまま「ブロードウェイ・ミュージックシアター」へ。応援者と合流し、クロージングセレモニーに参加。コースを走る姿を映した映像や、東京ディズニーシー15周年“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”の紹介が流れると、ラストにサプライズで再びミッキーマウスたちが登場! 完走のお祝いをし、大盛り上がりのなか「ディズニー・ファン・アンド・ラン」は幕を閉じた。

 親子で力を合わせながら走る東京ディズニーシー初のランニングイベント。家族の絆を深めながら、早朝のパークでディズニーの仲間たちと出会い、そして美しい景色を楽しみ、いつもとは違う発見や体験ができたとして参加者は常に笑顔だった。普段のパークではランニングはもちろん、走ることはできないが、コースはいつでも歩くことができるので、景観などを楽しみながらパークをぐるりと一周、ゆったり散歩してみてはいかがだろう。

(相川真由美)