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ANA、東京から宮古島への直行便を3月27日開設、羽田~宮古線就航セレモニー
ANA羽田~宮古就航記念PR大使のさかなクンも登場
(2016/3/28 00:00)
- 2016年3月27日 就航
ANA(全日本空輸)は3月27日、羽田空港~宮古空港(宮古島)の直行便を開設した。同社にとって羽田と宮古島を結ぶ直行便は初めて。同日、羽田発初便の出発に際して就航セレモニーを実施した。
3月27日に就航する羽田~宮古線のスケジュールは下記のとおりで、1日1往復2便。機材はボーイング 737-800型機を使用する。
ANA87便:羽田(11時40分)発~宮古(14時45分)着
ANA88便:宮古(15時35分)発~羽田(18時15分)着
また、2015年6月~9月に期間限定で運航していた関空~宮古線についても、3月27日から下記スケジュールで通年運航を開始。これにより、ANAグループによる宮古発着便は、那覇空港との間で1日7往復、石垣空港との間で1日1往復の、4路線、1日10往復を運航することになった。
ANA1749便:関空(07時50分)発~宮古(10時20分)着
ANA1750便:宮古(13時25分)発~関空(15時30分)着
羽田空港で行なわれた就航セレモニーでは、まず国土交通省 東京国際空港長の鈴木昌智氏が挨拶。
「ANAが羽田から沖縄・先島諸島の中心である宮古島への直行便を就航し、(この路線の)直行便が増加することは、羽田空港にとってもその利便性向上、ハブ空港としての機能向上になるものと、大変意義あるものと思う。運航スケジュールも利用者にとって大変使い勝手のよいスケジュール」と就航を歓迎。
併せて「宮古島は2015年1月に隣の伊良部島と橋と結ばれ、伊良部島をはじめ近隣の5つの島が橋でつながった。この島々を囲むエメラルドグリーンの海は東洋一の美しさだと言われている。今般のANAの宮古便就航は、ANAおよび羽田空港の発展のみならず、先島諸島のさらなる観光振興、また日本の観光立国推進にも寄与するもの」と期待を寄せた。
続いて、就航先の宮古島市より下地敏彦市長が挨拶。「ANAが本当に使い勝手よい時間に飛ばしていただける。直行便を飛ばしていただけるということは、私ども宮古島の住民は心から喜んでいるところ。ANAには関西からも飛んでいただいた。そして関東からということで、主要路線を宮古に直行便を飛ばしていただいて、宮古島に来る人達に本当に利便性が高くなったと思っている」と喜びと感謝の意を表わした。
さらに「宮古島は国内でも有数のビーチを有しているし、サンゴ礁のきれいな海。これからマンゴーが採れるが日本で一番マンゴーをたくさん採れる島。さとうきびもたくさん採れる島。食べるもの、遊ぶもの、そして健康によい島。ぜひこの直行便を利用して、宮古島に来て、楽しんでいただきたいと思っている」と宮古島の魅力を伝えた。
そして、今回のANA羽田~宮古就航記念PR大使を務めることになった、東京海洋大学名誉博士・客員准教授のさかなクンも登場。「羽田空港からANAが宮古島まで直行便を作っていただいて、わたくしはとっても夢のように思っています。というのも、いまから十数年前に初めて宮古島を訪れたときに、こんなにきれいに海が日本にあったんだーと、ものすギョい感動しました。その初めて宮古島にうかがったときに“宮古島の海の素晴らしいお魚たちをたくさんギョ紹介してくださいね”と宮古島の海の大使に任命していただきました」と、宮古島との縁を紹介。
そして宮古島で注目してほしい魚として「ナンヨウハギ」の説明を行なった。「ナンヨウハギは今年、映画の主役にもなるということで、宮古島のお魚として目が離せないお魚でギョざいます」とのことで、黒目がちな目や口、食べ物などの説明に加え、模様が画家が持つパレットに似ていることから英語では「パレットサージョンフィッシュ」と呼ばれるといった知識を紹介した。
さらに、「ハネダホタルジャコとミヤコテングハギ、羽田と宮古の付いた名前のお魚が手を結んでいる……ヒレを結んでいる絵を描かせていただきました。今回は本当におめでとうギョざいます。本当にうれしいです」と今回は就航を記念して背中に描いたという2種類の魚のイラストを披露した。
最後に、ANAを代表して代表取締役副社長の内薗幸一氏が挨拶。「ANAグループと宮古島との関係は、1992年に伊丹空港から宮古へ就航し、1993年には沖縄那覇から宮古へも就航した。この1992年、1993年から宮古島との関係が始まって、お世話になることになった。当時の私どもはいわゆる後発のエアラインで、それでも宮古島の皆さまには応援していただき、育てていただいた。実はその当時から幾度となく、早く羽田からの直行便を飛ばしてよ、と地元の皆さまからご依頼を受けていた。ようやく今般実現できてうれしく思っている。本日は、この羽田からの宮古への直行便に加えて、関西空港からも通年で直行便運航をすることになった。関空からは昨年(2015年)の6月~9月に期間限定で直行便の運航をさせていただいたが、多くのお客さまからご好評いただき、今日から通年で運航することになった。ANAグループとしては、羽田、関空、那覇、石垣から宮古へ、4路線1日計10往復の運航をする」と、宮古線の紹介をするとともに、宮古島との関係強化を期待。
加えて、「宮古島は本当に素晴らしい自然、素晴らしい海がある。観光の面では、日本のお客さまはもちろん、訪日の外国のお客さまにもご利用いただけるようにANAグループとしておおいに応援していきたいと思っている。また、生活路線の面においても、この直行便などができることで特産品などの貨物輸送や郵便や宅配便などの輸送でも、いままでより時間短縮できるのではないかと思っている。このような観光や生活路線の面からもANAグループとしては、今回の春のダイヤから増強した宮古路線を一生懸命に運航して、貢献できればと願っている」とした。
最後に、「この場にふさわしくないかもしれないが」と前置きしたうえで、先週3月22日に発生した国内線システムのトラブルで多くの便が欠航、遅延したことにも言及。「この場を借りてお詫び申し上げる。ANAグループとしては、役職員一同気を引き締めて、改めて安全で安心で快適な空の旅を提供できるよう頑張ってまいりたい」と述べた。
この後、宮古島東急ホテル&リゾーツのスタッフを中心に結成されたエイサー太鼓チームである「東急太鼓チーム シンカヌチャー」が、エイサーと獅子舞の演技を披露。空手の型などを取り入れた創作エイサーと、迫力ある動きの獅子舞の演技で盛り上げた。このシンカヌチャーのパフォーマンスは、4月から9月、宮古島東急ホテル&リゾーツで宿泊客が楽しめるそうだ。
そして、来賓と主催の代表者によるテープカットが行なわれ、セレモニーは幕を閉じた。
宮古行き初便となった3月27日のANA87便は、73番ゲートから出発。搭乗客には宮古島産のお菓子や搭乗証明書などが入った記念品も手渡されたほか、搭乗口で見送りをしていたさかなクンとの記念撮影をする人の姿も目立った。
そのさかなクンも同便に乗って宮古島へ出発。セレモニーに参加した宮古島関係者らも搭乗し、159名(幼児2名含む)を乗せたANA87便初便は、11時45分にスポットを離れ、宮古島に向けて出発した。