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万博記念公園に大型複合施設「EXPOCITY」が11月19日グランドオープン
8つの大型エンターテイメント施設と全305店舗の「ららぽーとEXPOCITY」
(2015/8/3 19:25)
- 2015年8月3日発表
三井不動産は8月3日、東京台場のダイバーシティ東京で記者会見を開催し、11月19日に大阪府吹田市の「万博記念公園」に、日本最大級の大型複合施設「EXPOCITY」を開業すると発表した。
EXPOCITYは、「『遊ぶ、学ぶ、見つける』楽しさをひとつに!」をテーマとし、ミュージアムやシネマコンプレックス、教育とエンターテイメントが融合したエデュテイメント施設など8つの施設で構成される大型エンターテイメント施設と、エンターテイメント性のあるレストランや体験型ショップなどを集めた、全305店舗の「三井ショッピングパーク ららぽーと EXPOCITY」からなる、大型複合施設を予定している。
記者会見ではまず、三井不動産 代表取締役社長の菰田正信氏が登壇し、「三井不動産の商業施設は、1981年に千葉県船橋で開業した『ららぽーと船橋』(現在の『ららぽーとTOKYO-BAY』)からスタートし、今年で35年を迎えました。その間に数多くの商業施設を開業してきましたが、それらは開業がゴールではなく、開業後も地域とともに歩み、時代の変化を先取りして、より魅力的な施設へと進化ながら成長しています。今後も商業施設は、ショッピングだけでなく、“くつろぐ”、“遊ぶ”、“学ぶ”など、豊かな時間を過ごせる機能を充実させ、地域コミュニティの核となって皆様の暮らしへのあらゆるソリューションを提供したいと考えています」と、三井不動産の商業施設への取り組みの姿勢について語った。そして、こういった姿勢で取り組むことで、2014年度に達成するとして掲げた目標を1年前倒しの2013年度に達成するとともに、ららぽーとTOKYO-BAYは昨年度に売上記録を大きく更新、その他の施設も右肩上がりの成長を続けていると、商業施設事業の順調な成長をアピールした。
今回開業日時が発表されたEXPOCITYは、1970年にアジア初の万国博覧会「EXPO '70」、いわゆる大阪万博が開催された場所で開業する。この地に大型の商業施設を開業することについて菰田氏は、「商業施設がお客様から選ばれる時代に移行する中で、当社が新たな商業施設作りを開拓するにふさわしい挑戦の場である」と語るとともに、万博記念公園を中心とした周辺施設とも連携し、地域一帯となって賑わいを創出していきたいという。そして、「エンタテインメント施設やショッピングセンターという存在を超え、日本を代表する新しい大阪の観光資源としての地位を確立し、新しい感動体験を発信することで、45年前の熱気と賑わいを呼び覚ますよう、様々な人々が集う街作りを目指してまいりたいと思います」と、EXPOCITYを三井不動産のフラッグシップとなる商業施設として取り組んで行く決意を語った。
続いて、三井不動産 商業施設本部 リージョナル事業部長の小島浩史氏より、EXPOCITYの概要が説明された。
EXPOCITYは、冒頭でも紹介したように大阪府吹田市の万博記念公園に位置する。敷地面積は約17万2000m2、延床面積は約22万3000m2で、日本最大級の大型複合施設となる。交通アクセスは、大阪モノレール「万博記念公園前駅」から徒歩2分、大阪国際空港から車で約20分、新大阪駅から車で約30分。また、名神高速道路、中国自動車道、近畿自動車道が交わる吹田ジャンクションにも近接しており、車でのアクセスの利便性に優れるとしている。駐車場の収容台数は約4100台。
建物の外観は、「記憶・歴史を未来へと繋ぐ」というコンセプトで、アースカラーを基調としてアクセントカラーをバランス良く配色するとともに、万博記念公園の豊かな自然環境に溶け込み、なおかつ賑わいを感じさせるデザインを採用。8種類のエンターテイメント施設が緩やかに繋がり、ひとつの街を形成するように配慮しているという。施設中央には、ステージイベントや噴水演出などが楽しめる、直径60mを超える屋外広場「空の広場」を用意。また、ショッピングモールの建物内部は、大阪北部“北摂”の丘陵をモチーフとした「西側モール」と、丘陵に現れた未来的な都市をイメージした「東側モール」で構成されるとともに、中央には自然光を取り込んだ巨大な吹き抜け空間「光の広場」が設けられるという。
8種類の大型エンターテイメント施設を設置
次に、8種類の大型エンターテイメント施設について説明。8種類の施設のうち5種類は教育性とエンターテイメント性を合わせ持つ、エデュテイメント施設となっている。その5種類は、「NIFREL」「OSAKA ENGLISH VILLAGE」「ポケモン EXPO ジム」「オービィ大阪」「ENTERTAINMENT FIELD」だ。
「NIFEL」は、大阪天保山の人気水族館「海遊館」がプロデュースする、水族館、動物園、美術館が融合した、“生きている”ミュージアム。生物の進化や特性をテーマにした7つの空間が用意され、アートを楽しむように、生き物や自然の魅力を直感的に楽しめるという。
「OSAKA ENGLISH VILLAGE」は、アメリカの街並みをイメージした空間で英語を学ぶ、日本初の体験型英語教育施設。子供だけでなく大人も利用できる施設で、英語ネイティブの講師とともに、アメリカの歴史や文化、祝祭、日常生活をベースにしたシチュエーション別の英語表現が学べるという。また、アメリカの放送局「CNN」と提携し、カフェ施設「CNN Cafe」日本1号店のオープンも予定されている。
「ポケモン EXPO ジム」は、ポケモンプロデュースによる日本初の体験型エデュテイメント施設となる。こちらの詳細は2015年10月頃に公表される予定だ。
「オービィ大阪」は、イギリスの公共放送局「BBC」が撮影した大自然の映像「BBC Earth」に、温度やにおい、風、ミストなどの演出を加えて、映像の世界を五感で楽しめる施設。また、BBC Earthの理念を体現したオフィシャルショップや、オービィの世界観を表現した無国籍レストラン「オリエンタル スプーン」も併設される。こちらは2016年初頭に営業開始予定(オフィシャルショップとオリエンタル スプーンは、2015年11月19日に先行営業開始予定)。
「ENTERTAINMENT FIELD」は、イギリス発のクレイアニメ「ひつじのショーン」をテーマとした体験型アミューズメントパーク。製作会社アードマンの監修・協力のもと、日本初の常設パークとなる。また、絵に描いた乗り物や動物が3D映像となってスクリーン内で動き出す、チームラボの「チームラボ お絵かきタウン」も、関西初の常設施設として用意される。
これら5施設の他には、地域最大11スクリーンのシネマコンプレックス「109シネマズ大阪エキスポシティ」や、“動物たちがつくる移動遊園地”をテーマとしたアミューズメントゾーン「ANIPO」、日本一の高さ120m超を誇る大観覧車「(仮称)OSAKA WHEEL」の3施設が用意される。このうち、109シネマズ大阪エキスポシティでは、高さ18m超、幅26m超の日本最大巨大スクリーンや12.2ch次世代サウンドシステムなどを備える次世代「IMAX」シアターに、動く座席や風、香り、せん光、水しぶきなど15種類の特殊効果を備える”ライドシアター”「4DX」を用意。この次世代IMAXと4DXが併設されるシネマコンプレックスは、109シネマズ大阪エキスポシティが世界初となる。
全305店舗のフラッグシップモール「ららぽーとEXPOCITY」
次に、商業施設の「ららぽーとEXPOCITY」について。こちらは、施設内での体験や情報発信をテーマに、グローバルブランドなど多種多様なショップやレストランを集めた、ららぽーとを進化させたフラッグシップモールとなる。総店舗数は305店舗で、そのうち47店舗が関西初出店、36店舗が新業態の店舗となる。また、「ショッピングにもエンターテイメントを!」をテーマに、体験型コンテンツを備える大型ショップも用意されるという。
外部レストラン棟「EXPO KITCHEN」では、「食にもエンターテイメントを!」をテーマに、エンターテイメント性にあふれるレストラン18店舗を用意。「万博食堂」では、EXPO'70で人気のあった国内料理や世界各国の料理を再現して提供。ケーキ教室やお寿司教室が開催される体験型レストランも用意されるという。
地元自治体と連携し、地元吹田市の情報を発信する施設「Inforest すいた」も設置される。こちらでは、EXPO'70の魅力を紹介する展示コーナーや、吹田市の魅力を紹介するパンフレットの配布、オリジナルグッズの販売を行うという。
この他に、広い施設内を快適に回遊できるように、地域限定放送も実施するという。こちらは、「(仮称)EXPOTV」という施設内専用テレビ放送局を開局し、施設内に約100台のモニターを設置して施設や周辺エリアの情報を放送する。日本最大級のタッチ式大型ディスプレイも設置するという。また、EXPOCITYのインフォメーションスタッフのユニフォームは、EXPO'70の「三井グループ館」で採用されたユニフォームをモチーフとしたデザインを採用したり、訪日観光客向けのサービスを提供するなど、様々な特徴的な取り組みも実現していくという。なお、これらEXPOCITYでの特徴的な取り組みの具体的な内容については、今後開業までに改めて説明する予定とのことだ。