ニュース
「テレワーク・デイ」で協力するANAと損保ジャパン。働き方改革で生まれた空き時間を活用して相互に施設見学
損保ジャパン日本興亜美術館とANA機体工場をお互いの社員が見学
2017年7月26日 00:00
- 2017年7月24日~25日 実施
損保ジャパン(損害保険ジャパン日本興亜)とANA(全日本空輸)は7月24日と25日に、総務省が中心となって同日実施した「テレワーク・デイ」に合わせて、両社がコラボレーションしたイベントを行なった。これはテレワークやシフトワークなどによって生まれた空き時間の活用方法として提案、提供するもので、夏休みということもあって親子連れの姿も多く見られた。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、会場周辺の交通混雑を避けるべく2017年7月24日に初めて実施された「テレワーク・デイ」。損保ジャパンのラウンジを活用してANA社員がテレワークを行なう様子は別記事「ANAと損保ジャパンが7月24日初実施の「テレワーク・デイ」で協力。損保ジャパン本社でANA社員がテレワーク」でお伝えしたとおりだが、両社は24日と25日の両日、テレワークやシフトワークといった“働き方改革”で生まれた空き時間の活用方法として、両社社員がお互いの会社の施設を見学するという取り組みも行なった。
ANA社員が損保ジャパン日本興亜美術館を見学
7月24日は、ANA社員が損保ジャパン日本興亜本社ビル42階の「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」を見学。この美術館は、1976年に東郷青児美術館として開設。保険会社の合併による幾度かの名称変更を経て、現在は同名称の美術館として運営されており、損保ジャパンの前身企業の一つである安田火災海上保険が1987年に購入したゴッホの「ひまわり」が展示されていることでも知られる。
ゴッホの「ひまわり」のほか、セザンヌの「りんごとナプキン」、ゴーギャンの「アリスカンの並木路、アルル」が常設展示されており、そのほかの展示物は企画展に応じて入れ替えている。現在は明治から昭和にかけて水彩、油彩、木版画とさまざまな風景画を残した吉田博の作品181点を展示する「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」が開催されている。期間は7月8日~8月27日で、8月1日からは展示を入れ替える予定となっている。観覧料は大人1200円、大学生/高校生が800円、65歳以上が1000円、中学生以下は無料となっている。
同美術館は、月曜日が休館日となっており、7月24日はいわばANA社員の貸し切り状態。子供5名を含む社員と家族29名が来場した。
また、5名の子供はガイド付きで作品を見学。描かれた季節や時間帯、シリーズものでは共通点を問われた子供たちは、そう思った理由とともに積極的な回答。単に眺めるだけでなく、感じられること、読み取れることを考えながら絵画を見るという楽しみ方を学んだ。
今回は小学校の低学年の参加者もいたが、普段このようなガイドを行なうのは小学4年生以上を対象にするのが多いとのこと。発言がみんな積極的だったのは低学年らしさかもしれないとする一方、どのように問いかけると興味を持ってもらえるかなどは脈々と引き継がれたノウハウもあるそうだ。
損保ジャパン社員がANA機体工場を見学
7月25日には、損保ジャパンの社員がANAの「機体工場見学ツアー」に参加。羽田空港のエアフレームメンテナンスビル(格納庫)を見学できるツアーで、この日は、1日に4回行なわれる一般向けツアーのあとに、損保ジャパン社員を招待したツアーが行なわれた。
無料で参加できるうえに、整備中の機体を間近で見られるとあって、数カ月先まで予約が埋まる人気のアクティビティとなっているこの見学ツアー。損保ジャパン社内で本イベントへの参加を呼びかけたところ、定員60名に対して約150名が応募し、当日は子供25名を含む56名が参加。参加者の所属はさまざまで、東京近郊の社員だけでなく、遠く北海道などからも参加があったという。
見学の内容は一般の機体工場見学ツアーと同内容。まずはエアフレームメンテナンスビルの向かいにある、コンポーネントメンテナンスビルで受付を済ませ、講堂で説明会。羽田空港の滑走路の説明や、飛行機はA整備、C整備、重整備があるといった整備が行なわれていることなどを紹介したのち、飛行機を運航するさまざまな職種を紹介するビデオを上映した。
ビデオ上映後にはクイズも行なわれ、2問正解した人には賞品も用意。講堂内には特別塗装機のモデルプレーンや、実際の飛行機の部品、実際のシートなども展示されており、空き時間には興味深そうに眺めたり、撮影したりする人が集まっていた。
その後は約20名ずつ3チームに分かれて、エアフレームメンテナンスセンタービルを見学。まずは3階に相当するデッキから格納庫施設の説明があったあと、1階に下りて交換用のタイヤや、機体の各部位などを説明。この日はボーイング 787-8型機がエンジンメンテナンスに入っており、取り外されたロールスロイス製エンジンも間近で見学。
再度、講堂に集合した参加社員を前に、損保ジャパンの人事担当者は「働き方改革として、引き続きこのようなイベントを実施できれば」と、今後も継続的に取り組んでいく意欲を示し、2日間の相互見学イベントの幕を閉じた。