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ジャルパック、東京ディズニーランド貸切ツアーや新規就航のハワイ島/メルボルンへのツアーなど2017年下期の旅行商品

2017年7月19日 開催

ジャルパックは2017年下期の旅行商品について発表会見を開いた

ジャルパックは7月19日、2017年下期(2017年10月~)の国内・海外商品の発表会見を東京・天王洲の本社で開いた。

 会見にはジャルパック 代表取締役社長 藤田克己氏、海外業務部 海外業務グループ長 中井策太郎氏、国内業務部 国内業務グループ長 安達健太郎氏が出席した。

欧州が回復するも韓国が苦戦。ならすと海外・国内ともに前年並みに

株式会社ジャルパック 代表取締役社長 藤田克己氏

 まず、代表取締役社長の藤田克己氏が、2017年度上期の振り返り、下期の計画などについて説明した。

 2017年度上期の海外旅行商品は、為替が比較的安定している、燃油サーチャージが有料にはなったものの比較的低めで安定している、テロの不安についてはある程度の落ち着きが見られる、といったことで欧州方面が回復傾向にあり、好調な台湾、アジアが牽引し前年比101%の見込みであるとした。

 2017年度下期計画については、一部の国や地域での政情・経済の不透明さはあるものの、前年比98%に設定。使用機材のプレミアム化(各シートスペースの拡大、上位クラスシートの増加)によるエコノミークラスの座席数減少があるものの、ハワイ、アジア、ミクロネシア、台湾方面はもともとマーケットとして順調であるための数字とのこと。

 さらにこのプレミアム化によって増えているビジネスクラス、プレミアムエコノミークラスを組み込んだ旅行商品の強化は継続しており、9月に就航予定のハワイ島・コナ線、オーストラリア・メルボルン線を使った旅行商品の投入なども含めて注力していきたいとした。

海外旅行商品の2017年度上期見込みと下期計画

 国内旅行商品は平成28年熊本地震があり、九州エリアの発着ともに打撃を受けたが、2017年は復活。ダイナミックパッケージも順調に伸長しており「国内は堅調に推移」して、2017年度上期見込みを前年比102%とした。

 内訳で九州が110%という復活をしているが、一方で沖縄が98%と減少している。これは、九州の需要が落ち込んで、国内のほかのエリアのテコ入れを行なった際、沖縄は特に値引きを含めたキャンペーンを展開して盛り上げたため、その反動による数字だという。

 下期計画についても国内の堅調が続き、前年比101%としている。九州エリアが94%となっているのは、2016年度に九州旅行割引クーポン「九州ふっこう割」で盛り上げていたときの数字と比較し、その反動を見込んでとのこと。

国内旅行商品の2017年度上期見込みと下期計画

海外旅行はメルボルン線、ハワイ島・コナ線の直行便で旅行商品を展開

ジャルパックの2017年度下期海外旅行商品

2017年6月15日発売:「ハワイ」「グアム」
2017年7月13日発売:「ヨーロッパ」「アメリカ・カナダ」「カリブ」「オーストラリア・ニュージーランド」「アジア」「アジアのリゾート」「モルディブ・アマン」「香港・マカオ・上海」「台湾」
Webサイト:ジャルパックの海外ツアー

株式会社ジャルパック 海外業務部 海外業務グループ長 中井策太郎氏

 続いてジャルパック 海外業務部 海外業務グループ長の中井策太郎氏が、海外旅行商品について説明した。

 2015年11月のパリ同時多発テロの影響、2016年のブリュッセルやニースのテロの影響から脱しつつあり、2017年度第1四半期までの欧州は回復基調だった。ただし、英国で起きたテロへの不安から、6月以降の欧州方面の新規予約がなかなか伸びない状況だという。また、北朝鮮の影響で「韓国行きは深刻な集客減で、戻る気配はまだ見られない」とのこと。

 円高傾向や低額で推移している燃油サーチャージなどからハワイを中心に海外旅行に若干の追い風はあるが、LCCなどの供給増や訪日需要の落ち着きから、価格競争も激しくなってきており、高付加価値型の商品は堅調だが、価格訴求型の商品はやや苦戦しているという。2017年度はミクロネシアなどの減少を欧州やアジアの伸びで補う形になっていると概況を述べた。

 2017年下期の最大のトピックは9月1日のオーストラリア・メルボルン線、15日のハワイ島・コナ線の直行便就航で、6月15日からすでに「ハワイ島」「メルボルン」の旅行商品は一部先行販売している。「ハワイ」「グアム」については、2016年より1カ月ほど早く、同じく6月15日に発売している。

「オーストラリア」はメルボルン、シドニー、エアーズロックの観光を楽しめる周遊コースも用意。メルボルン滞在コースでは、予約が困難なレストランの事前予約サービスが新登場。復路が夜便のため、最終日は観光で日中を過ごしたのち、ホテルの部屋でいったん休んで身支度をして帰路に着くことができる。

 無料観光プラン「現地ガイドがご案内する街歩き“虹色散歩”」はこれまでの5コースから路地裏散歩「メイド・イン・メルボルン編」などを加えて7コースへ10月から拡大する。

「ハワイ」はボルケーノ鑑賞ディナーツアーやワイピオ渓谷の谷底での乗馬散策、海へ流れ出る溶岩を見学するトロトロ溶岩ハイキングツアーなど、ハワイ島の大自然に触れるコースを設定。オアフ島で展開しているバスによる観光プラン「ジャルパックオリジナル観光『ホクレア』」をハワイ島でも用意。コーヒー農園見学やカイルア・コナの自由散策など、「『ホクレア』コナ・コーヒー・ルート」を追加代金なしで楽しめる。

 また、日本~ハワイの往路復路それぞれ3時間ずつ、機内Wi-Fiを無料で利用できるようにしている(成田~コナ線は除く)。

 これまでJALビジネスクラス利用商品では専用ダイヤルがあったが、これを専用「ご相談デスク」として、シェラトン・ワイキキ・ホテル内のJALパックアロハラウンジに新設している。

「グアム」は「大変好評」というホテル・ニッコー・グアム滞在をお得に楽しむ「ニッコークーポン」がパワーアップ。アクティビティや飲食店で使えるクーポンだが、大型スーパー「Kマート」へタクシーで行ける「Kマートタクシークーポン(往路のみ、1部屋1枚)」を用意。120日前までの予約完了で「恋人岬 カフェクーポン」を全員にプレゼントする。

「アメリカ・カナダ」は、JALが就航するニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、バンクーバー滞在コースで、JALビジネスクラスを利用すると、現地到着時の空港からホテルまで、グループごとに専用車で送迎するサービスを提供。

「ディズニーリゾート」では、「早決90」での予約で「3世代で一緒に楽しめるキャラクターブレックファスト」が利用可能に。3世代4名以上での参加グループに、オーランド「ケープメイ・カフェ」(ビーチ・クラブ内)、またはディズニー・アニマルキングダム内「タスカーハウス」、アナハイムディズニーランド・パーク内「プラザ・イン」で楽しめるキャラクターブレックファスト1回分をプレゼント。

 また、「ディズニーリゾートへの旅 JALパック何でも相談Web」では、ディズニー・ワールド・リゾート(米フロリダ)内のレストラン予約サービスを受け付ける。

「ヨーロッパ」は、旅行対象期間をこれまでの翌年3月までではなく2018年5月11日まで延長。翌年の大型連休の旅行も検討できるようになった。

 上期では別途専用パンフレットで展開してきたJALビジネスクラス、JALプレミアムエコノミークラスを使った旅行商品「ゆったり周遊」「ゆったり連泊」シリーズを、コンセプトはそのまま下期でも本パンフレットで採用し、上期の11コースから17コースへ拡大している。

ジャルパックの2017年度下期海外旅行商品

国内旅行は、東京ディズニーランド貸切プランを用意

ジャルパックの2017年度下期国内旅行商品

2017年7月19日発売:「沖縄」「東京ディズニーリゾート」「東京ストーリー+横浜」
2017年7月25日発売:「北海道」「九州」「奄美群島・屋久島・種子島」「ふらり:関西 南紀 山陰 山陽 四国」
Webサイト:ジャルパックの国内ツアー

株式会社ジャルパック 国内業務部 国内業務グループ長 安達健太郎氏

 ジャルパック 国内業務部 国内業務グループ長の安達健太郎氏は、国内旅行商品について紹介した。

 国内旅行での大きなトピックは、JAL(日本航空)の対応機材において機内Wi-Fiが無料で使えるようになったこと。8月31日までのキャンペーンとして無料提供していたが、これが「ずっと無料」となった。

 JALグループがオフィシャルスポンサーであることから、「東京ディズニーリゾート」では、11月17日に「プライベート・イブニング・パーティー」を設定。当日は19時30分~22時30分の時間、ツアー参加者のみのパーク貸し切りとなり、「比較的お待ち時間が少ない」状況で各アトラクションを楽しめるようになるほか、オリジナルグッズのプレゼントも用意される。

 また、東京ディズニーランドのスペシャルイベント「クリスマス・ファンタジー」が開催される11月8日~12月25日に実施されるパレード「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ」を、指定鑑賞エリアで楽しめる人数限定の特別企画も設定されている。

「沖縄」はこれまで好評だった企画を継続。ガイドの三線演奏と島唄を交えた案内が人気の「JALうたばす」、配車・返車がスムーズな「オリックスレンタカーJALパックプレミア店」、事前に部屋番号を指定できる「部屋番号指定プラン」などで、「ここちいい」沖縄旅行を提供するという。

「北海道」は「白銀の世界を巡る」をテーマに、冬限定でライトアップされた美瑛の「青い池」や「白ひげの滝」など、冬ならではの絶景スポットをめぐる。トマムでは「アイスヴィレッジ」でマイナス20℃の世界を体感、「十勝 ヒルズ ファームレストラン ヴィーズ」の十勝産素材をふんだんに使用したビュッフェランチを楽しめる。全行程をJALパックお勧めドライバーが案内する「観光タクシー」で周遊する。

「九州」はオプショナルプランで設定していた「JJ九州周遊バス」をコースで設定、周遊バスが走る3つのルートとお勧めの観光を組み合わせたコースを用意。1日目は観光タクシーでの「六郷満山めぐり」か、周遊バスでの「柳川散策」から選択可能。宿泊地の湯布院と黒川では、露天風呂付の客室にも宿泊できる。

ジャルパックの2017年度下期国内旅行商品

 会見の終わりの質疑応答で藤田克己氏は、ジャルパックにとってハワイは最重要方面であり、ハワイ島・コナ線の就航はオアフ島に続く第2の拠点となるため、今以上に重点的に取り組んでいきたい。離島を巡る周遊型の旅行商品にも積極的に取り組んでいきたいと意欲を見せた。

 国内商品では、JALの路線について大きな変化がないため付加価値で競争力を付けつつ、ダイナミックパッケージもより強化。さらにインバウンドの国内周遊型商品も検討課題としていきたいと応えた。