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沖縄観光コンベンションビューロー、平成29年度(2017年度)第1回定時理事会を実施

2017年5月25日 実施

沖縄観光コンベンションビューローが2017年度の第1回定時理事会を実施

 OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は5月25日、平成29年度(2017年度)第1回定時理事会を開催した。同会では4件の議案が発表され、理事および監事へ承認を求めた。

[第1号議案]平成28年度事業報告(案)について

 平成28年度は、入域観光客数876万9200人と過去最高を記録した。国内航空路線と海外航空路線の拡充、クルーズ船の寄港回数増、また官民あげてのプロモーション活動による沖縄の認知度向上や、旅行意欲の喚起を図ったことなどが要因として挙げられる。

平良朝敬OCVB会長(写真中央)

 国内観光客の誘致対策では、シーズンごとにメインターゲットを設定し、各旬の魅力を発信する「旬香周島おきなわキャンペーン」の展開のほか、リゾートウエディング、教育旅行、MICEなどの各種事業を展開。

 リゾートウエディングは1万5399組と過去最高を記録し、そのうち1867組が海外からの参加であり対前年比128.1%となった。

 外国人観光客の誘致対策では、県と連携し海外航空会社およびクルーズ船社訪問や主要旅行博覧会への出展などを実施。結果、計6本の国際線定期便誘致を実現し、定期便総数は16路線、週202便、年間提供座席数は200万席超となった。

 東南アジアなどからのチャーター便も増加したことで、外国人観光客数は212万9100人と過去最高となった。海路客も74万2700人と過去最高となった。

 スポーツツーリズムによる戦略的な活動誘致、フィルムコミッションによる新たな魅力発信、観光情報Webサイト「おきなわ物語(日本語)」「Be.Okinawa(10言語)」による世界に向けての情報発信も行なった。

 外国人観光客の受け入れ体制の整備では、多言語コンタクトセンターを運営し、問い合せに対する迅速な対応を図るとともに、観光客の声を拾うことで今後の市場分析に活用した。

 各種パンフレットやメニュー、Webサイトなどの翻訳費用を支援する「翻訳支援事業」や「Wi-Fi設置支援事業」「海外セールスコール支援事業」などを展開した。

 OCVB事業の広報には、月刊「OCVB News」の内容充実を図るとともに、新たに「OCVBおきなわ観光天気予報」を月2回発表。国内外市場の動向分析や事業展開を紹介するなどの情報発信を実施した。

 収益事業部門では、ブセナ海中公園事業所、旧海軍壕司令部壕事業所を運営。指定管理施設として沖縄コンベンションセンター、海軍壕公園に加え、2017年3月より沖縄空手会館の管理運営も開始。旅行会社やホテル、レンタカー会社への営業活動により全体で増収・増益となった。

 そのほか、観光業界との連携、コーディネート業務、シンクタンク機能、プロデュース機能などの強化、観光危機管理体制の整備等に努めた。

[第2号議案]平成28年度決算報告(案)について

 平成28年度(2016年度)の決算は、以下のとおり発表された。

1)借貸について

1. 資産の部
 流動資産合計16億9316万1083円(前年度比6億1897万9922円増)、固定資産合計19億9517万5141円(前年度比165万1815円減)、資産合計36億8833万6224円(前年度比6億1732万8107円増)。

2. 負債の部
 流動負債合計10億7773万6520円(前年度比5億3823万9839円増)、固定負債合計1億7912万7894円(前年度比1053万6866円減)、負債合計12億5686万4414円(前年度比5億2770万2973円増)。

3. 正味財産の部
 指定正味財産合計10億8376万5110円(前年度と変わらず)、一般正味財産13億4770万6700円(前年度比8962万5134円増)、正味財産合計24億3147万1810円(前年度比8962万5134円増)、負債及び正味財産合計36億8833万6224円(前年度比6億1732万8107円増)。

2)正味財産増減について

1. 一般正味財産増減の部
 経常収益計52億5359万7713円(前年度比4億0361万6583円増)、経常費用計50億9827万0676円(前年度比2億7525万5963円増)、当期経常増減額1億5532万7037円(前年度比1億2836万0620円増)。

 経常外費用計296万8903円(前年度比267万3102円増)、当期経常外増減額△296万8903円(前年度比267万3102円増)。

 税引前当期一般正味財産増減額1億5235万8134円(前年度比1億2568万7518円増)、税引後当期一般正味財産増減額8962万5134円(前年度比6336万5218円増)、一般正味財産期末残高13億4770万6700円(前年度比8962万5134円増)。

2. 指定正味財産増減の部
 指定正味財産期末残高10億8376万5110円(前年度と変わらず) 。

3. 正味財産期末残高
 正味財産期末残高24億3147万1810円(前年度比8962万5134円増)。

 全体として増収・増益となったプラス要因として、県からの受託事業収益が増加したこと、自主事業のブセナ海中公園事業収益とコンベンションセンター事業収益が好調であったことが挙げられた。

 また、費用が前年度比8.3%増加したが、経常費用増加率は5.7%の圧縮が図れたとの報告があった。

 以上決算報告について、監事の大濱薫氏より監査報告書の読み上げがあった。内容について、全会一致で承認された。

大濱薫監事

[第3号議案]評議員会の開催及び決議・報告事項の提案について

 第1回定時評議員会は2017年6月8日に開催。評議員の専任についての提案、理事および監事の選任、2016年度事業報告及び決算報告(案)の承認を求めることなどが決議される。また、報告事項として公益目的支出計画実施報告書の提出が挙げられた。

[第4号議案]規程の改正(案)について

 職員の時差通勤制度を導入するため、就業規程の一部を改正することが提案・報告された。施行は2017年6月1日より。

 以上4件の議案について発表があり、すべてにおいて全会一致の承認が得られた。特に質問や異議などもなく、平常に閉会となった。