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翁長雄志 沖縄県知事、「OKINAWA NIGHT IN TOKYO」で観光客1000万人、観光収入1兆円を目指す

ANA 篠辺社長は、夏に羽田~石垣島線にボーイング 787-9型機を投入と

2017年1月26日 開催

都内ホテルにおいて開催された「OKINAWA NIGHT IN TOKYO」。挨拶を行なう翁長雄志 沖縄県知事(中央)と、平良朝敬 沖縄観光コンベンションビューロー会長(中央左)

 1月27日、都内ホテルにおいて「OKINAWA NIGHT IN TOKYO」が開催された。この「OKINAWA NIGHT IN TOKYO」は、「沖縄観光2017 ~感謝の夕べ~」とサブタイトルも付けられているとおり、沖縄観光振興に関する交流会で、主催は沖縄県および沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)となる。

 招待客は、鶴保庸介沖縄・北方担当相をはじめとした歴代沖縄担当大臣、国会議員、日本政府観光局、日本旅行業協会、航空会社、旅行会社、沖縄県人会など約1000名。前日には大阪で同様のイベントが開催されており、首都圏から沖縄への観光客の送客を訴求するイベントとなっている。

 ホストとなる、翁長雄志 沖縄県知事、平良朝敬 OCVB会長の両名は、OCVBの沖縄観光キャラクターである花笠マハエちゃんとともに、ゲストをお出迎え。受付近くでは、沖縄での流通量が多い2千円札への両替コーナーも用意されていた。

主催者として、来場者に挨拶
ミス沖縄、泡盛の女王も参加

「OKINAWA NIGHT IN TOKYO」開会の挨拶には翁長県知事が登壇し、2016年の沖縄観光客が861万人と史上最高を記録したことを報告するとともに、集まった関係者に感謝の言葉を述べたほか、2017年の目標を「観光客1000万人、観光収入1兆円を目指す」とし、引き続きの協力を求めた。

翁長雄志 沖縄県知事

 招待客代表は、鶴保庸介沖縄・北方担当相。鶴保大臣は、「美しい自然を守りつつ、観光資源を活かしていく」と語り、今後もさまざまな投資を沖縄に行なっていくという。その鶴保大臣が列席者に勧めていたのが、泡盛カクテル「ゴーヤカチャーシー」。名前からも分かるようにゴーヤをベースとした泡盛カクテルだが、「ぜひお店に行ったら、『ゴーヤカチャーシー』を注文してください。出ませんから」と笑いを取りつつ、そのような一人ひとりの注文がゴーヤカチャーシーを普及するのに欠かせない取り組みであると語った。

鶴保庸介 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、クールジャパン戦略、知的財産戦略、科学技術政策、宇宙政策、IT政策担当)

 民間企業からは、JAL(日本航空) 代表取締役副社長執行役員 藤田直志氏、ANA(全日本空輸) 代表取締役社長 篠辺修氏、ヤマトホールディングス 代表取締役会長 木川眞氏が挨拶。

 藤田氏は、自身が以前沖縄支店に勤めていたこと、2016年のNAHAマラソンに参加し完走したことなど、沖縄に関する思い出について語った。とくに驚いたのが「NAHAマラソンを完走後、ゴミを拾おうと思ったらまったく落ちていなかった」ことで、世界一のマラソンだと紹介した。

日本航空株式会社 代表取締役副社長執行役員 藤田直志氏

 篠辺氏は、ANAの沖縄路線について紹介。沖縄路線は非常に好調で、とくに石垣島や宮古島などの増強を図っているという。羽田~石垣島路線では高需要期となる夏に400席クラス(395席)のボーイング 787-9型を投入するほか、セントレア(中部国際空港)~宮古島路線を新規就航(6月17日より)することを語った。また、雇用面においても沖縄に整備会社「MRO Japan」を設立。2017年度から業務を開始する予定で、2016年度、2017年度と毎年新入社員を現地採用していると述べた。

全日本空輸株式会社 代表取締役社長 篠辺修氏

 乾杯の音頭を取った木川氏は、ANAと共同で那覇空港を貨物ハブとして運用していると語り、今後は商品の加工機能を持たせることで、アジアの物流基地としてだけでなく「沖縄で最終製品に加工するとメイド イン ジャパンとなる。アジアのセントラルキッチンを作る」と、一次産品を加工することで付加価値を加えていくと語り、「乾杯」を行なった。

ヤマトホールディングス株式会社 代表取締役会長 木川眞氏

 会場には、沖縄産の食材を使った食事が並んでいたほか、オリオンビール、泡盛など沖縄ならではのアルコール類も用意。さまざまな業界から参加した出席者は、沖縄観光について有益な情報交換をしていたようだ。

参加者と歓談するOCVB会長 平良朝敬氏
会場には泡盛やオリオンビールのコーナーが
沖縄の踊りや、沖縄産の食材による料理
鶴保大臣がお勧めしていた「ゴーヤカチャーシー」。ゴーヤと泡盛のカクテル。取材の合間に1杯いただいたが、ゴーヤ特有の苦みもなくさっぱりした味だった。泡盛ベースのため飲み過ぎには注意
ゴーヤカチャーシーを手に持つANA 篠辺社長の撮影をと思いカメラを向けたら、篠辺社長は飲むシーンをとばかりにゴクゴクッとゴーヤカチャーシーを飲み始めた。サービス精神に感謝

 すでにピーチ(Peach Aviation)から発表されているように、2月19日には那覇~バンコク・スワンナプーム線が新たに開設される。翁長県知事の発言にもあるように、沖縄は観光産業のさらなる拡大を目指しており、航空路線の拡充、交通渋滞の解消、新施設の建設などを行なっていくことで、観光客1000万人、観光収入1兆円の実現を目指す。