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日本人に知られていない観光地がまだまだある。Tianguis Turistico 2017のメキシコ各州ブース紹介

2017年3月27日~3月30日(現地時間) 開催

メキシコ・アカプルコで開かれた「Tianguis Turistico 2017(ティアンギス・トゥリスティコ 2017)」の会場にはメキシコ民族衣装をまとった女性の姿も

 メキシコのアカプルコ市にあるExpo Mundo Imperialで、メキシコ観光業界向けのイベントである「Tianguis Turistico 2017(ティアンギス・トゥリスティコ 2017)」が3月27日~3月30日(現地時間)の4日間にわたり開催された。展示会の概要に関しては別記事「メキシコの観光展示会、旅行代理店などがメキシコ旅行のプランを求めて来場」で紹介したとおりだが、ここではそのブースの2/3を占めていたメキシコ各州のブースを紹介していきたい。

 日本人でメキシコの観光地と言えば、カンクンやメキシコシティ近郊のティオティワカンあたりがなじみ深いが、国土が大きなメキシコには多数の観光地がそれぞれの州にあるので、主要な州を紹介していきたい。

メキシコシティやカンクンのあるキンタナ・ロー州など日本人になじみが深い州

ゲレーロ州

ゲレーロ州のブース

 Tianguis Turistico 2017が開催されたアカプルコ市があるゲレーロ州。古くから観光地として知られており、なかでもアカプルコは欧米、特に米国の観光客に人気があるビーチとして知られている。このほか、メヒコ州の州境に近い位置にあるタスコ市は、メキシコ連邦政府から“Magic Town”という称号が与えられている観光地で、コロニアルスタイルの町並みが今でも残る観光地として、やはり欧米の観光客に人気だ。

ゲレーロ州のブースは展示などはなく巨大なブース全体が商談スペースになっていた

 Tianguis Turistico 2017でのゲレーロ州はビジネスに徹したブースを出展。観光地を紹介する展示などはなく、アカプルコなどの観光地の観光局やホテルなどのブースが並んでおり、各種の商談などが行なわれていた。

キンタナ・ロー州

キンタナ・ロー州のブース

 日本人にもなじみがあるメキシコの観光地の一つといえば、カンクンが挙げられるだろう。カリブ海側のユカタン半島の先端にあるカンクンは、美しいビーチと高級リゾートホテルで知られており、治安もよく日本人好みの観光地になっている。

 カンクンではそうしたビーチ以外にも、ダイビング、クルージングなど各種のアクティビティが用意されているほか、日本の旅行代理店がオールインクルーシブプラン(飲食費などもすべて旅費に含まれるプラン)などの各種の旅行プランを販売しており、多くの日本人観光客が訪れている。

 キンタナ・ロー州のブースでは、そうしたカンクンの観光局の商談スペース、さらにはカンクンの高級リゾートホテルなどが商談スペースを用意されていた。

キンタナ・ロー州の押しはもちろんカンクン
カンクンなどの高級リゾートホテルが商談スペースを用意していた

メキシコシティ(CDMX)

メキシコシティ(CDMX)のブース

 CDMXはCiudad de Méxicoの略称で、英語に直すとCity of Mexico、つまりメキシコシティのことだ。以前はD.F.(Distrito Federal、連邦区)の略称で呼ばれていたのだが、2016年に正式に略称をCDMXに変更している。説明するまでもないがメキシコシティはメキシコの首都で、大統領府や国会などがあり、メキシコの政治経済の中心地となっている。

 メキシコシティは位置付けとしては州ではなく、米国のワシントンD.C.などと同じように特別区という扱いになっており、場所的には後述するメヒコ州の中にメキシコシティがあるという形になる。

 日本からの直行便(アエロメヒコとANAが運航)も、メキシコシティにあるメキシコシティ国際空港に到着するため、多くの日本人にとってメキシコの玄関口にあたると言ってよい。

 メキシコシティのブースではメキシコシティの観光局の商談コーナーなどが用意されていたほか、メキシコシティ近郊にあるエルマノス・ロドリゲスサーキットで行なわれる自動車レース(WEC、世界耐久選手権)をプロモーションする展示などが行なわれていた。

人文字によるパフォーマンスも行なわれた
エルマノス・ロドリゲスサーキットで9月3日に決勝レースが行なわれるWECのメキシコ6時間耐久レースの商談ブースも

メキシコ州

メキシコ州のブース

 メキシコ州は前出のメキシコシティの北側にある州。メキシコ州の有名な観光地がテオティワカン。メキシコシティから約50kmの距離にあり、紀元前2世紀頃に謎の民族とされるテオティワカン族により建設されたとされているが、現在に至っても、そのテオティワカン族の詳細は分からないなど、謎に包まれている。

 メキシコ州のブースでは、そのテオティワカンの最大の建築物である太陽のピラミッドの模型が置かれて、最大の観光資産のアピールが行なわれていた。

先住民族の衣装を着た人も
テオティワカンの太陽のピラミッドの模型

各州のブースではメキシコを象徴するような先住民族の民芸品や料理などが展示される

オアハカ州

オアハカ州のブース

 オアハカ州は、メキシコの南部に位置しており、州都でもあるオアハカやプエルト・エスコンティードなどの観光地で知られている。オアハカ州には、現在でも風習を守って生活を続けている先住民の町などが残されており、各種の先住民文化に触れてみたい人に魅力的な観光地となっている。

神話上のドラゴン
先住民族の機織りの様子など

 そのオアハカ州のブースでは先住民の女性が手作りしているパンや、伝統の作り方で作られるチョコレートが試食できたり、織物を作る様子のデモなどが行なわれていた。

先住民族のパンがふるまわれた、筆者も食べてみたが甘さがあるパンだった。その作る様子なども公開されていた
伝統の作り方で作られるチョコレート。先住民族伝統の作り方で作られ、ふるまわれた

ユカタン州

ユカタン州のブース

 カンクンがあるキンタナ・ロー州の隣の州で、ユカタン半島の東側にあたる場所にあるのがユカタン州。メリダなどの観光地で知られている。

 ユカタン州のブースでは、郷土料理をふるまっており、そこには長い両列ができていた。また、ブースの裏側では、韓国のSamsung ElectronicsがTVやスマートフォンなどのデモを行なっていた。

なぜかSamsung Electronicsのブースがあって同社製品がアピールされていた
郷土料理が無料で提供され、長い行列ができていた

ミチョアカン州

ミチョアカン州のブース

 ミチョアカン州は、ゲレーロ州の北側、メキシコ州の西側に位置する州。州都となるモレーリアなどの観光地で知られている。ミチョアカン州のブースでは先住民族の衣装や、先住民族の民芸品などが展示されていた

先住民族の衣装や風俗などが紹介された

ヌエボ・レオン州

ヌエボ・レオン州のブース

 ヌエボ・レオン州はアメリカのテキサス州との国境地帯にある州で、州都モンテレイなどが観光地として知られている。ヌエボ・レオン州のブースでは、特産のキャラメルをその場で作って来場者に配布するデモが行なわれていた。

キャラメルをその場で包み、来場者に提供していた