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メキシコ アカプルコに絶叫系の新アトラクション「XTASEA」が誕生、ミスメキシコが試遊

2017年3月30日(現地時間) 開催

アカプルコの入り江から対岸までワイヤで接続され、そこを滑車に吊られて滑空していくという「XTASEA」

 3月27日~3月30日(現地時間)の4日間にわたり、メキシコの観光業界向け展示会「Tianguis Turistico Mexico 2017」がメキシコ合衆国ゲレーロ州アカプルコ市で開催された。日本人観光客にはあまりなじみがないアカプルコ市だが、欧米の観光客には高級ビーチリゾートとして知られており、特に米国からの観光客が多い。

 ゲレーロ州政府や運営会社などは、Tianguis 2017開催期間中の3月30日に、アカプルコに新しく設置されたアトラクション「XTASEA」のお披露目会を行なった。英語でZip Line(ジップライン)と呼ばれるこの遊具は、ワイヤに吊り下げられた滑車に人間を固定し、重力を利用して向こう岸まで滑走していくという“絶叫系”。アカプルコの入り江の対岸にある半島まで約1.8kmの距離を2分間、うつぶせで頭を前にして滑走していくという驚きの施設だ。

 オープニングセレモニーでは、運営会社の社長、ミスメキシコや地元の政治家などの来賓が登壇したが、最後にはその来賓がXTASEAの最初の試遊に挑戦するというイベントまで用意されていた。

ジップラインのなかでもより恐怖感を煽る“頭を前にして滑走”するスタイル

 普通に考えればイスなどを用意してそこに固定すると思われるところだが、アカプルコのXTASEAはジップラインのなかでも強烈な仕様になっている。

XTASEAのスタート地点

 シンプルに言えば、人間は地面に対してうつぶせの形(運営会社によればスーパーマンのポーズ)で吊り下げられる。つまり、進行方向に頭を向けて、イヤでも地面が見える形で固定されるのだ。その状態で、地上100m以上の高さから眼下に地面や海を眺めながら滑走していくという、高所恐怖症の人には端から見るだけでクラクラくるような内容だ。逆に、そういう絶叫系が大好物の人にとってはたまらないアトラクションだろう。

人が固定されている様子。頭を前にして滑車にうつぶせの形で吊り下げられる。目の前は太平洋だ。高所恐怖症の筆者は、これを見ているだけで震えがくるぐらいだった……
対岸に用意されているゴール地点まで滑走していく

来賓で呼ばれているはずのVIPが、XTASEAの試遊を披露するハメに

 今回のオープニングセレモニーには、運営会社の社長、ゲレーロ州の州知事、ミスメキシコなどの来賓も来場し、アカプルコの新しい観光資産になることに期待感を示すスピーチなどを行なった。

オープニングセレモニーでは来賓の挨拶などが行なわれた

 どギモを抜かれたのは、イベントの最後だ。せっかくの新しいアトラクション、誰かに試してもらいたいと思っていたところ、試遊を行なったのは誰あろう、その来賓だったのだ。運営会社社長やミスメキシコがXTASEAの滑車に次々と固定されていき、一斉に滑走していった。しかも、見栄えをおもしろくするためか発煙筒まで用意されており、来賓がブルーやピンクの煙を出しながら飛んでいくというシュールな構図で、「メキシコなかなかやるな!」と思わせられた。

滑走していく様子はドローンでも撮影されていた
来賓が一斉に滑走していく様子。なお、実際の営業では発煙筒はない

 営業は4月1日より開始されており、Webサイトによれば身長130cm以上、体重が45~130kg以内であることなどが要件とされている。価格は999メキシコペソ(日本円で約6000円、1メキシコペソ=6円換算)で、運営会社のWebサイトなどで予約が可能になるとのことだった。