若林直樹のトラベルフォトギャラリー
世界遺産「富岡製糸場」
2021年11月6日 08:00
2014年に世界遺産に登録された「富岡製糸場」(群馬県富岡市富岡1-1)は、1872年開業当時の建造物が多く残り、国宝・重要文化財にも指定されている。国策として外国人技術者を雇い入れ、器械製糸の官営模範工場を建設した。そこでは日本各地からの女工が働いていたが、食費、医療費、寮費などは無料で工女余暇学校もあったという。
富岡製糸場の正面にある建物(繰糸所)を見ると、壁は木骨レンガ造りとほかではあまり見られない建築方法だ。繰糸所に入ると繰糸器300釜ある圧巻の景色。世界最大の規模だという。ほかにも置繭所や蒸気釜所、煙突のある乾燥場、そして診療所などの施設を見ることができる。
社宅や富岡製糸場の設立に携わったブリューナ一家の居住施設首長館(洋館)など、さまざまな建築物もある。入り口で「音声ガイド機」を貸りて聞きながら回れば、予備知識がなくても歴史から建築様式など新しい発見もあり、楽しく見て回ることができるだろう。
周辺には絹産業遺産群として世界文化遺産に登録されている施設がいくつかある。写真にもある荒船風穴は自然の冷気を利用した蚕種の貯蔵施設だ。
富岡製糸場までは、高崎駅から上信電鉄で上州富岡駅に。そこから歩いて10分ほどだ。クルマでは上越自動車で富岡ICを降り、そこから5分と近い。製糸場には駐車場がないので、市営駐車場か周辺の駐車場かを利用するとよい。また、製糸場内は食事ができないので、周辺の店を利用するとよいだろう。
長年行きたいと思っていた富岡製糸場の場内をやっと見学することができた。日本が近代化と繁栄する一躍を担った「富岡製糸場」、一度は訪れ見学してほしい場所だ。
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