SIMフリースマホで海外SIMを使おう!
タイ「AIS」
バンコク・スワンナプーム国際空港で24時間いつでも購入可能
2017年3月21日 00:00
タイでは3社の通信事業者が携帯電話サービスを提供しているが、そのなかで最大規模を誇っているのが「AIS」だ。AISでは、2016年1月からLTE通信サービスが開始され、その直後からLTE対応の旅行者向けプリペイドSIMを販売している。
今回は、タイの玄関口であるバンコク・スワンナプーム国際空港から入国したが、到着ロビーに出るとAISをはじめとした通信事業者のカウンターがすぐ目に飛び込んでくる。そして、スワンナプーム空港は24時間空港ということもあって、各通信事業者のカウンターも24時間営業している。そのため、いつ到着してもプリペイドSIMを購入できる点はうれしい。
AISが販売している旅行者向けのプリペイドSIMは、有効期限が7日間、10日間、30日間のいずれかで、データ通信容量などの異なる全6種類のプランが用意されている。今回は、弾丸の短期滞在だったこともあって7日間のプランを選択したが、長期滞在や大容量の利用にも柔軟に対応できる。
選択した7日間のプランは、データ通信容量が2.5GB(容量を使い切っても384kbpsに速度制限され、容量は無制限に利用可能)、通話およびSMS用の料金が100バーツチャージされたもので、販売価格は299バーツ(約987円、1バーツ=3.3円換算)。購入時にパスポートの提示を求められるので、あらかじめ用意しておきたい。なお、料金は現金での支払いのみとなるため、購入前にタイの通貨・バーツへの両替を済ませておこう。
カウンターで、プリペイドSIMが欲しいことを店員に伝えると、プランの書かれたカードを渡されるので、そのなかから欲しいプランを選択する。言葉は英語が通じるが、周囲を見ているとカードの内容を指さすだけでも問題なく対応してくれるようだ。
SIMの形状は、標準SIM、microSIM、nanoSIMのすべてに対応するものなので、利用するスマートフォンの種類を問わず利用できる。また、購入時に利用するスマートフォンを渡すと、初期設定を含めて店員が作業してくれるので安心だ。なお、その場合にはスマートフォンの表示言語を英語またはタイ語に変更しておくことをお勧めする。
APN設定は、APNが「internet」、認証タイプが「CHAP」となる。今回は、ファーウェイのSIMフリースマートフォン「HUAWEI Mate 9」を利用したが、SIMを装着するだけで自動的にAPNが設定され、すぐにデータ通信が利用可能となった。
AISのLTEサービスは、2100MHz(Band1)と1800MHz(Band3)の2種類の周波数帯域で提供されている。日本で販売されているLTE対応のSIMフリースマートフォンは基本的に双方の周波数帯域をサポートしているため、問題なくLTE通信を利用できる。今回利用したHUAWEI Mate 9でも問題なくLTEの電波をつかみ、高速なデータ通信が可能だった。
AISは、タイで最も広いLTEカバー率を誇っているそうだ。今回はバンコク中心部のみの短期滞在だったため、郊外での通信状況は未確認だが、スワンナプーム空港を含め、バンコク中心部では、ほぼ常にLTEに接続され、快適なデータ通信が行なえた。大勢の観光客でごった返している観光地でも、下りは安定して15Mbpsを超える速度で、地図や周辺の観光ガイドをチェックしたり、SNSに写真を投稿したりする場合でも、速度に不満を感じる場面はなかった。
地下鉄の車内などでは3Gに落ちたり、パケ詰まりのような症状でデータが流れにくい状況もあったが、それも地下鉄に乗車しているわずかの時間だけで、全体的にはほとんど不満を感じることなくデータ通信が可能だった。
このように、AISのプリペイドSIMは、空港到着後いつでも購入できることや、価格の安さ、設定の簡単さなどから、タイを訪れる際のデータ通信用プリペイドSIMとして十分にお勧めできる。
今回使用したプリペイドSIMの情報
キャリア名:AIS
購入価格:299バーツ(約987円)
カードの種類:標準SIM、microSIM、nanoSIM
対応周波数帯域:LTE:1800MHz(Band3)/2100MHz(Band1)、3G:900MHz/2100MHz
APN:internet
滞在時期:2017年2月下旬
使用デバイス:ファーウェイ「HUAWEI Mate 9」