地元誌編集長の「ハワイ現地発」
【ハワイ現地発】予約も料金も不要。頂上までまっすぐ一本道の絶景ハイク! ココヘッドトレイルに挑戦
2025年12月15日 12:00
オアフ島南東部、シュノーケリングで有名なハナウマ湾の向かいにそびえるココヘッド。ダイヤモンドヘッドと同じく火山活動でできたクレーターの山で、その頂上を目指す「ココ・クレーター・レイルウェイ・トレイル」は、島内屈指の人気トレイルとなっている。
このトレイル最大の特徴は、頂上へ向かって一直線に伸びる急勾配の一本道! 第二次世界大戦中、監視所へ物資を運ぶためのトロッコ線路として使われた名残で、古い枕木がそのまま階段のように続いている。段数はなんと1000以上。
距離は往復で約1.6マイル(2.6kmほど)、標高は1200フィート(約368m)。個人差はあるが頂上まで30分から1時間ほど。ちょっとハードだけど、頂上から見る360度の絶景を臨むために挑戦する価値は大いにある。
午後は気温が高くなるので、今回は太陽が昇り切る前の午前中に登ってきた。ワイキキからのアクセスはクルマやバスが便利。ハワイカイ方面へ向かい、クルマの場合はココヘッド・ディストリクト・パークの一番奥の駐車場に停めよう。
駐車場から山の方へ歩いていくと登り口につながる道が見える。そこには注意を促すサインがある。
注意事項として、登山道は整備されておらず、危険であること(実際に事故も起きている)、シューズ、日焼け止め、水分補給を促している。日陰もないので帽子も忘れずに。両手をふさがないようにショルダーバッグやリュックを用意していこう。
山の麓に立ち、頂上までまっすぐに伸びる登山道を見上げ、意を決したらいざスタート!
368mと聞くと「あまり高くない」と思うかもしれないが、実感としてはこれがなかなかの高さ。最初は比較的なだらかな傾斜が続く。そして徐々に角度が上がっていく……。
線路の幅とあって一部はすれ違うのもやっとというほど狭く、登る人と降りる人が譲り合うことになる。ゆっくり休憩しながら、自分のペースで上を目指そう。
まもなくすると、枕木の下が空洞になっているスリリングなポイントに出くわす。足を踏み外すと枕木の間から落ちる可能性もあり「非常に危険!」というサインが。バイパスの案内の方へ進むと迂回できるのでくれぐれもムリのないように。
ここら辺で振り返ってみると……。アメリカ人なら「ワォ」と思わず叫ぶような雄大な景色が広がっていた。
上を見上げると……。まだ先は長い。こまめに休憩して水を飲んで、もうひと頑張り。まわりもそれぞれで、途中で休んでいる人もいるし、トレーニングとしてピョンピョンと登っていく超人もいる。
一歩ずつ、一歩ずつ、登っていくと、ついに頂上が見えてきた! 頂上から下って来た人たちから「Almost there!(もうすぐだよ!)」と温かく声を掛けられ、励まされる。
と、ここでさらに先に階段があることに気付いた。その瞬間、休んでいたおじさまに「まだここは半分地点だよ!」と言われ、思わず顔が引きつる私に「冗談だよ!」と。ホッ。
気を取り直してさらに上に行ってみることに。すると小さな展望台が現われた。ここからまさに360度のパノラマビューが広がっていた。
ハワイカイ、ハナウマ湾、ダイヤモンドヘッドからサンディビーチまでつながる海岸線、地上からは決して見ることができない山の尾根に並ぶ住宅街など島の自然と人々の暮らしも含め、オアフ島の南岸一帯を見渡せた。日の出、日の入り、冬はクジラも見られるだろう。
山頂で絶景を堪能したら下山へ。目指すは「次の目的地」。
途中には再びスリリングな枕木地帯があるので、右の“スケルトン枕木”か、左の迂回路か、自分の体力と相談しながら安全に下ろう。
無事に下山。Good Job!!と自分を労ったら、「次の目的地」へ! すぐそばにある「ココマリーナ・ショッピングセンター」。ここは数々の飲食店やショップが集まる住民の憩いの場となっている。
プランAは、「コナ・ブリューイング・カンパニー」で乾杯! 山頂から見ていたマリーナを目の前に、喉の乾きを潤す冷えたドラフトビールは最高のご褒美になる。
プランBは、「ジャンバジュース」でビタミンチャージ。トロピカルフルーツを中心にフレッシュな果物や野菜でジュースやスムージーを作ってくれる。
プランCは両方。ビールのあと、デザート感覚でジャンバジュースという贅沢なチョイスもありだろう。いずれにしても、朝に出かければ、トレイルしてひと休みしても、まだお昼過ぎ。1日が充実すること間違いなし。
現時点ではココ・クレーター・トレイルは無料で、事前予約も不要。公園の駐車料金もかからない。天気を見てから出掛けることができる絶景スポット。次のハワイで挑戦してみてはいかが?


















































