ボーカリスト琴音の音楽旅

世界周遊、ブラジルからフランス、ドイツまで音楽と芸術を巡る旅

久しぶりのヨーロッパ周遊を大満喫

 約1か月半のアルゼンチン、ブエノスアイレス滞在を終えて友人たちとの別れを惜しみつつ、子供の頃から憧れだった場所を巡るヨーロッパ周遊にいざ出発!

 まずはパリを目指してブエノスアイレス、ホルヘ・ニューベリー空港を出てすぐにお隣の国ブラジル、グアルーリョス空港で乗り継ぎ。ここでの待ち時間が24時間ほどあったので、思い切って近郊の街サンパウロを観光してみました。乗り継ぎでのぶらり途中下車の旅、まだ見ぬ土地への好奇心が止められません!

ブラジル、サンパウロはアジア人に優しい!? 弾丸の観光でも楽しめました

 グアルーリョス空港には深夜の到着だったので、Uberタクシーを呼んで空港近くのホテルまで向かいました。深夜の到着だったので最初は空港直結のホテルにしようかと思いましたが、空港直結のホテルは私には少しお値段が高かったので空港近郊の格安ホテルを利用しました。

 ホテルで1日休んで、翌日は朝からサンパウロのイビラプエラ公園に向かいました。広大な敷地に美術館やカフェ、レストランもあり悪天候でも十分に楽しめる公園です。しかし、やはりブラジルの自然はすごい! 日本では見たこともない木を発見しました。公園で植物に癒されたあとは、サンパウロのアジア人街「リベルダージ」に遅めのお昼ご飯を食べに。

イビラプエラ公園で見たことのない木や花に癒されました

 なにやら日本のアニメっぽい外観に惹かれて「Cheu's」というお店で、のり巻きのフライというおもしろい料理を食べてみました。ご飯が酢飯で上には照り焼きソースがかかっています。我々日本人にはなかなか思い付かない発想かも……。

 リベルダージのシンボル的な鳥居を記念撮影して、「Eat asia-Hello kitty」というお祭りのような雰囲気のお店で焼きそばを注文。日本のソース焼きそばというより、中華風のあんかけ焼きそばのような味でした。アジアの味が久しぶりだったので懐かしい気持ちでいっぱいに。

 たった1日の観光でしたが、日系人が多いというサンパウロの街で遠く離れた日本に思いをはせるよい時間を過ごせました。

のり巻きフライに照り焼きソースがかかったもの
まさかブラジルで鳥居を見るとは
リベルダージの信号が鳥居になっててかわいい
Eat asia-Hello kittyのポップな外観と内装
中華風の味付けの焼きそば

パリでは音楽とアートに触れる日々

 ブラジル、グアルーリョス空港からパリのシャルルドゴール空港へ。パリは4回目の滞在になりますが、今回はAirbnbで予約したホステルに3泊し、夜はライブハウス巡り、日中は美術館や街歩きを楽しみました。

 友人から情報をもらい地下鉄のシャトレ駅近くの「Sunset」というJazzクラブへ。こちらは1階のSunside、地下のSunsetの系列店が一緒になっていて毎晩いろんなJazzバンドが出演。お酒とともにパリの最新Jazz演奏を聴くことができます。

パリのJazzクラブ「Sunset」

 昼間は今までのパリ旅行では時間が足りなくてなかなか行けなかった、小さな美術館を中心に回りました。そのなかでも「モンマルトル美術館」は有名キャバレー「シャノワール」に関連した絵が多く、シャンソン(フランスの歌)を歌う私としては身近に感じられるものが多く大感激でした。

モンマルトルの丘の上にある「モンマルトル美術館」
フランスらしい絵画が多く、庭園もありパリっぽい雰囲気たっぷり

 モンマルトル美術館からすぐそばに、老舗シャンソニエ「オ・ラパンアジル」があります。ルノワールやピカソなどの芸術家たちも、このラパンアジルで楽しい夜を過ごしていたそうです。

 古いシャンソンを歌手が歌うだけではなく、お客さんも一緒に歌ったり、時にはお客さんをいじったり巻き込んでいくステージはまさに参加型のエンタテイメント。

 いわゆるコンサートやライブというよりも「音楽酒場」という言葉の方がしっくりきます。薄暗い怪しい店内は、まさに19世紀にタイムスリップしたようでした。

パリの老舗シャンソニエ「オ・ラパンアジル」
薄暗い店内は19世紀、狂乱のパリを彷彿させます

パリからドイツ、ノイシュバンシュタイン城へ長距離バス旅

 パリで音楽とアートを満喫したら、今度は子供の頃からの憧れドイツの「ノイシュバンシュタイン城」へいくためにミュンヘンを目指します。今回は円安ということもあり少しでもお金をセーブしたかったので、パリからミュンヘンまでを長距離バスで行くことにしてみました。

 今回は「BlaBlaCar bus」という会社のバスをヨーロッパの交通手段の予約ができる「Omio」というアプリで予約してみました。Omioは日本語表記で鉄道、バス、航空券と所要時間と価格を比較しながら検討できるのでとても便利でした。

 パリのベルシー公園のバスステーションから出発ですが、少し分かりづらいところにあるので時間に余裕を持っていくのがオススメです。朝から約12時間のバス旅を終えて、夜にミュンヘンに到着しました。

BlaBlaCar bus、荷物の重量を気にしなくていいのもバス旅のメリット
トイレとコンセント付きの座席

 ミュンヘンに到着し、予約していたホステルに荷物を置きとりあえずドイツビールだけでも!と「Munchner stubn」というお店に駆け込みました。夜遅くだったのでフードは終了していましたが、プレッツェルとビールにありつけました。

弾丸のドイツ旅で、まずはプレッツェルとビールを

 パリからミュンヘンに移動して、1泊して翌朝からノイシュバンシュタイン城に公共交通機関で行くつもりでしたが、なんとお城への入場チケットがWebサイトでは来月まですべて売り切れ。ツアーでなら入場チケットが買えるということで、急遽ガイドツアーを予約しました。

 ミュンヘンからノイシュバンシュタイン城は電車を乗り継いで約2時間、集合場所からバスですべて回ってくれるガイドツアーに参加することで、自分で電車を調べる煩わしさから解放されて結果的には大正解でした。

 まずはバイエルン王ルートヴィヒ2世が建てたリンダーホーフ城へ。豊かな自然と山のなかにあるロココ調の城は荘厳さのなかに可憐な雰囲気があり、城だけではなく庭園でも我々を楽しませてくれます。城内は撮影禁止でしたが、なかもやはり美しかったです。

狂王ルートヴィヒ2世が長く暮らしたというリンダーホーフ城
どの角度から撮っても絵になります。噴水や庭園も見応えあり

 リンダーホーフ城をあとにして、念願のノイシュバンシュタイン城へ! ドイツの山のなかにあるため、10月中旬で6度ほどの気温しかありませんでした。冬季は凍結でお城に行けないこともあるそうなので、温かい時期の観光が一番オススメです。

 まずはランチ休憩ということで、ふもとのホーデンシュバンガウ村のホテル「Mueller」内のレストランでプレッツェルのソーセージサンドを頼みました。内装もきれいで、トイレはチップ制でよく清掃されていました。

駐車場から見えるホーデンシュバンガウ城
Hotel mueller、外食スポットがあまりないのでランチタイムは行列でした
温かみのあるレストラン内の内装
いかにもドイツらしいプレッツェルのソーセージサンド
高級感のあるホテルで、トイレもきれいでした

 念願のノイシュバンシュタイン城も内部は撮影禁止でしたが、だからこそわざわざドイツまで足を運ぶ価値のある素晴らしいお城でした。

 ディズニーのシンデレラ城のモデルとして外観がよく知られていますが、ノイシュバンシュタイン城の本来の美しさはルートヴィヒ2世のセンスと好きなものが詰め込まれた内部にあるといえます。

 そして、作曲家ワーグナーのオペラもモチーフになった「ニーベルングの指環」の物語が場内に壁画として至る所に美しく彩られていました。

 ルートヴィヒ2世がどれだけワーグナーに傾倒していたかが痛いほど伝わってきます。帰りのバスのなかではワーグナーの「ニーベルングの指環」を聴きながら、子供の頃からの憧れだったノイシュバンシュタイン城に対しての想いが昇華されるようでした。

さらに山上にあるノイシュバンシュタイン城へ私は馬車で。ほかは徒歩かシャトルバスでも行けます
念願のノイシュバンシュタイン城

また長距離バスでパリへ戻り次の街へ

 ノイシュバンシュタイン城からミュンヘンに戻り、また長距離バスでパリに戻ります。夜行バスなので、宿代が1泊浮くのもありがたいです。

 パリで体を休めるために1泊し、またシャルルドゴール空港から今度は美食の街リヨンに向かいます。その様子はまた来月の音楽旅で綴らせていただきますね。ボーカリスト琴音の音楽旅、ヨーロッパ編はまだまだ続く!

帰りはまた長距離バスでパリへ
琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。たまにアルトサックスも吹きます。1986年10月10日生まれ。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。
ブログは https://kotone1010.com/