ボーカリスト琴音の音楽旅
神の国出雲、初めての島根県で「虹のキャラバン」老人福祉施設巡回訪問事業で歌のショー
2019年6月22日 00:00
2018年に続いて2019年も「公益社団法人虹の会」の主催する「虹のキャラバン」にて、島根県で歌のショーを行ないました。「虹の会」は健康長寿社会の創造に向けてさまざまな活動をしている、内閣府に認定された公益社団法人です。
その活動の1つである「虹のキャラバン」は、老人福祉施設を中心に訪問巡回してプロのエンタテイメントをお届けする活動です。私は2018年の虹のキャラバンの奈良県ツアーから参加させていただき、それ以降毎月関東近郊の近隣メディカルキャラバン、この5月に4日間の島根県ツアーに参加させていただきました。
今回は、演歌歌手の小関信吾さんと2人でのツアーです。私も、皆さん懐かしの日本の昭和歌謡とともにシャンソンも交えて歌いました。今回は羽田空港から萩・石見空港に到着して、すぐに浜田市で午後のショーを行ない、出雲市駅前のホテルに到着しました。
翌日からは安来市、松江市、雲南市、奥出雲町亀嵩、邑智郡をまわり最終日は広島空港から東京に帰るという、本当に島根県をぐるっと1周するツアーになりました。今回も、すべての施設の職員さん、入居者さん、皆さん親切に対応してくださり、島根の方々の温かさを実感しました。音楽の力で、どんどん皆さんが笑顔になってくださる瞬間に何度も感動しました。
そして、今回は移動中や宿泊先近くでたくさん美味しい地の物をいただきました。島根県の食を存分に堪能したので、そちらをご紹介したいと思います。初日は、出雲市駅前にある「いづものSAKABA」にてコースをいただきました。こちらは、山陰地方の食材と出雲地酒にこだわりのあるお店です。個室もあり、ゆったりとした雰囲気でスタッフの方々と初日の疲れを癒しました。
その後、私はホテルの近くにある「出雲駅前温泉らんぷの湯」に1人でお出かけ。温泉好きとしては、初めての出雲の地。湯に入らずにはいられません。茶褐色のトロリとしたお湯に、檜の浴槽、ランプの雰囲気が抜群によかったです。ほろ酔いの身体に染み渡りました。内装も、アーティスティックでとても素敵でした。
虹のキャラバンでは10時と、14時に歌のショーがあるので午前の施設から午後の施設への移動の合間に昼食をとります。2日目のお昼は、出雲そばの美味しいお店が道中にあるということで「手打ちそば うどん まつうら」にてランチ休憩。
割子という朱塗りの丸い器に盛り付けられた割子蕎麦が名物ということで、私はそれにトッピングの乗った三宝割子蕎麦を注文。色の濃いお蕎麦で、とっても美味しかったです。この日は午後のショーの後に少し時間があり、稲佐の浜に行き出雲大社をお参りしました。夕方だったので、ギリギリセーフでお土産の御守りを買うことができました。
夜は出雲駅前の「BAMBOO」という居酒屋で、島根独特の食べ物をたくさんいただきました。なかでも驚いたのは「亀の手」。「貝のような味だよ」と促されてはみたものの、見た目のグロテスクさに「ガメラ?」と手が止まります。
フジツボのように岩に付着する甲殻類で、雌雄同類の生き物のようです。食べてみたら、見た目のグロテスクさからは意外や意外。淡白で日本酒に合いそうな磯の香りのする食べ物でした。ほかにも、浜田市で主に製造されている赤唐辛子入りの魚のすり身揚げ「赤てん」や「板ワカメ」はお酒のおつまみにピッタリで、何度もリピートするほど全員気に入ってしまいました。
3日目は、移動中に道の駅酒造奥出雲交流館に立ち寄りました。まだ午後のショーがあるので、日本酒の試飲は諦めて甘酒ソフトクリームをいただきました。麹の豊かな香りが楽しめます。建物自体も、風情があってとても素敵でした。
夜は、地元の方がオススメしてくれた「和さび」にて最後の晩餐でした。コースで頼んだのですが、見た目も美しくどれも絶品でした。予約しないとなかなか入れない、とのことでしたが納得のお味でした。和モダンをテーマにしているそうで、和洋のフュージョン、美味しかったです。
最後の夜ということで、近くにあったJazz&shot bar「Satin Doll」に遊びに行きました。トランペッターのウィントン・マルサリスの演奏映像を見ながらイチゴのジントニックをいただきました。落ち着いた雰囲気で、ジャズと美味しいカクテルに存分に酔うことができました。マスターが親切に話しかけてくださって、初見の私でもとても居心地のよい時間を過ごせました。
4日目は最終日で、午前のショーが終わり「昼食をとるところがないかも?」という事態に。山間部を移動するため、コンビニや商店もなく、ネットでの飲食店の情報も少なかったんです。道中、1軒だけレストランがあるようで、「そこがやってなかったら昼食なし!」と、ドキドキしながら到着。
すると、山と田んぼに囲まれた景色のなかに古民家を改装したオシャレなレストランが。このレストラン「おちらと」は、フランス絵画や、骨董品に囲まれて本当にかわいい。野菜もすべて手作りだそうで、体に優しいお味でした。豊かな田園風景と、ヨーロッパの雰囲気がよい塩梅にミックスされていました。
美味しいランチのあとに午後のショーを終えて、広島空港から羽田空港に到着しました。この虹のキャラバンでは、普段生の歌のショーを見ることのない方々の前で歌わせていただきます。
こちらも、とにかく楽しんでいただこうと気合を入れて臨みますが、いつも笑顔の皆さんにこちらが元気をいただいてしまいます。そして、職員の方々に対しても日頃のお仕事のお疲れを少しでも癒すことができたら、と思って歌っています。
私は虹のキャラバンでは、より健康に、元気になるためには人と人とが助け合わなくてはいけない、ということを強く思いました。音楽を通じて、今後も人々の役に立つお仕事ができたらと思います。