JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
JALの産官学連携プロジェクト「豆乳ヨーグルトいちごスムージー」発売!
2025年9月23日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、熊本で産官学連携商品に携わるJALふるさとアンバサダーの長田佳子さん。
――取り組みについて教えてください。
熊本県益城町、東海大学農学部、イオン九州、JALの4社で共同開発した、「豆乳ヨーグルトいちごスムージー」を発売しました。
今回の取り組みは、益城町に新キャンパスを設置した東海大学との産官学連携の一例として地域資源を活用した商品開発の具体的成果となります。産官学それぞれの特色を最大限に活かし、地域社会に新たな価値を提供することを目指しています。
この共同開発に多大なる貢献をされた、東海大学の中島さん、プロバイオの福地さん、益城町の三井さんにお話しを伺ってきました。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
中島さん:東海大学農学部食品バイオ化学研究室で乳酸菌・発酵食品の研究をしています。そのなかでも植物ミルクの豆乳ヨーグルトの研究に力を入れています。
東海大学の菌株ライブラリーには1000株ほどありますが、豆乳に特化した菌を選び抜いて今回の商品を作りました。
福地さん:この企画が始まった当時は学生で乳酸菌の研究をしながら、商品開発サークルの一員として携わっていました。卒業後はプロバイオの社員として、立場は変わりながらも商品の開発、製造に携わっています。
三井さん:特産品がたくさんある益城町ですが、熊本地震から徐々に復興してきて「町をもっと元気にしたい!」「元気な町の姿を発信したい!」という思いから2019年から始まったプロジェクトの第4弾となります。
豆乳ヨーグルトにあう特産品として今回はいちごを選びましたが、こちらは家族で愛情をこめて育てられている若手農家さんのいちごを使用しており、益城町のよさが詰め込まれたとてもよいプロジェクトになったと思います。
長田:私は、記者会見と、販売初日に行なわれたイオンモール熊本でのイベントに参加しました。
会見の様子は地元のテレビ局や新聞に取り上げていただき、販売イベントでも試食を通して多くの方に興味を持っていただくことができました!
熊本支店では、益城町の担当者がメインとなってこのプロジェクトに携わってきました。それでは皆さまにお話しを伺っていきたいのですが、まずこのプロジェクトを通してうれしかったことを教えてください。
福地さん:販売に際して、物流会社にかなりの量を納品したのですが、これだけの量を販売できることにまず感動しました。そしてイベントでは、ショーケースのなかの商品がどんどんと少なくなっていていく様子を実際に目にすることができたことはとてもうれしかったです!
中島さん:販売イベントでは試食をしていただいたお子さまが、「美味しい~」と召し上がってくださったことがうれしかったですね。
長田:本当に多くの方が手に取ってくださいましたよね。お子さまの笑顔は私もうれしかったです。乳製品のアレルギーを持ったお子さまを持つお母さまが「これなら食べられるね」と喜んでくださったことも印象的でした。
三井さん:町長は記者会見に参加していただきましたが、その後もさまざまな場所で今回の商品についてアピールされています。8月号の益城町の広報誌でもたくさん取り上げられており、町ぐるみで喜んでいます!
長田:この商品の魅力が多くの方に伝わってほしいと思っています! 本プロジェクトは企画から長い時間をかけて発売となりましたので、大変なことも多かったのではないかと想像します。どのような点に苦労されましたか?
福地さん:配合ですね。少しの違いでも味に大きな変化が出るので、商品開発サークルの学生にも協力してもらいながらベストな配合を見つけ出すことに苦労しました。試行錯誤しながら約1年かけて完成させました。
長田:約1年かけて調整されたのですか! 美味しさにもとことんこだわったスムージーですね。プロジェクトを通して印象に残っていることはありますか?
福地さん:プロジェクトが始動して、最初の商品提案のプレゼンはとても緊張しました。当時は学生として参加していましたがそれぞれの分野のプロや専門家の前で発表することはめったにないので印象に残っています。卒業研究の発表よりも緊張したかもしれません(笑)
中島さん:学生にとっては、そのプレゼンが就職活動や社会人になっても役に立っているかもしれませんね。
私は、益城町のいちご農家さんがとても身近な農家さんであったことが印象に残っています。東海大学農学部のキャンパスから3分のところにある農家さんでしたが、まさかこんなに近いところにこんなにいいものが!と驚きました。実際に受け取りに行くと、作られた過程からいちごへの愛情を肌で感じることができました。その思いを大切にしながら製造しています。
三井さん:素材一つ一つに愛情がたっぷり込められていますよね。ご家族で営まれているのでその温かさがいちごにも表われていると思います。
――今後の展開・展望について教えてください。
中島さん:産官学連携プロジェクトはあまりないので、研究を続けながら商品のよさのさらなる向上に貢献し、それを継続していくことを大事にしていきたいと思っています。
開発で終わるだけでなく、今回ご縁のあった皆さまと末永くお付き合いを続けて、本取り組みを広げていきたいです。
福地さん:商品開発サークルで商品を作ることと、研究すること、の両方をやっている人はそんなにいなくて両方の立場でいられることは貴重だと思っています。豆乳ヨーグルトはエビデンスを持っているとてもいいものなので、研究者としてはこの豆乳ヨーグルトを日本だけでなく、世界に広げていきたいです。
三井さん:全世界に!ですね。
長田:それぞれのこだわりがたくさん詰まった商品ですので、多くの方に召し上がっていただき特別な乳酸菌のよさや美味しさを感じていただきたいです。そして、全世界に広げていきましょう!
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
「よけいなものは何も入れていない」「子供から大人まで安心して食べられる」、そのうえで「美味しさを追求」した、こだわりの豆乳ヨーグルトいちごスムージーです。
市場にはたくさんの豆乳ヨーグルトがありますが、美味しさを選抜して機能性も見いだしたまろやかで食べやすい特別な乳酸菌で作られています。
そこに益城町産のいちご「ゆうべに」を商品全体の30%も使用することで、さっぱりとしながらも贅沢な味わいを実現しました!
7月から熊本県内のイオン九州店舗などで販売を開始しています。初年度なので数量限定生産です。見つけたらぜひ一度ご賞味ください!


























