JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
八丁味噌の魅力知ってみりん(ごらん)! 発酵食の宝庫、愛知の魅力をJALふるさとアンバサダーが伝えます
2025年9月12日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、中部支社でみかわ牛と発酵食の情報発信に携わるJALふるさとアンバサダーの利根川眞奈美さん。
――取り組みについて教えてください。
皆さま、こんにちは。JALふるさとアンバサダー 中部地区担当の利根川です。
皆さま、タイトルの意味はお分かりでしょうか? 「知ってみりん!」は三河弁で、愛知県東部で使われる方言です。「~りん」は「~してごらん」という、相手に何かをするよう促す表現です。
皆さまに三河弁を知っていただこうと思い、タイトルに取り入れてみました! 私の出身地、愛知県岡崎市も三河弁です!
杉本食肉産業さまと日本航空は「JALふるさとプロジェクト」の一環として、愛知県の畜産品を使用した商品を開発してきました。愛知県のブランド和牛である「みかわ牛」を全国に広めるため、杉本食肉産業さまと協力して「みかわ牛応援プロジェクト」に取り組んでいます。
第3弾までの取り組みをご紹介します。
第1弾
2022年12月にハンバーグとローストビーフのギフト商品を協力開発。Webにて販売しました。
第2弾「一膳シリーズ」6商品を開発
第2弾では、「みかわ牛」に加え「愛知みかわ豚」「奥三河どり」計3種類の愛知県産のお肉を使用しています。
もっとお気軽に多くの方に購入いただき、愛知県の魅力を味わっていただくため、第2弾からは店頭での販売ができる小売り商品の開発を目指しました。
こちらの「一膳シリーズ」は茶碗一膳の食べきりサイズのお惣菜。湯煎で温めるだけの簡単調理でご飯のお供に最適です。
第3弾「煮込みシリーズ」4商品を開発
第2弾と同様に「みかわ牛」「愛知みかわ豚」「奥三河どり」計3種類の愛知県産のお肉を使用。高品質なお惣菜をご家庭で簡単にお召し上がりいただける、風味豊かな商品をコンセプトに開発しました。湯煎で温めるだけの簡単調理のシチューと煮込み商品です。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
素材の旨みを引き出すため、配合や製法を何度も試作を重ね、商品化にあたって試食会への参加やデザイン案などを一緒に手掛け、商品が完成しました。
私がこだわったことは、愛知県の食材、そして八丁味噌をはじめとする愛知県の特産品や愛知県の企業が製造している調味料を使用することです。1つの商品に愛知県の美味しい魅力をぐっと詰め込みました。
実は第1弾、第2弾、第3弾すべてに私が生まれ育った三河の地、岡崎市の特産品である八丁味噌を使用しているんです!
第1弾のハンバーグソースには、八丁味噌をベースに、アクセントとして大根おろしを加え、「大根おろし田楽八丁味噌ソース」に仕上げました。
第2弾の「愛知みかわ豚八丁味噌角煮一膳」は、愛知みかわ豚のバラ肉を、ねぎ・にんにく・生姜とともに煮て、その煮汁に酒・みりん・米酢・砂糖とともにたまり醤油と八丁味噌をブレンドした調味だれでさらにバラ肉を煮た、2段仕込みの角煮です。
第3弾の「愛知みかわ豚クリームシチュー」は、生クリームとバターたっぷりの濃厚クリームソースに八丁味噌を加えた味噌クリームソースを使用しています。
八丁味噌の美味しさをぜひ味わっていただきたいです!
――今後の展開・展望について教えてください。
皆さま、愛知県は発酵食の宝庫だということをご存じですか?
愛知県には、古くから特有の食文化が発達してきました。それを支えているのが、発酵食です。愛知県には、味噌、醤油、みりん、酢、日本酒、漬物など、さまざまなタイプの発酵食が揃っています。
日本航空は、「愛知『発酵食文化』振興協議会」の会員です。協議会は、愛知の「発酵食文化」について振興し、国内はもとより海外に発信する取り組みを推進することで、旅の目的地、デスティネ―ションとしての愛知の認知度を高め、世界から多くの人を呼び込むことを目的としています。
愛知は、「豆味噌」「たまり」のように、濃厚なうまみがある発酵調味料が象徴的であるほか、「白醤油」「みりん」「酢」「日本酒」「漬物」など、恵まれた環境を背景に多彩な発酵食が発展し、“多彩なうまみ”が集結する地域。
また、この地域は半田の粕酢が江戸の握り寿司文化に貢献したことや、徳川家康が豆味噌を愛したといった、発酵と歴史を組み合わせるなどのストーリー(物語)
も豊富です。
このキャッチコピーにより、愛知の発酵食文化の特徴を表現することで、旅の目的地としての愛知の認知度向上につなげていきます。
とってもかわいい、「蔵」をモチーフにしたロゴもぜひ皆さまに知っていただきたいです!
これからも日本航空は「愛知『発酵食文化』振興協議会」の仲間とともに愛知の発酵食文化をPRし、国内外から愛知県への誘客につなげていきます。
愛知の「発酵食文化」を振興し、国内外へ魅力発信することにより、旅の目的地として、世界から多くの人を呼び込むことを目指し、「愛知『発酵食文化』振興協議会」の会員とともに、この取り組みを推進していきます。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
愛知県岡崎市でお勧めの観光スポットを紹介させてください。
まるや八丁味噌さまの味噌蔵の見学です!
「まるや八丁味噌」の創業は南北朝時代の延元2年(1337年)醸造業から始まり、江戸時代から始めた八丁味噌造りの伝統の技と味を今日まで伝え続けています。
「八丁味噌」は、ほかの味噌とは異なり米糠を用いず大豆と水と塩だけで作られています。そのため風味を落とさず長期保存が可能なことから重宝されてきました。
岡崎市出身の私にとって「八丁味噌」は小さいころから親しんできた調味料です。
見学では、ガイドさんが製造所内を丁寧に案内してくださり八丁味噌が作られるまでの過程を、味噌蔵のなかを歩きながら学ぶことができます。
歳月を重ねた味噌桶の存在感や天に向かって積み上げられた重石の力強さなど、八丁味噌の味噌蔵ならではの風景を楽しむことができます。
仕込みに使用する木桶は直径、高さとも約2m、重さは約700kg。桶のなかには、約6トンの味噌が入れられ、その上に3トンもの重石が円すい形に積み上げられて使用されます。
昔も今も石積み職人たちの手で一つ一つ円錐状に積み上げる技は、八丁味噌ならではの技だそうです。
見学の最後には、八丁味噌が味の決め手の「みそだれ」で、こんにゃくの試食も。
あまりの美味しさに感動! 直営の売店で、家族のためにお土産として購入しました。
愛知県は「八丁味噌」など、発酵食の宝庫です。県内には楽しく学べるモノづくりの現場がいっぱいです。体験を通して発酵食の魅力を発見しにいきませんか?

































