JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
JAL客室乗務員が体験！ 熊本・天草の魅力とイルカウォッチング
2024年4月12日 09:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており（現在は「JALふるさとプロジェクト」）、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、天草市でイルカウォッチングを体験したJALふるさとアンバサダーの坂内純子さん。
――取り組みについて教えてください。
熊本県の南西部にある天草市は青い海に囲まれた大小120余の島々からなる諸島で、九州本土とは天草五橋と呼ばれる5つの橋で結ばれています。日本一小さな航空会社として有名な天草エアラインのかわいいイルカの飛行機に乗ると、阿蘇くまもと空港からは約20分、福岡空港からは約40分でアクセスすることが可能です
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
天草空港までのフライトは1200mほどの低い高度を飛行するため、晴天の日は機窓から雲仙や天草五橋がはっきりとご覧いただけます。天草は野生のイルカが定住する世界的にも貴重な場所であり、天草エアラインの機体はイルカがモチーフになっています。
今回イルカウォッチングのガイドを務めてくださった天草漁業協同組合のイルカ調査員 髙﨑さんは、イルカに魅せられ国内外のさまざまなイルカスポットを巡ってきたなかで、私たちの住む世界のすぐ身近にこんなにも野生のイルカが住んでいるここ天草は「イルカの聖地」だとおっしゃいます。150頭近くいるイルカたちのほとんどを背びれの形の違いなどから見分けることができる髙﨑さん。どれほど天草のイルカたちが貴重であるかを教えていただきました。
――今後の展開・展望について教えてください。
イルカたちが暮らす天草の海は、有明海の出入り口である早崎瀬戸（はやさきせと）に面し、その名のとおり早い海流と複雑な形状の海底によって多様な魚介や海藻資源に恵まれています。この豊かな環境は、野生のイルカたちのゆりかごの役割を果たしてきました。しかしながら餌の減少や、住みにくさを感じるとイルカたちは明日にでも天草から姿を消してしまうかもしれません。
天草市とイルカウォッチング事業に携わる皆さまは、天草の海がイルカたちにとっての楽園であり続けるよう、天草らしいおもてなしの心を大切に、人と環境に配慮したイルカウォッチングの推進に取り組んでいらっしゃいます。
この7月から人とイルカが共生するこの環境を持続可能なものにするために、イルカウォッチングの料金に環境保護費（小学生以上1名あたり500円）の導入が開始されます。
これにより、イルカウォッチングに参加される皆さまも一緒に環境への意識を高め、責任ある行動を共有し、地域とともによりよい観光地形成を目指します。
そしていただいた環境保護費は、海洋環境を整えるための藻場増生事業、ビーチクリーン、取り組みの情報発信などに利用されます。
移動を通じた関係とつながりを大切にするJALのふるさとアンバサダーとして、天草市とイルカウォッチング事業者さまの取り組みと地域の魅力を多くの皆さまにお伝えすることが皆さまの旅のきっかけになれば幸いです。
人とイルカが共生する唯一無二の海として、暮らす人・訪れる人がハッピーな未来を一緒に創るまち天草。春と夏はほぼ100％（と伺っております！）船の回りをついて泳ぐ人懐っこいイルカたちを見ることができます。
さらにこれから夏にかけイルカたちは出産のシーズンに入ります。泳ぎを覚えたばかりのかわいい小さなイルカが見られるかもしれません。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
天草五和エリアは、古くから素潜り漁が盛んで定置網などを使わなかったことや、イルカに優しい漁師さんのおかげでイルカが安心して生息してきました。またイルカが群れで沿岸にいることで素潜り漁場にサメが寄りづらくなっているとも言われています。このようにして、五和エリアの海では、人とイルカが長い間共生してきました。
これからのシーズンは素潜り漁でウニが揚がってきます（3月上旬ムラサキウニ漁解禁）。「ウニ嫌い」も「ウニ好き」になると言われている天草の絶品のウニをはじめ、夏場には天然の車エビ、秋から冬にかけては伊勢海老のシーズンを迎えます。
天草の恵みを味わいにいらしてください。
ホテルアレグリアガーデンズ天草では270度を海に囲まれたロケーションのなかでのんびりと天草ステイが楽しめます。天草の海の幸がいただけるグルメプランが大変人気で、宿泊者の8割のお客さまがそのコースを選択されています。
また、宿泊のお客さまからイルカウォッチングのご希望をいただいた場合、イルカセンターをご案内くださいます。
また、先ほどご紹介した天草エアラインで行く福岡空港からの日帰りツアーがあります。2024年3月にリニューアルオープンしたばかりの天草市立御所浦恐竜の島博物館へのプランも。
これから天草がより一層元気になる季節。ぜひ遊びにいらしてください！