JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
JAL客室乗務員も注目する北海道余市のワイナリー、ドメーヌ・タカヒコのペアリングを楽しむディナー
「JALプレゼンツ ドメーヌタカヒコ・メーカーズディナーとワイナリーツアー」
2024年4月24日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、北海道支社で余市・仁木ワインの魅力発信に携わるJALふるさとアンバサダーの小林恵理子さん。
――取り組みについて教えてください。
北海道余市・仁木ワインを楽しむ「JALプレゼンツ ドメーヌ・タカヒコ メーカーズディナーとワイナリーツアー」を3月2日に実施しました。
自らを「農夫」と語る曽我貴彦氏が代表を努めるドメーヌ・タカヒコはご家族で経営されているため、普段一般のお客さまに向けてイベントやツアー案内を実施することが難しいそうなのですが、今回、余市・仁木の発展のために特別にメーカーズディナーとワイナリーツアーにご協力いただきました。
ドメーヌ・タカヒコは余市では1974年以来の2件目のワイナリーとして2010年に開設されました。有機栽培のピノノワールにこだわり、野生酵母、全房発酵による日本の食文化にあう「旨味」や「出汁」を特徴とした赤ワインを造ることに情熱を燃やしています。2020年には「ナナツモリ ピノ・ノワール2017」がデンマークのレストラン「noma」のワインリストに日本で初めて採用され、世界中から注目されているワイナリーの1つです。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
私はツアー1日目のメーカーズディナーのMCを務めました。JRタワーホテル日航札幌の津田敏治総料理長からは、北海道産食材をベースにメーカーズディナーに合わせた特別新作メニューの紹介、ドメーヌ・タカヒコで働き、2019年に最年少24歳で日本人初マスターソムリエ(※)を取得した高松亨さんによる料理とのペアリングの提案、曽我さん自らが丹精込めて造り上げたワインについてなど、めずらしいお話をプレミアムなメーカーズディナーならではの掛け合いで楽しんでいただけるように進行しました。
また、遠方からご参加いただくお客さまにご満足いただけるように、曽我さん、高松さん、津田総料理長、ホテルスタッフ、JALグループスタッフと試食会や打ち合わせを何度も重ねてお客さまをお迎えしました。
※マスターソムリエとは、1977年にイギリスで設立されたソムリエ資格認定機関の最高ランクで、ソムリエ資格のなかでも世界最難関とされています。この資格を持つソムリエは現在、世界に約300人しかいないそうです。
――今後の展開・展望について教えてください。
北海道の余市町・仁木町は昔から漁業や果樹の町として栄えてきましたが、ワイン造りに適した豊かな自然・岬や山などの地形に恵まれており、この土地でしか造れないワイン造りに情熱をかけて移住をする若者も多く、近年、多くのワイナリーが誕生しています。愛情をこめて丁寧に手作業で作り込むため市場に出回っておらず、味わうことができるレストランが非常に限られています。
単にめずらしい貴重なワインを味わっていただくだけでなく、目覚ましく発展を遂げる北海道のワインを支える生産者や地域の皆さまの想いと、訪れるお客さまの笑顔をつなぐ機会をご提供し、北海道ワインによる関係人口の創出、産地への訪問による交流人口の増加と利便性の向上、ワインやその土地ならではの食文化の発信を通して、地域づくりや活性化に微力ながら貢献していきたいです。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
北海道といっても道南、道東、道北、道央など地域によって気候や自然風土はさまざまで、広大な土地ならではの特徴を活かしたさまざまなワインが生産されています。また、そのワインに調和する肉、魚介類、野菜、チーズなど酪農、漁業、農業も盛んで食材の宝庫でもあります。北海道でしか味わえないペアリング、見ることのできない景色、生産者の顔が見えるおもてなしを体験することにより、心も身体も満たされる豊かな時間を過ごしてみませんか?