JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
初の試み! JAL伊丹ラウンジの廃棄食材を使用した「大阪製ブランド」とのコラボ商品の展示
2024年4月11日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、伊丹空港でラウンジ廃棄品を染料にした商品製作に携わるJALふるさとアンバサダーの上杉遥菜さん。
――取り組みについて教えてください。
大阪産業局と日本航空 西日本支社は、大阪国際空港(伊丹空港)内のJALラウンジで廃棄されているジュースやコーヒー粉を使用して、「大阪製ブランド」(※)認定企業とのコラボレーション商品を製作し、3月1日~4月10日の期間中、伊丹空港のJAL「ダイヤモンド・プレミアラウンジ」「サクララウンジ」内に展示しました。今回使用した食材と展示商品は以下のとおりです。両食材を染料として使用し、新しい商品を製作しました。
※大阪は古くからものづくりの街として知られ、優れた技術をもった企業が多数点在しています。大阪府では産業支援事業として「大阪製ブランド」というブランド認定を知事が行ない、大阪のものづくりのブランドイメージを高めるとともに府内のものづくり企業の自社製品の開発の促進などを行なっています
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
客室乗務員として乗務していた際に、まだ使用できるのに結果廃棄せざるを得ない物を何かに活用できないかと考えていたことがあります。今回も大阪国際空港 伊丹ラウンジでも恒常的に廃棄している物がないかと考え、開封済みのジュースや抽出後のコーヒー粉を染料として利用することを考えました。
この取り組みは大阪製ブランド認定企業のなかで廃棄食材を活用して商品を開発、販売している企業さまと、SDGsの達成に向けた取り組みを行なうJALグループとの共同施策です。大阪製ブランドの認知度向上とともに、食品ロスや環境への配慮などに目を向けていただくきっかけになればと思い、大阪製ブランド認定企業2社さまと、開発の段階から意見交換しながら新しい商品を製作しました。
ふくろやタオルさまとのコラボレーション商品「雫~SHIZUKU~トマトジュース染め」は、鮮やかな朱色に仕上がりました。タオルの生地に真ん丸なトマト柄を施し、断面と交互にデザインした点がこだわりのポイントです。
種村建具木工所さまとの作品では、「彩り障子」や「光箱」に使用している障子に、トマトジュースやコーヒー粉で染めたバイオポリマー素材を張り付けています。トマトジュースで染めた素材もピンク色にも濃淡をつけたほか、コーヒー粉は生地に粒子が残っておりざらざらする触感も楽しめるおもしろい素材となりました。「桜組子」はラウンジの雰囲気にあうように、また桜をモチーフにし季節感を楽しめるように仕上げてくださいました。
――今後の展開・展望について教えてください。
今回は展示のみの実施で、商品の販売は実施しておりませんが、この取り組みをきっかけに助成金などを活用し商品の造成や販売にもチャレンジしていきたいと思います。
展示をご覧いただいたお客さまの反応はよく、「素敵な取り組みですね」などのお声をいただきました。また早速trico(JAL公式SNS)に掲載してくださっている方もいらっしゃいました。コラボレーションした事業者さまも今回の展示に向けて忙しいなか前向きに取り組んでくださいました。
展示は終了しましたが、今後も多くの方に見ていただけるような場所や機会を作れるよう次の施策を考えてまいります。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
関西万博を機に多くのお客さまが関西にいらっしゃるかと思います。歴史・食・観光など大阪はさまざまな面で魅力を持ち合わせていますが、ものづくりという観点でも大阪をぜひ知ってほしいと思います。こだわりの技術で作られている「大阪製ブランド」にもご注目ください! JAL公式の観光サイトOn trip JALにて大阪のお勧めスポットについても紹介しておりますので、ぜひご覧ください。