JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛

奄美の森を散策! 「奄美大島・地域を知る観光モニターツアー」をJALふるさとアンバサダーがレポート

JALふるさとアンバサダーに地域の取り組みを聞いた。回答者はJALふるさとアンバサダー奄美群島担当の持木絹代さん

 全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。

 今回お話を聞いたのは、鹿児島で奄美大島の魅力発信に携わるJALふるさとアンバサダーの持木絹代さん。

――取り組みについて教えてください。

 世界自然遺産に登録されてまもなく3年を迎える奄美大島では、持続可能な観光の在り方について、本格的に考え、行動をしていかなければいけない時期になって来るかと思います。私自身もアンバサダーとして2年間、奄美群島を自分の足で回って参りましたが「改めてもう一度奄美大島各地の魅力を見つめ直したい」そのような思いもあり、鹿児島県観光連盟さま主催の「持続可能・量から質を目指して変わる観光・地域を知るモニターツアー」に参加をして参りました!

 鹿児島県の観光情報はぜひ「かごしまの旅」のWebサイトでご確認ください。

金作原(きんさくばる)に生い茂る「クワズイモ」

――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。

 モニターツアーは、「奄美の森コース」「南部コース」「北部コース」の3つで構成されています。今回は奄美大島の山々のなかでも、天然の亜熱帯広葉樹が多数残っている「金作原(きんさくばる)」や自然を活かした広い園内で奄美固有の植物や野鳥、昆虫などを観察しながら散策できる「奄美自然観察の森」などを巡る、「奄美の森」コースに参加して参りました。

「奄美自然観察の森」ではガイドの方のお話を伺いながら森を散策しました。一つ一つの植物や生き物に名前と特徴があり、そして奄美の森には希少な動植物がこんなにも多く生息する、一人で森を散策するだけでは気づけないたくさんの学びがありました。展望台では美しい海と青い空、緑のコントラストの絶景が待ち構えています!

奄美自然観察の森にあるアコウの木(通称「締め殺しの木」)
エメラルドブルーの龍郷(たつごう)湾が一望できる展望台

「シマの食文化を伝える」をコンセプトに、荒波地区のおっかん(お母さん)たちの旬の地場産食材を活かした懐かしいシマの家庭料理を味わえる「あらば食堂」でランチ休憩をしたあとは創業97年、奄美群島でしか製造が許されない黒糖焼酎を作っていらっしゃる「西平酒造」さんへ向かいます。

 ミュージシャンでもある4代目の西平せれなさんは、樽内の黒糖焼酎にロック、レゲエ、ラテン、ハウス、ヒップホップ、奄美の島唄の6種類の音楽を聴かせて熟成させる、ソニック・エイジング(音響熟成)の取り組みを導入されており、時にはミュージシャン仲間と一緒に生演奏を聴かせることもあるそうです!

あらば食堂看板メニュー「おっかんの旬替わり定食」
創業97年「西平酒造」4代目西平せれな社長と音楽を聴かせている樽

――今後の展開・展望について教えてください。

 JALグループは今年、鹿児島~奄美大島、奄美大島~喜界島、奄美大島~徳之島の3路線が就航60周年を迎えます。島に長らく就航する航空会社として、島の観光に携わる皆さまや地域の方と一緒に、持続可能な観光のご提案ができるように引き続きさまざまな取り組みを行なって参ります。

金作原(きんさくばる)

※金作原(きんさくばる)では貴重な自然を保護するため、利用ルールを定めています(認定エコツアーガイドガイド同伴での利用、利用者数に制限など)。ルールを守ってお楽しみください。

――旅行者に向けてメッセージをお願いします。

 奄美大島と聞くと、南の島=海を想像される方が多いと思います。もちろん透明度抜群の海も魅力ですが、森には希少な動植物がたくさん生息しており、国の特別天然記念物に指定されているアマミノクロウサギや、もしかしたら奄美の森の妖精「ケンムン」にも出会えるかもしれない……そんな奄美大島にぜひJALの翼でお越しください!

奄美のシンボル的な植物でもある金作原に広がる「ヒカゲヘゴ」の景色