JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛

JALの客室乗務員も体験! 愛媛しまなみ海道で輪行ボックスを活用したサイクルツーリズム×ワーケーションの実証実験

JALふるさとアンバサダーに地域の取り組みを聞いた。回答者は愛媛県JALふるさとアンバサダーの木村淳子さん

 全国旅行支援の実施によって、改めて国内旅行に注目が集まっている。

 全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、地方の取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。

 今回お話を聞いたのは、愛媛でワーケーションFAMツアーに携わるJALふるさとアンバサダーの木村淳子さん。

――取り組みについて教えてください。

 愛媛県今治市は新たな旅のスタイル提供のため、ワーケーションを推進しており、その一環でワーケーション体験ツアーが企画され、5回に分けて計45名のJAL社員とともに参加いたしました。

 今治市はサイクリングを楽しめる「しまなみ海道」の愛媛県側の街でサイクリストがたくさん訪れるため、サイクリスト向けのワーケーションの検証も行ない、SBCONと呼ばれる自転車専用ボックスの実証実験も実施。羽田空港から松山空港までSBCONで自転車を空輸し、松山空港到着後すぐに自転車にて今治へ移動することを検証しました。

※SBCON:JALがせとうち観光推進機構、S-WORKSと共同開発した自転車輸送専用ボックスです。最小限の分解で収納が可能となり、輸送中の破損リスクを大幅に低減できます(自転車のほかに、ヘルメットやシューズを収納可能)。

――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。

 今治市、瀬戸内しまなみリーディングと連携しワーケーションFAMツアーのJAL社内における募集や企画制作に携わりました。最終回はサイクリスト&ランナー限定とし、しまなみ海道を舞台とする大三島にてワーケーションを行ない、サイクリストが自身の愛車とともに快適な旅ができるかなど、課題の洗い出しを行ないました。

――今後の展開・展望について教えてください。

 今後もさらに今治市と連携し、今治・しまなみエリアのワーケーション事業推進のお手伝いを行ないたいと思います。サイクリストの聖地として有名なしまなみ海道。しまなみにしか存在しない唯一無二の魅力を今後も発信します。

 今年度の実証実験にて得た課題を解決し、より魅力あふれるワーケーションツアーの造成に貢献したいと思います。将来的にはJALカード1枚を持って飛行機に乗り、空港到着後すぐに愛車(自転車)に乗って目的地まで行くワーケーションスタイルを目指します。

――旅行者に向けてメッセージをお願いします。

 サイクリストならば一度は訪れてみたいしまなみ海道。しまなみ海道を駆け抜けるだけではなく、ぜひ芸予諸島に滞在しワーケーションを体験してみてください。村上海賊の宝が眠っているかもしれない島、来島鯛をはじめとする素晴らしい食、しまなみに沈む夕陽。自由気ままに自転車であちこち出かけ、ガイドブックやネットにも出ていない、あなただけの風景をぜひ見つけに来てください。