週末駅弁
「だるま弁当」
赤いダルマの容器に入った高崎の名物弁当
2016年10月28日 11:00
釜飯は駅弁の人気メニューのひとつといえます。今回はその釜飯の人気駅弁のひとつ、高崎駅の「だるま弁当」を選んでみました。1960年から販売されているという、とても息の長い歴史のある商品です。高崎市郊外にある少林山達磨寺で1月に開かれる「だるま市」にあやかって、縁起物のダルマを容器にした弁当を作ったそうです。メインの高崎駅以外でも、東京駅、上野駅、大宮駅、東京駅~新潟駅間の車内販売、 上信越自動車道の横川SA(サービスエリア)などで販売されている定番弁当です。今回の購入は大宮駅です。
パッケージ容器のデザインが赤いダルマを模していて、たいへんインパクトがあります。容器はプラスチック製で透明ビニール袋に入って販売されているので、遠目からでもすぐ判別できます。発売当初は陶器だったようですが、取り扱いを考慮して変更になったようです。ダルマの顔部分がフタになっていて、開けると薄い紙が貼ってあり、具が動いてしまうのを防いでいます。
薄い紙を取り除くと、カラフルにギッシリ詰まった具が現われワクワクします。真ん中でひときわ目立つのは「鶏八幡巻」です。味はアッサリ目でゴボウの味が巻いてある鶏肉に染みていて美味です。さらにもうひとつの鶏肉「コールドチキン」が入っています。固まったゼラチンも美味しいです。大きめの竹の子「穂先竹の子煮」も食べ応えがあります。
竹の子を外すと、下から敷き詰められた「山菜きのこ煮」が現われます。これは甘めの醤油味が濃い目にしっかりと付いています。ご飯はうっすらと醤油味のする茶飯です。ほかにも、赤と黒のコンニャクや、小ナス漬け、山ごぼう、山くらげといった山の幸が楽しめます。山くらげは白ゴマと和えてあります。全体的に具の味付けは甘めに感じました。栗と花豆煮はデザート感覚で食べられます。
一見するとフタを開けるまでは色モノ弁当のように見えてしまいますが、中身は素朴な山の幸を主体に、盛りだくさんの具材を詰め込んだ、とても満足感の高い駅弁です。長い歴史があることもうなずけます。上越/北陸新幹線で高崎駅に停車する列車では、車内販売でも手に入れられるようです。赤いダルマを見かけたら、ぜひ素朴な味で旅情を楽しんでみてください。
「だるま弁当」
価格:1000円
販売駅:高崎駅、東京駅、上野駅、大宮駅ほか
購入場所:大宮駅(南口改札内)ecute大宮内 駅弁屋「旨囲門」
購入日:2016年10月14日