荒木麻美のパリ生活
美しい庭園と幻想的な古城跡を見に、隣町までプチバス旅行。温泉保養地・エクス=レ=バンへの旅(後編)
2020年5月16日 09:00
前編記事「フランス最大の天然湖も。古代ローマ時代から続く温泉保養地・エクス=レ=バンへの旅(前編)」に引き続き、エクス=レ=バンへの旅行記をお伝えします。
エクス=レ=バンのホテルに滞在すると、バスの売り放題チケットをもらえます。これはエクス=レ=バン内だけではなく、付近の町までも行けるので、クルマのない私たちにはとっても便利。せっかくなので隣町にあるル・ブルジェ=デュ=ラック(Le Bourget-du-Lac)という小さな町にも行ってみることにしました。エクス=レ=バンからはバスで30分くらいです。
ル・ブルジェ=デュ=ラックに行く前にまずは腹ごしらえと、ビビエ=デュ=ラック(Viviers-du-Lac)という町で途中下車。事前に調べておいたレストランへ行くことにしました。
Les Parfumerie
所在地: 204 Rue du Colonel Bachetta, 73420 Viviers-du-Lac
TEL: +33(0)4 79 54 48 90
Webサイト: Les Parfumerie(仏語)
かわいらしい一軒家レストランで出される料理はどれも新鮮! 今回の旅行中に行ったレストランのなかで、ベストはここです。途中下車したかいがありました。
この日はみぞれや雪が降っていたのでとても寒かったですが、せっかくなので食後にレストランのそばにある湖の周りを軽く散策してからル・ブルジェ=デュ=ラックへ。
ル・ブルジェ=デュ=ラックはとても小さい町ですが、見どころが思いのほかありました。まずは11世紀に建てられたという旧修道院。今は隣の教会と英国式の庭を無料で見学できるのですが、庭がすばらしかったです。もとは修道僧たちの畑だったそうですが、冬が終われば花と緑でさらに美しくなることでしょうね。
Le Prieuré et ses jardins
所在地: 137 Route d'Aix-les-Bains, 73370 Le Bourget-du-Lac
庭を抜けて湖につながる川沿いを、森林浴をしながら15分くらい歩くと、トーマス2世の城(Chateau Thomas II de Savoie)に到着です。1248年に建てられたこの城は、1456年に火事によりほとんどが焼け落ちてしまいました。それでもひっそりとたたずむその姿はとても幻想的。城の敷地内には夏の間しか入れないようですが、外からでも十分に堪能しました。
近くには野鳥の観察場があったので、城の周囲に広がる沼地と野鳥たちの姿をしばらく見てからエクス=レ=バンに戻りました。
あっという間の3泊4日でしたが、エクス=レ=バン滞在最終日には、サヴォワ地方の特産物を売っているお店の一つでショッピングを。
ボーフォールというチーズ、ラムソンというハーブ、クルミのテリーヌの3種類を購入しました。店内にはパスタ、塩、酢、ジャムなどもあります。
Grain de sel
所在地: 2 Rue Albert 1er, 73100 Aix-les-Bains
TEL: +33(0)4 56 57 12 70
Webサイト: Grain de selのFacebookページ(仏語)
雪景色をパノラマで見るため、標高約1500mのところにあるリヴァール見晴台(Belvédère du Revard)にも上りたかったのですが、変わりやすい天気のために今回は断念。これは次回のお楽しみですね! このBelvédère du Revardからの景色はWebでライブ配信されています。
短期間かつ悪天候が多いながらも、精力的に動きまわってリフレッシュできたので大満足の旅でした。私はメリベル、アヌシー、サン=ジェルヴェ=レ=バンといったサヴォワ地方が大好きです。今の状況がいつ落ち着くのか今はまったく見えませんが、またこの辺にも行ける日が来ることを楽しみに、日々淡々と過ごしたいと思います!