旅レポ
シンガポールの中華・アラブ・プラナカンの街々で食べ歩き。食い倒れ系女子が文化華咲く、ローカルタウンに行ってみた
2023年4月19日 00:00
シンガポールの定番を巡ったら、次はよりディープなシンガポールが知りたくなるもの。それなら、シンガポールならではのさまざまな文化や人種が交差するミクスチャー文化あふれるローカルタウン巡りはいかが?
インドに中国、マレーにプラナカン。人種のるつぼとも言われるシンガポールだからこその街歩きの楽しさがあるんです。今回は、おさんぽがてら立ち寄った食べ歩きフードに、絶対に味わっておきたい人気レストランまで幅広くご紹介。ぜひ、ローカルさんぽのご参考に!
華やかなショップハウスが目印! プラナカンの街・カトンをぐる~り
シンガポールといえば、プラナカンは歴史的にも重要な存在。19世紀に中国から移り住んできた貿易商人の男性とマレー女性たちの子孫のことで、“現地で生まれた子”という意味があります。
カトンエリアはその文化が現在も色濃く残る場所。中国、マレー、そしてヨーロッパの文化が絶妙に混ぜ合わさり、美しく可憐な装飾や衣服にビーズ刺繍、さらに砂糖をたっぷり使ったカラフルお菓子まで。一度訪れたら、ハマること間違いなしのエリアなんです。
訪れたのは1945年創業の「Kim Choo Kueh Chang」とお隣のプラナカン雑貨店「Rumah Kim Choo」。店先には「ニョニャ・クエ」と呼ばれる伝統菓子が並び、名物のちまきもぶら下がっています。ほんのり甘くてやわらか食感のお菓子たちは量が多いのでシェアがお勧め。お隣に民族衣装を販売するショップ&ギャラリーも併設、そちらも訪れてみて。
カトンエリアには文化を伝えるため新たに制作された壁画が多いのも特徴。タイルから鳳凰&牡丹など縁起物が描かれた作品などいろいろ。
同エリアの見どころといえば、「KOON SENG ROAD HOUSES」。パステルカラーのショップハウスは、想像以上にカワイイッ! 現在も入居者がいるれっきとした民家なので、頑張れば住めるチャンスもあるそう。
文化に触れたなら本格プラナカン料理も味わいたいもの。ならばと、カトンから移動し、イギリス軍官舎跡を活用した商業地区「デンプシー・ヒル」へ。お目当てはプラナカン料理で初のミシュランの星付きレストランとなった「キャンドルナット」です。
同レストランではモダン・プラナカン料理が味わえると大評判。スパイスの効いた味の奥深さとデコレーションにプラナカン料理の幅の広さを実感。基本を押さえたランチコース「Taste of candlenut」(108シンガポールドル)で1万円超えとお値段も高めですが、その価値は十分にある食体験だと言えるでしょう。
アラブストリートで絶品カリーパフとナレシマに遭遇!? ウルトラマンもシュワッチ!
シンガポールでのローカルタウン巡りは1日に1~2エリアが基本。各タウンの熱量がすさまじい&気温も高めなのでクールダウンが必須。翌日はイスラムやマレー文化が色濃い「アラブストリート」こと、カンポン・ギラムへと行ってみました。
到着した瞬間にゴールドに輝くシンガポール最大のイスラム教寺院「サルタン・モスク」が奥に。モスクまで続くブッソーラ・ストリートは左右に飲食店や商店がズラリ。角にはカフェやアロマ系ショップも。
と、ここで人気の「ハジ・レーン」ヘ向かう前にちょっと寄り道。手前の「アラブ・ストリート」散策へ。「Malan Melaka」で「カリーパフ」(1.8Sドル)を購入しその場でモグモグ。シンガポールは食べ歩きしても、美味しくて安全。気になった食べ物は即買い&即味見の食い倒れ系女子にはぴったりだと改めて実感。
寄り道もほどほどに。続いて近年おしゃれカフェなどが多く出店しトレンド発信地としても注目のお隣「ハジ・レーン」へ。こちらはビビットな壁画からパステルカラーの小道まで、カフェにショップにもりだくさん。日本で言うウラ原的な場所なんだとか。
ストリート散策を満喫したあとは、先ほどのブッソーラ・ストリートの入り口に位置するレストラン「ザ・ココナッツ・クラブ」へ。こちら絶品ナレシマが評判なんです。
オーガニックチキン付きの「アヤム・ゴレン・ブルンパ」(21Sドル)を中心に、サイドとしてスパイスのきいたバラマンディをバナナリーフで包んだ「オタ」(17Sドル)などをオーダー。ピーナッツソースのサラダ「ガドガド」(14Sドル)に、もちろん「サテ」(18Sドル)もあるといいですよ。なお、ご飯に大皿メニューをシェア&全盛りするスタイルなので、気の合う仲間とワイワイするのにぴったり。
インドの熱量にあてられる? プチプラアクセから本格衣装まで「リトル・インディア」探訪
先ほどの「アラブ・ストリート」をまっすぐ10~15分ほど歩いたエリアにあるのが「リトル・インディア」。到着して驚くのが軒を連ねるゴールドのアクセサリー店の多さ。18K・24Kではなく22Kが主流なんだとか。「スリ・ヴィーラマカリアマン寺院」前の横断歩道を渡り、早速商店街を探検をスタート!
「セラングーン・ロード」沿いの商店街を30分ほど散策しましたが、あふれるほど品々並べられた店構えは日本で例えればまるでアメ横。カオス&ローカルで濃~いインドがギュギュっと凝縮。雑貨から衣料品に食料品までここですべてが揃う!という印象でした。
縁起物を眺めたりフルーツ&ズチャ料理をもぐもぐ。「チャイナタウン」でぶらり散歩
常に人々の熱気あふれる「チャイナタウン」は19世紀に中国人移住地区として指定された場所。今もなお、多くの人々が暮らし常に活気があふれています。シンガポールでおなじみのショップハウスや縁起のよい赤に彩られた街並みは、まさに中国らしさ満点。
チャイナタウン周辺でのディナーにお勧めしたいのが「ケオン・サイク・ロード」沿いの「Kok Sen Restaurant」。庶民の胃袋を満たす中国系家庭料理・ズチャ(煮炒)料理が人気でミシュラン・ビブグルマンに選出。なお、ズチャ料理、家庭料理といいつつも調理技術が必要なため、みんな外で食べるんだそう(現地人談)。
【番外編】シンガポール名物“チリクラブ”は手づかみで! リトル・ヤンゴンにも寄り道
ここからはちょっと寄り道・番外編。実はシンガポールはメイド文化が浸透している国。それゆえ想像以上に普通の家庭でもメイドさんが働く環境が整っています。近隣諸国から出稼ぎにシンガポールへと渡る女性が多く、ミャンマーからの住み込みメイドも多いそう。
彼女らが唯一の休みである日曜に訪れるのが「ペニンシュラ・プラザ」周辺。リトル・ヤンゴンとも呼ばれ、まさに訪れた日曜日は人の波でごった返していました。
道路を挟んだ先の「キャピトル・シンガポール」も注目したいスポット。1930年台に建てられ改修を経て現在の姿に。向かって右は「キャピトル・シアター」のロゴでビクトリア朝のモダンレトロな雰囲気が人気。今回向かったのは館内1階のアーケードの「HOLY CRAB」です。
お目当てはシンガポール名物の「チリクラブ」。チリフレーバーだけでなく、派生してブラックペッパーやカリー味など現在はいろいろな食べ方が広がっているんだそう。今回は大定番「Singapore Chilli Crab」(108Sドル/1kg)と、ブラックペッパーがガツンと効いた「Black Panther」(108Sドル/1kg)をオーダー。カニは最高品質のスリランカ産で身もたっぷり。
シンガポールの美味しいを食べ歩いた今回に続き、シンガポール旅のラストの次回は、新しいシンガポールを発見! 今訪れるとお得に体験できるアクティビティから、ちょっと驚きのオモシロ居酒屋にレストランなどをご紹介します。