旅レポ

マカオ・コタイ地区にパリ出現! 「ザ・パリジャン・マカオ」がオープン(その2)

壮大なスケールの館内でラグジュアリー気分を満喫

2016年9月13日(現地時間) オープン

 ラスベガス・サンズならびにサンズ・チャイナは9月13日に香港のマカオ・コタイ地区に「ザ・パリジャン・マカオ」をオープンした。華やかで美しい“光の都”のパリからインスピレーションを受け、生まれた同ホテルはリーズナブルな価格でラグジュアリーな体験ができるとしてファミリーから女子旅、もちろんカジノ目的のゲストまで幅広い層が楽しめる空間となっている。9月14日に報道公開されたので本記事にてレポートする。

そのスケール感に圧倒される、ロビーエリアの絢爛豪華な装飾

多くのゲストが行き交うことのできるかなり大きいエントランスとロビーエリア

「ザ・パリジャン・マカオ」はパリをイメージしただけに、1/2サイズの高さ約125mのエッフェル塔をランドマークとし、凱旋門、コンコルド広場の噴水、ベルサイユ宮殿を思わせる装飾など数多くの名所や装飾様式を取り入れた施設となっており、壮大なスケール感で訪れたゲストを迎えてくれる。

 エントランスの金張りの扉を抜けると、ドーム状の屋根をもつロタンダに描かれた天井画とコンコルド広場の噴水が目の前に現われる。職人の手により1年以上かけて忠実に再現された噴水と彫刻は、色とりどりにライトアップされ、音楽に合わせて跳ね上がる水しぶきが記念撮影に最適。実際に常にゲストが撮影をする人気スポットとなっていた。ホテルの中心に位置するため広大なホテルの敷地内で移動するときの目印にもなる。なお、カジノエリアは噴水の向こう側に広がっており、ホテル内のいろいろな場所からアクセスできるようになっている。

ロビーエリアでは忠実に再現したコンコルド広場の噴水がゲストを出迎える
ドーム状の円形屋根部分に描かれた天井画は天地創造を思わせる

 ホテルサービスカウンターとホテルレセプションカウンターは噴水を中心に左右に位置し、カラーリングも含め対となるデザイン。ホテルサービスカウンターは深いブルーとゴールドで彩られ、「ルーヴル美術館」の芸術品からイメージした装飾が施されている。一方、チェックインなどを行なうホテルレセプションカウンターはレッドとゴールドを基調としたデザイン。ナポレオンをモチーフにしており、「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」をイメージした絵画などが飾られていた。エントランスに入り、チェックインを行なう時点でその圧倒的な情報量に驚かされる。

ブルーとゴールドで重厚な雰囲気のホテルサービスカウンター
レッドとゴールドで力強さを感じさせるホテルレセプションカウンター

客室はほっとできるシックな空間 ウェルカムマカロンで優雅なひとときを

 チェックインを終え、いよいよ大理石を思わせる石で全面が装飾されたエレベーターホールからエレベータで各客室へ。本日は「デラックス・ルーム」の宿泊。価格は1298HKD(約1万9500円、1HKD=14円換算)~。

 1室単位の値段のため、かなりリーズナブルだ。今回は角部屋だったが、基本は33m2。キングベッドが1台、またはダブルベッド2台の2種類があるが、キングベッド1台の部屋を選択。55インチのテレビ、ホテル全域でWi-Fiが無料で使えるのもうれしい。ホテルの全客室の4分の1の客室からシンボルのエッフェル塔を臨むことができる。部屋に入るとその広々とした空間に驚くとともに、きらびやかな館内とは異なりシックで愛らしい印象もところどころに感じた。壁紙にはパリ市街の地図が使われ、落ち着いたレッドをポイントに使った室内のデコレーションも◎。エンタテイメントやショッピングなどで遊び疲れたゲストがゆっくりくつろげる空間となっていた。ウェルカムスイーツもパリらしくスペシャルなマカロンが用意され、つまみながらエッフェル塔を眺めるなど優雅なひとときが過ごせる。

部屋の全景。広々とした部屋にはキングサイズのベッド
夜間の部屋
窓からはエッフェル塔がしっかりと見える。中央の部屋の場合は正面から楽しめる
55インチのテレビで各種映画やプログラムが楽しめる
HDMI、LANのほか、電源コンセントとUSB電源もあり、電圧さえ対応していれば日本から持ち込んだ機器も差し込める
ウェルカムスイーツはボックスいっぱいのマカロン
枕元にも時計やメモ帳と一緒にマカロンを発見
ドライヤーはデスクの引き出しの中に収納されている
壁紙はパリのマップが描かれている
ゆったりとくつろげるチェアの横にはエッフェル塔の大きな写真
ベッドサイドのライトはほどよい明るさで就寝時に重宝する
55インチのテレビ近くのチェストの中にはカップ麺と各種ドリンクを用意。紅茶2種類とコーヒーが3種類。ドリンク用のペットボトル2本とカップ、ポットもある
有料のミニドリンクバーにはファンタやレッドブル、スプライトなどおなじみの銘柄の飲料とチョコレートもある

 バスルームのアメニティ類は優しい香りでアロマテラピー効果も期待できるこだわりのオリジナルアイテム。トイレはTOTO製でトイレットペーパーも流せ安心。日本人に優しい設備という印象だった。

 風呂は湯船とシャワーエリアの2カ所を完備。シャワーを浴びながら湯船にお湯をためてもお湯の量が強いまま。洗面台のアメニティは、ボディークリームもアロマ仕様でほのかなローズの香りが好印象。歯ブラシセット、シャワーキャップ、綿棒やコットンなどが入ったキットにクシ、シェーバーなど一通り揃っている。また、水のペットボトルも備え付けられていた。タオル類も豊富に用意され、ふんわり使い心地のよいもの。クローゼットには、バスローブ、スリッパ、セフティーボックスに追加のピロー、アイロンとアイロン台が収納されている。

湯船とシャワールームが別になっていて明るく使い勝手のよいバスルーム。湯船は足も伸ばせる大きめサイズ
TOTO製のトイレ。温水洗浄便座などはないシンプルなもの
バスルームの優しい香りのアロマテラピーシリーズのオリジナルアメニティ。シャンプー、コンディショナー、ボディーウォッシュ
石鹸もふんわりよい香り
大きいミラーと石を使用した優雅な洗面台
歯ブラシセットやクシなどひととりボックスに入っている。ボディーローションもほのかなバラの香りで女子にはうれしい
ペットボトルに入った水が2本用意されている
バスローブ類全般はクローゼットに用意されている
クローゼット内の引き出しには、スリッパと持ち帰り用のロゴ入り紙袋
アイロンとアイロン台も、ビジネスユースの際にありがたい
大きい鏡にはパリの街角の街頭が描かれている

 なお、今回は「リヨン・スイート」ならびに「ファミリー・ルーム」も見学することができた。「リヨン・スイート」は2部屋のセパレートタイプでウォークインクローゼットがあるのが特徴。ベッドは大きめのベッドが2台。約72m2で価格は2148HKD(約3万円)~となっている。

「リヨン・スイート」全景。ベッドルームが奥
ウォークインクローゼットがポイント
ベッドが2台あるが、余裕のある空間となっていた
ベッドルームからしっかりとエッフェル塔を眺めることができる
コーヒーメーカーなども設置されていた

 続いては「ファミリー・ルーム」へ。こちらはガラリと雰囲気が変わり、ポップでかわいらしい雰囲気。手前は両親用のダブルベッド、奥にはマカロンのクッションがかわいいダブルベッドを完備。キッズエリアはライトもバルーンシェイプとなっていたり、チェアも小さいものが用意されワクワク感があふれていた。なお、カーペットもレッドを基調とした明るいカラーだ。なお、ベッドサイドには簡単な食事にも使えるテーブルとチェアが用意されていたのもほかの部屋と異なる部分。広さは47m2、価格は1898HKD(約2万6600円)~となっている。

「ファミリー・ルーム」全景。奥がキッズ用のエリア
二段ベッドにはパステルカラーのマカロンクッションが置いてある
簡単な食事もできるテーブルとチェアを設置
窓からの景色は部屋によりけりだが、中国大陸が見える場所だった

 なお、今回見学できた部屋のほか、「マルセイユ・ルーム」(4500HKD~:約6万3000円~)や「パリ・スイート」(5500HKD~:約7万7000円~)、「ヴェルサイユ・スイート」(3万HKD~:約42万円~)まで全部で11種類の部屋を用意している。滞在日数や人数、体験したいラグジュアリー度により部屋を決めることができる。

ファミリー向けの施設が充実、プールやプレイグランドも用意

 ファミリーで一緒に楽しめる、またはキッズだけでも楽しめるアクティビティが揃っているのも「ザ・パリジャン・マカオ」のうれしいポイント。「キューブキングダム」では、約2000m2のプレイエリア内に、クライミングやボールピット、リュクサンブール公園をイメージしたメリーゴーランドにゲーム用PCまでキッズの興味を引く施設が整っている。

 パーティルームやステージなどもあり、催し物などもある。1歳~17歳が対象となっているが、家族全員で楽しめるように大人用のチケットも販売している。足元がふんわりとしているため、利用の際は必ずソックスの着用が必要。利用料金は大人・子供ともに平日が最初の2時間が120MOP(約1600円、1MOP=13円換算)、1時間毎に60MOP(約800円)、週末と休日が最初の2時間150MOP(約2000円)、1時間毎に75MOP(約1000円)、大人は追加料金が必要で最初の2時間は60MOP(約800円)となっている。利用時間は9時30分~21時30分まで。

屋内施設と屋外施設の2カ所。靴は預けて入場。アスレチックなどが並んでいる
PCでゲームのプレイが可能
ボールプールではしゃぐのも楽しい
プレイルームも完備。キュートなキノコチェアもある。
屋外にはかわいいミニサイズのメリーゴーランドも。

 また、キッズ向けのプール「アクアワールド」も併設されている。子供でも足がきちんと着く水深1.2mの浅いプールに、フランスの小説家ジュール・ヴェルヌ作の「八十日間世界一周」の気球にインスパイアされた飛行船をシンボルとして設置。12個のウォータージェットやウォータースライダー、アクアチューブに綱登りが楽しめる。

 決められた時刻になると、船に設置された大きなバケツから大量の水が飛沫をあげながら放水されるなどのお楽しみも。ほかにも2つのトンネルスライダーをもつ「マリー・アントワネットタワー」や、高さ1mのミニスライダーも。なお、大人も利用できるウォータースライダーもあるので子供と一緒に楽しむこともできる。入場料は平日大人・子供ともに160MOP(約2100円)、週末と休日ならびにサマーホリデーシーズンが180MOP(約2400円)でサンズ・チャイナの施設宿泊の場合は10%の割引あり。営業時間は10時~18時で無休(4月~11月)。

アクアワールド
飛行船のバケツから勢いよく大量の水が放たれる
噴水的な場所もあり、キッズの喜ぶ工夫が盛りだくさん
「マリー・アントワネットタワー」にはトンネルスライダーが2つ
子供の遊ぶ姿を見ながらパラソルの下でゆったりするのもよい

 ホテルの宿泊者は無料で使える併設のプールも活用したいところ。アドベンチャーとリラックスの2つをコンセプトとし、カバナやフロートマット設置のプールでゆったりとくつろぐことができる。温水プールで時間を気にせず泳いだり、強めのジェットバスで体をほぐしたり、エッフェル塔を眺めながらリゾート気分をたっぷり味わえる。利用時間は7時~20時(5月~10月)、7時~19時(11月~4月)。

メインのホテル棟の目の前にプールがある
強めのジェットバス付きのプールも
プールの中のフロートマットに寝そべりながら、優雅なひとときが過ごせる
手前が少し浅めのプールもあり、奥にはガバナがある

 なお、プールエリアと同じ6階には、フィットネスルーム「パリジャン・ヘルス・クラブ」や有料のスパ施設「Le SPA'tique」も完備。フィットネスルームはランニングマシーンなどがずらりと並ぶトレーニングルームと、前面が鏡となり動きの確認をしながらトレーニングができる2部屋。利用時間は24時間となっているが、トレーナーがいる時間とロッカーが利用可能な時間は6時~22時となっている。

 スパ施設はマッサージから脱毛まで女性に限らず男性も利用できる。また、ヘアサロンも併設されており、全身を美しくケアしてくれる。利用時間は11時~24時30分。ヘアサロンは12時~20時(水曜定休)。

「パリジャン・ヘルス・クラブ」は24時間オープン。いつでも好きな時に汗がかける
トレーニングルーム
マシーンが並ぶ
前面が鏡で動きを確認をしながらトレーニングできる
困ったことがあればフロントのスタッフに相談でき、気さくに対応してくれる
スパ施設「Le SPA'tique」。ヘアブティックも併設しているので1カ所で全身を美しくできる

相川真由美

フリーライター/鉄鋼業やIT系やエンタメ関連の雑誌やWeb媒体の編集者を経て、フリーの記者として活動中。海外は一人旅がほとんど。趣味は世界のディズニーのパーク&リゾート巡り。最近は年間パスポート片手に日々舞浜通い。うなぎとチョコレートが好物で、旅の基本は“出されたものは全部食べる”。激辛とうがらしから謎の木の実まで挑戦するのがモットー。