【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2015

初来日のフランキー・モレノが本場ラスベガスのショーを披露

観光局シニア・ディレクターにラスベガス観光の現状をインタビュー

2015年9月24日~27日 開催

初来日となったフランキー・モレノのステージパフォーマンス

 ツーリズムEXPOジャパン期間中となる9月26日、会場内のAステージで、ラスベガス観光局がステージイベントを実施。ラスベガスを活動の拠点とし、2009年のビルボード・チャートで首位も獲得した、フランキー・モレノが初来日しパフォーマンスを披露した。

 7名のバンドとともにパフォーマンスを行なったフランキー・モレノは、オリジナル楽曲の「Whole Lotta Shakin」のほか、マイケル・ジャクソンの「ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール」、エルヴィス・プレスリーの「おしゃべりはやめて」といったカバー曲を披露。

 トランペッターが観客席後方から登場する演出や、モレノ自身やトランペッター、ヴァイオリニストがステージから降りてパフォーマンスするなど、サービス満点のショーにスタンディングで観覧した観客も興奮。ノリのよい観客やプレスもステージに招くなど、観客と一体となった本場ラスベガスのパフォーマンスに会場も盛り上がった。

常に観客を意識したパフォーマンスを見せるフランキー・モレノ
7人のバックバンドとともにさまざまなパフォーマンスを披露
時には観客席にも降りるなど会場全体を使った一体感のあるステージ
終盤にはノリノリでショーを楽しんでいた観客を壇上へ招く
報道陣にもステージ上へ上がるようコール。こちらから見ると観客の楽しそうな様子が伝わってくる
本場ラスベガスのショーを見せてくれたフランキー・モレノと7名のバンド
ラスベガス観光局 広報シニア・ディレクター ケリー・マルカ氏

 ラスベガス観光局は、米国への観光誘致活動「ブランドUSA」のパビリオンの一角にブースを設置。目立った展示物こそないものの、商談や個別の観光地紹介などに気軽に応じていた。

 同ブースで、ラスベガス観光局 広報シニア・ディレクターのケリー・マルカ氏にインタビューすることができたので、ラスベガス観光やMICEの現状について話を伺った。

――ラスベガス観光について、近年の訪問客数の推移などを教えてください。

マルカ氏:2014年には全世界から約623万人が訪れました。そのうち日本人は24万5000~24万6000人ほどです。ただしこれは、乗り継ぎ便などでラスベガスに来た人の数で、ロサンゼルスなどの経由地で滞在してからラスベガスを訪れた人は入っていない数字です。

――日本からの直行便はデルタ航空がInternational CESに合わせて数便を用意する程度で、基本的にはどこかを経由してラスベガスを訪れることになります。観光局として誘致への取り組みは行なっているのでしょうか?

マルカ氏:確かに現状は直行便がない状態ですが、観光局としても呼び込みたいと思って努力はしています。また、ロサンゼルスやサンフランシスコ、シアトルといった西海岸の都市に重点を置き、エアラインには、これらの空港で迅速に接続できるよう最適化してもらうようにも取り組んでいます。

――エアラインに直行便を用意してもらうための材料として、どのような資源を売りにしていますか?

マルカ氏:ラスベガスでは、グルメやエンターテイメント、ショーに対しての満足度が高いことが分かっていますので、これらをトリガーに直行便誘致への取り組みを続けています。

――ラスベガスといえばMICE市場も大規模ですが、近年の状況を教えてください。

マルカ氏:ラスベガスは21年間、コンベンション開催都市の米国ナンバーワンの地位を維持しています。コンベンション誘致やMICEセクションには多くの人員を割き、さまざまな機関と常にコンタクトを取っています。特徴は、例えばベネチアンホテルとサンズ・EXPOでコンベンションを完結できるなどコンパクトにまとめることができる点です。また、コンベンションに参加する際に家族と一緒に来て、いろんな所へ行って余暇を過ごすといったこともできます。

――米国におけるコンベンション開催都市のライバルといえるのはどこでしょうか?

マルカ氏:オーランド(フロリダ州)は確実にライバルと言えます。ほかにはサンフランシスコやシカゴなどが挙げられます。ただ、土地によって開催されるコンベンションにもジャンルの違いがありますので、例えば、ラスベガスはレジャーのコンベンションに使ってください、といった売り方もしています。

――インターネット接続のインフラは拡張整備などしているのでしょうか?

マルカ氏:技術的なことは専門外ですが(笑)、International CESで参加者数が過去最大を更新するなど規模も大きくなっていますので、それに対応するよう、新たにWi-Fiサービスを導入するなど、インフラの整備にも力を入れています。

――観光情報として、ラスベガスの中心部から少し離れた周辺の観光地はどのようなところがありますか?

マルカ氏:「グランド・キャニオン」や「フーバーダム」が知られています。また、「バレー・オブ・ファイアー」や「ザイオン」、最近は「ブライス・オブ・キャニオン」も流行っています。ラスベガスを拠点に、これらの場所へ日帰り旅行も可能ですし、ヘリコプターで派手に行くこともできます。また、40カ所ぐらいのゴルフコースが周辺にありますので、そこに行かれる方も多いですね。

――最後に、これから年末年始にかけてのお勧めのイベントやショーの情報を教えてください。

マルカ氏:大晦日からお正月にかけて、ストリップ通り沿いの7つのホテルで花火を上げるイベントが恒例となっていますが、これはお勧めです。約8分間のショーです。花火が上がるホテルは広い範囲になりますので、少し離れて見るとよいかもしれません。また、12月31日にはセリーヌ・ディオン、ブリトニー・スピアーズ、オリビア・ニュートン・ジョンらがカウントダウンコンサートを行ないます。

(編集部:多和田新也)