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伊勢市、地域の魅力を国内外に発信する「伊勢市情報発信センター」開設

鈴木健一市長が「伊勢志摩サミット」の成功を祈念して伊勢神宮を参拝

2016年2月1日開設

 伊勢市は2月1日、5月26日~27日の「伊勢志摩サミット」開催に向けて、伊勢市の魅力を発信していく「伊勢市情報発信センター」を開設。同日、伊勢市長 鈴木健一氏が同センターのオープニングセレモニーに出席するとともに、サミットの成功を祈念して伊勢神宮(外宮)を参拝した。

 今回開設された伊勢市情報発信センターは、東京に併設される東京広報事務所とJR伊勢市駅手荷物預かり所2階に開設される伊勢広報事務所が連携して、国内外のメディア対応を展開していくもの。

JR伊勢市駅手荷物預かり所2階に開設される伊勢市情報発信センター 伊勢広報事務所

 東京広報事務所(東京都港区)は、国内外のメディアへプレスリリースをはじめとした情報を発信する拠点となるほか、報道関係者からの問い合わせや取材依頼の総合窓口となる。

 一方、伊勢広報事務所は、伊勢市を訪れたメディア対応拠点として窓口での情報提供や取材先のコーディネート、アテンドなどのサポートを行なう現地窓口となる。また、プレスルームとしての役割も担い、訪れたメディアがインターネットを活用出来るようにWi-Fi環境も整えた。

伊勢市長 鈴木健一氏

 伊勢広報事務所前で行なわれたオープニングセレモニーで、鈴木氏は「この伊勢の地は伊勢神宮がおよそ2000年前にご鎮座されて発展してまいりました街でございます。江戸時代には一生に一度は行ってみたいと沢山の方々にこの地を訪れていただいており、平成25年の式年遷宮においては過去最多の1420万人を超える参拝客が訪れてございます」と伊勢について紹介。

 続けて、伊勢志摩サミットに向けて「今年はサミットが行われますが、この伊勢志摩地域は国立公園に指定されて70周年の節目の年ともなります。この、伊勢志摩サミットの取材で訪れる国内外の5000名の方々をしっかりとおもてなしすること、この地域の情報を発信していくことが我々の役目だと強く感じています。伊勢市情報発信センターについては、東京広報事務所と伊勢広報事務所を設置して、国内外への情報発信の強化に努めていきたい」と話した。

 また、今回設置された伊勢市情報発信センターに関して、鈴木氏は「日本国内では”お伊勢さん”はよく知られるところではありますが、一歩国境を越えた時になかなか知られていたいのが現状で、まだまだ知られていない古くからある素晴らしい伝統や歴史、観光資源が詰まっていますので、このことについて沢山の方々に知ってもらい、これからの“インバウンド”国際観光都市となることを目指していきたい。今回の情報発信センターの設置は、市独自の初めての取り組みとなり、我々はいろいろなことに挑戦して一歩一歩情報発信を進めていきたい」と意気込みを語った。

センターの開設を記念してオープニングセレモニーで木遣りが行なわれた
鈴木市長が大しめ縄を設置
二見シーパラダイスからペンギンもやってきた
ご当地ゆるキャラの、伊勢まいりんくん(左)、はなてらすちゃん(右)も登場した

 伊勢市観光PRキャラクターの“はなてらすちゃん”伊勢まいりくんも出席したオープニングセレモニーでは、同センターの開設記念して木遣りが披露されるとともに大しめ縄が鈴木氏により設置された。さらにセレモニー終了後には、伊勢志摩サミットの成功を祈念して鈴木氏が伊勢神宮(外宮)の参拝が行なわれた。

伊勢神宮(外宮)を参拝する鈴木氏

 参拝後、改めて取材陣のインタビューに応えた鈴木氏は「伊勢神宮さんを中心とした歴史、伝統、文化を国内外にしっかりと発信していくとともに、市民と一体となっておもてなしの取り組みを強めていきたい」と話し、続けて「日本国内では知られているものの世界には知られていないものがありますので、そういった観光資源となるものを事業者の方々とブラッシュアップして、伊勢のブランド化につなげていきたい。例えば、伊勢うどん、あさまのこな、伊勢の名産についても、外国の方に理解してもらえるような取り組みを事業者の方と連携してやっていきたい」と明かした。

 伊勢市情報発信センターの開設はサミット開催と合わせた6月15日までの取り組みとなるが、鈴木氏は「三重県や伊勢志摩がどういったところなのか知ってもらえる機会を増やしていきたい」との考えを示した。

伊勢の魅了を紹介するプレスツアーに参加

 セレモニーの終了後、報道関係者を対象にした伊勢の魅力を紹介するプレスツアーが実施された。伊勢神宮の外宮や内宮、おはらい町やおかげ横丁を巡り、伊勢神宮の歴史や周辺の街並みなど伊勢周辺の魅力を体験した。取材日の2月1日は、毎月1日には神宮へお参りに行くという風習「朔日参り」の日であり、神宮や周辺のおはらい町やおかげ横丁は多くの参拝客で賑わっていた。

現代に伝わる式年遷宮など伊勢神宮の取り組みや歴史などを紹介する「せんぐう館」

 プレスツアーの途中では、この地域の家庭で親しまれている味の“伊勢うどん”が振る舞われた。一般的なスープと麺で出されるうどんとは異なり、色の濃いタレを絡めているのが伊勢うどんの特徴となる。長い時間をかけてゆで上げられた太い麺にはたくさんの水分含まれているので、色の濃いタレを見て“味も濃いのかな?”という印象とは異なり、ちょうどよい塩梅。つるつると2杯もたいらげてしまった。

伊勢名物の伊勢うどんが振る舞われた
一般的な汁ではなくタレを絡めて食べるのが伊勢うどん
伊勢うどんに使われる太い麺はゆで上げ時間が50分近くかかるという
家庭で食べている伊勢うどんの味を再現してくれた女性スタッフたち
伊勢神宮(内宮)のようす
「朔日参り」の日でにぎわうおはらい町やおかげ横丁

 今後、同センターでは4月の桜の開花時期や、サミット開催直前などの主要なタイミングで記者会見やプレスツアーを開催、サミット当日までさまざまな角度から伊勢市の魅力を発信していく予定。サミットをきっかけとして伊勢市への関心を国内外で高め、サミット終了後も長期的に観光客が訪れる国際的な観光都市を目指す。

(編集部:椿山和雄)