ニュース
Apple×イッセイミヤケ「iPhone Pocket」を購入。両ブランドのファンが考察してみた
2025年11月18日 13:04
- 2025年11月14日 発売
11月14日に発売したApple×イッセイミヤケ「iPhone Pocket」(ショート 2万5800円、ロング 3万9800円)。
リリース直後からプロダクツデザインとともに価格に対し賛否両論が起きたが、蓋を開けてみれば販売開始とともに即日完売。その期待値の高さが浮き彫りとなった。なぜSNSや一部報道でここまで取り沙汰され、さまざまな意見が飛び交ったのか。
そもそもAppleとイッセイミヤケ、両ブランドの名前が並ぶとき、誰もがまっ先に思い浮かべるのは「黒タートル」だろう。Apple創業者のスティーブ・ジョブズの制服とも言われるリーバイスのデニムにニューバランスのスニーカー。そしてイッセイミヤケの黒タートルは、初代iPhoneやMacBook Airなどエポックメイキングな製品の発表&プレゼンテーションで、Appleの新たなプロダクツとともにその歴史を象徴するうえで欠かせない要素だ。
2011年10月にスティーブ・ジョブズが亡くなり全世界に衝撃が走った際に、その功績とともに思想やファッションが再び脚光を浴びたのも記憶に新しい。そもそもAppleのファンなら、イッセイミヤケとの関係性も予備知識としてあるため、今回のコラボを意外性を持って受け止める人は少ないはずだ。逆に“待ちに待ったコラボがようやく……”と感慨深かったのではないだろうか。
美しいパッケージは、ギークの愛する“開封の儀”も楽しめる仕様
筆者は幸運なことに「iPhone Pocket」を購入することができた。まず手にして驚いたのが、配送用の専用ダンボールと、千歳飴を彷彿させる透け感が美しい細長のパッケージ。持ち歩きの時間すらデザインするそのこだわりとともに所有する喜びはすでにその時点から始まっていた。もちろんギークたちが愛するApple製品のいわゆる“開封の儀”をもしっかり楽しめる工夫が随所にあふれている。
本体について触れる前に、今回の発想のベースとなった“一枚の布”の概念についても触れておこう。イッセイミヤケの服づくりにおいて活動当初から現在まで一貫しているのが“一枚の布”という考え方。
従来のように輪郭に沿う形で布を裁断するのではなく、可能な限り1枚のままで身体の動きと響き合う、布と身体のゆとりや間(ま)の可能性を追求してきた。まさに「iPhone Pocket」もこの延長線にある。iPhoneを入れれば広がり、取り出せば平たくコンパクトに、まさに“1枚の布”を体現している。
「iPhone Pocket」は、オリジナルの立体成形で編み上げたリブメッシュ構造を採用したニットアイテムだ。iPhoneシリーズをはじめさまざまな小物を入れることができ、するりとスムーズに出し入れできるうえ、ニットが形状に合わせ自在に広がりぴったりとフィットする。実際に手にすると分かるが、想像以上に厚手でしっかりとした作りは保護という部分も担う。と同時に、華やかなカラーリングと、他社が追随できぬ製法と質感でイッセイミヤケの美学がしっかり息づいていることに気づくのだ。
iPhoneを“着る”という新たな発想
今作のコンセプトは「iPhoneを着用する楽しさ」。いつもの装いにポケットをプラスするというアイデアから生まれたという。つまり、“入れる”というより、衣服同様“着る”感覚なのだ。ロングならば肩掛けに加えぐるりと腰に巻いてもいい。ショートなら手首につけたり、手持ちや重ね付けも楽しいだろう。表情を出したいなら捻ったり、入れる小物の形を変えたりと工夫次第で遊べる余白もきちんと残されている。
そして、デバイスとの融合をより感じるのが暗い場所での使用時。適度に広がったリブの間から光が漏れ、近未来的な表情を見せるのだ。ハッとするほどの美しい情景は、思わず見惚れてしまうほど。あらゆるシーンで美しくiPhoneたちを身に着けられるのが「iPhone Pocket」なのだ。まさにAppleとイッセイミヤケのコラボだからこそ実現しえたことではないだろうか。
価格は妥当。きっと服も袖を通したくなる
価格については、Appleならびにイッセイミヤケファンである筆者の感覚を差し置いてもこの値段は妥当だと考える。両ブランドの価値とともに、歴史・ストーリー性、そしてプロダクツの完成度を鑑みると納得できるからだ。ある意味、同プロダクツは、そういった複合的な視点とともにファッションアイテムかつ一つの作品としてとらえることが理解するうえで重要なのだろう。
なお、本製品がファースト・イッセイミヤケとなったユーザーも少なからずいるだろう。Made in Japanの良質なプロダクツを手にし、その素晴らしさを感じることができたのなら、次にきっと同ブランドに袖を通したくなるはずだ。ちょうどApple Store 銀座から見える位置にISSEY MIYAKEの旗艦店があるのも運命かもしれない。
どちらにせよ今回のAppleとイッセイミヤケによる「iPhone Pocket」は話題性も含め大成功と言えるだろう。「黒タートル」で止まっていた時間が、新たなプロダクツにより躍動感をもって動き出したと筆者は感じる。未来志向の両者らしい大本命のコラボ、願わくば、次なる作品も期待したいトコロである。
































