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近鉄、レストラン列車「レ・サヴール・志摩」2026年秋運行。志摩観光ホテル樋口総料理長がフレンチコースを監修

2025年10月31日 発表
近鉄がレストラン列車「Les Saveurs 志摩」を2026年秋から運行する

 近畿日本鉄道、近鉄・都ホテルズ、近鉄リテーリングは、新たな観光列車「Les Saveurs 志摩(レ・サヴール・しま)」を2026年秋に運行開始することを発表した。

 Saveursはフランス語で「味・風味」を意味する言葉で、「美食が誘う、優雅な列車旅」をテーマに、志摩観光ホテル 総料理長の樋口宏江氏が監修するフレンチコース、近鉄・都ホテルズの手掛けるフレンチ膳の2種類を用意する。

 2026年秋から週6日(季節によって週7日)で運行し、停車駅は近鉄名古屋・伊勢市・宇治山田・五十鈴川・鳥羽・鵜方・賢島。座席は全席指定の50席で、編成は1・2号車(フレンチ膳)は2人席×15卓、1人席×4卓(計34席)、3号車はキッチン車、4号車(フレンチコース)は4人席×2卓、2人席×4卓(計16席)となっている。

 料金はフレンチコースが2万円台後半、フレンチ膳が1万円台後半で検討中。往路は11時ごろに近鉄名古屋を出発し、復路は19時30分ごろに再び近鉄名古屋へ戻ってくるため、「首都圏からも利用しやすいスケジュール」という。なお、往復とも提供する料理の内容は同じとのこと。

近鉄 Les Saveurs 志摩

往路: 近鉄名古屋(11時00分ごろ)発~賢島(13時30分ごろ)着
復路: 賢島(16時30分ごろ)発~近鉄名古屋(19時30分ごろ)着

会見に登壇した近畿日本鉄道株式会社 取締役常務執行役員 深井滋雄氏(右)、近畿日本鉄道株式会社 代表取締役社長 原恭氏(中央)、株式会社近鉄・都ホテルズ 取締役エグゼクティブフェロー 志摩観光ホテル総料理長 樋口宏江氏(左)
Les Saveurs 志摩の編成
4号車のイメージ
1・2号車のイメージ

 会見に登壇した志摩観光ホテル総料理長の樋口宏江氏は、「移動する列車のなかで提供する難しさ」に触れつつ、志摩観光ホテルらしい一皿を提供すること、今回の企画にはG7伊勢志摩サミットでの経験も活かされたことを挙げて、「期待を超えるひとときを提供したい」と述べている。

 また、キッチンが車内にあることでレストランの厨房より空間の問題があることを認識しており、樋口氏は3号車の設計にあたって「スチームコンベクションオーブンを1台ではなく2台導入すること、水まわりを充実させること」という要望が取り入れられていることを紹介し、「この先メニューを変更することがあってもこの設備なら大丈夫。いいお料理が作れそう」と話している。

フレンチコース

フレンチコース

・熊野地鶏のコンフィとあおさのキッシュ
・鮑のテリーヌ 茸のマリネとサラダを添えて
・海の幸のパピヨット ~伊勢海老・伊勢まだい・蛤を香り豊かなブイヤベースで~
・ビーフシチュー
・柑橘のタルトレットとアイスクリーム
・小菓子(生チョコレート、伊勢茶フィナンシェ、レモンマカロン、パート・ド・フリュイ・オ・トマト)

フレンチ膳

フレンチ膳

・三重県産和牛のパルマンティエ風 キャベツのルーロー
・真珠貝柱とドライトマトのマリネ
・伊勢あかりのポーク ローストポーク
・伊勢どりのバロティーヌ バルサミコソース 三重県産温製野菜
・伊勢湾産あさりのクラムチャウダー
など

志摩観光ホテル総料理長 樋口宏江氏