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羽田空港「JAL SKY MUSEUM」がリニューアル! 夕暮れの整備工場を見学できる“トワイライト枠”を見てきた

2025年11月1日 オープン
JALの工場見学がトワイライト枠を復活。リニューアルした施設をさっそく見てきた

 JALは、羽田空港にある見学施設「JAL SKY MUSEUM」(東京都大田区羽田空港3-5-1 JALメインテナンスセンター1)を11月1日にリニューアルオープンする。今回の目玉のひとつに「トワイライト枠」(16時30分~18時40分)の復活があり、待ち望んでいた人も多いはずだ。ここでは、リニューアル後の中の様子やトワイライト枠の見学コースについて紹介する。

 東京モノレールの新整備場駅から徒歩3分、同社の羽田空港の整備拠点となっている「JALメインテナンスセンター1」の一画にJAL SKY MUSEUMがあり、フライトに関する知識が得られ整備工場を見学できるとあって大人気の施設。今回のリニューアルポイントを挙げると以下のとおり。

  • エントランスの改修・ロッカーの設置
  • 工場見学コースの時間延長
  • 定期開催曜日・時間枠の追加(トワイライト枠設定)
  • JAL SKY MUSEUM限定商品の拡大
  • アーカイブゾーン実物展示の更新・Future Zone新コンテンツの追加
  • 入場料の設定

入場前の混雑を緩和

 今回のリニューアルでは、1階のエントランスも改修した。受付カウンター前が少し広くなっており、壁には展示エリアを設けた。

 以前は混み合っている場合は密集を防ぐためにビルの外に出てもらうといった状況も発生していたそうなので、混雑緩和が期待できるとのことだ。追加されたモニターには現在の状況が表示され、分かりやすくなっていた。

少し広くなった1階の受付前
空港のインフォメーションのような雰囲気で伝えるモニター

 そして3階にはロッカー(無料)を新設。以前より手荷物を預けたいといった要望が多く届いており、117個ほど用意したという。ダイヤルロック式で、小型サイズが108個、中型サイズが9個あった。

ミュージアムエリアに新設された無料のロッカー
ロッカーのサイズは2種類
鍵はダイヤル式

見学コースの追加とトワイライト枠の復活

 工場見学コースの枠が追加されたことも大きなポイントだ。定休日となっていた金曜日を定期開催にし、見学時間枠も13時30分開始と16時30分開始の2枠を追加した。

 16時30分開始のトワイライト枠は過去にも人気のあった時間枠を再設定したもので、「夏季には格納庫から航空機越しに夕日を望むことができ、幻想的な光景が広がります」とのことだ。日の入りの関係からトワイライト枠は不定期開催となるので、予約時に確認してほしいとしている。

 工場見学コースの時間も従来より20分延長された。今まではミュージアムエリアが60分、格納庫が50分、計110分の設定だったが、リニューアル後は、ミュージアムエリア60分、格納庫50分に加えて再度ミュージアムエリアに20分滞在が加わり、計130分になった。その間に、見たいエリアの再訪、お土産購入、預け荷物の取り出しなどができ、帰り際に慌てずに時間が使えるようになった。

時間枠が増えた工場見学コース
3階にあるJAL SKY MUSEUM
飛行機を間近で見ることができる工場見学コース
トワイライト枠では夕焼けで色づく、日中とはひと味違う空港を見学できる
すぐ近くに駐機していたボーイング 767-300型機と777-300型機
目の前がA滑走路なので、離着陸する飛行機を見ることができる

金箔入りの限定「御翔印」を発売

 ここでしか買えない「JAL SKY MUSEUM限定商品」のラインアップも拡充された。数量限定の「御翔印(発売開始1周年記念版)」(600円)、機内で回収した紙コップを原料とした「タオルハンカチ」(900円)の新色・赤を用意するほか、マグカップ、ステンレスボトル、ポーチやペンケースなどを販売する。

新発売のJAL SKY MUSEUM限定商品
「御翔印(発売開始1周年記念版)」(600円)。写真は撮影用に額装したもの
JALカラーの「ハンカチタオル」(900円)

アーカイブゾーンは年代別からアイテム別に変更

 JALの歴史や航空業界の発展を学べるアーカイブゾーンの展示物も更新。現物史料の展示を“年代別”から“アイテムごと”に変更して入れ替えてある。今回から展示されるのは、機内で配布していたアメニティキット、シティガイド、機内配布の扇子、1950年代のパンフレットなどだ。

 歴史を感じるパンフレットはとても興味が引かれるし、扇子を配布していたというのも驚きだ。さらにファーストクラスやビジネスクラスで配布していたアメニティには、現在では保安上の理由から考えられない、ハサミを同梱したソーイングセット、ネイルキットなども展示されている。

アーカイブゾーン
パンフレットや扇子
ファーストクラスやビジネスクラスで配布していたアメニティ
そのなかにはソーイングセットやネイルキットなども
客室乗務員の制服コーナーにはレアな着物も展示

 映像コンテンツを視聴できるFuture Zoneにもコンテンツが追加された。JALグループの未来に向けたチャレンジ「奄美アイランドドローンの取り組み」「空飛ぶクルマの取り組み」を美しい映像を通して知ることができる。

新コンテンツを加えたFuture Zone

見学には1000円の入場料が必要

 リニューアルに伴い、新たに入場料が設定された。11月1日からは、子供(12歳以下)は無料、大人(13歳以上)は1000円を支払う必要がある。小学生未満は施設に入れないので、小学1年生から6年生までの年齢が無料の対象となる。

 支払いは予約時にクレジットカードで事前決済を行なう。担当者によると、入場料収入は利便性向上の取り組みやコンテンツの強化に使っていくとのことで、「JAL SKY MUSEUM自体は引き続きJALグループの社会貢献に対する費用で運営していく」と話していた。

 利便性やコンテンツが拡充したJAL SKY MUSEUMは、実際に整備工場も見学できるとあって従来から人気のある施設だが、さらに魅力が増した印象だ。工場見学コース以外にも、ライフベスト着用体験コース(1500円)、JAL STEAMスクール(1500円)、機内食体験・FUJI号プレミアムコース(8000円)が用意されている(どれも不定期開催)。1か月前から予約の受付をしているが、かなりの人気なので、興味を持った人はすぐにでもWebで空き状況を確認してもらいたい。