トヨタ、沖縄でカーシェアサービス「ちゅらまーい Ha:mo」実証実験

トヨタ車体製「COMS」。最高速度60km/hの1人乗り小型電気自動車

　トヨタ自動車は10月26日、沖縄県本部半島にて観光客向け1人乗りEV（小型電気自動車）「COMS（コムス）」のカーシェアサービス「ちゅらまーい Ha:mo」の実証実験を、本部町観光協会と今帰仁村観光協会、JTBグループと連携して2016年1月中旬～12月末に実施すると発表した。なお、利用料金は後日発表。利用申し込みは、所定のホテルおよびJTBグループの旅行予約サイトなどから行なう。

　本実験では、COMSを「ホテルマハイナウェルネスリゾートオキナワ」や「ホテルオリオンモトブリゾート&スパ」など、本部町および今帰仁村内の宿泊施設など7カ所所に30台配置するほか、各観光施設に10カ所に充電器付ステーションを設置する。また、COMSには新開発アプリ「おすすめルート案内」機能付きタブレット端末を搭載。観光コース「日本にここだけ！円錐カルスト台地散策コース2時間」や「世界遺産今帰仁城跡と集落散策コース4時間」などを提供し、スポット情報付きアプリによるルート案内を行なう。

「おすすめルート案内」画面イメージ

　同社によると本実験の実施背景として「本部半島は美ら海水族館をはじめ、今帰仁城跡、古宇利島など、県内有数の観光施設・スポットを有し、これら施設を訪れる観光客数は堅調に推移している。一方、これとは対照的にこの地に宿泊する旅行者の割合は近隣地域（恩納村など）に比べ低く、伸び悩んでいる。自然・環境に配慮したまちづくりの推進や、域内を自由に回遊できる『新たな移動の足』の確保など、観光の活性化を柱とした地域振興が目下の課題である」としている。

　また、小型自動車であるCOMSにより「車では乗り入れしにくい狭い道や自転車等では敬遠される坂道を含むエリアへのアクセス性が高まったことで、従来は訪れる機会がなかった地域の魅力が詰まった場所や自然・景勝地などにも、滞在中の限られた時間を使って効率的に回遊することが可能」とのこと。

COMSが観光スポットを走行している様子