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JALとJAPA、「子ども霞が関見学デー」で体験イベントを実施
フライトシミュレータやJAL機長、客室乗務員、整備士による「お仕事紹介」が人気
(2015/7/31 00:00)
- 2015年7月29日~30日 実施
JAL(日本航空)とJAPA(日本航空機操縦士協会)は、7月29日~30日に各府省庁で開かれた「子ども霞が関見学デー」において、全国の小中学生・幼児を対象にした体験イベントを行なった。子ども霞が関見学デーとは、文部科学省をはじめとした府省庁等が連携して、業務説明や省内見学を実施することで、親子の触れ合いを深め、子供達が夏休みに社会を知る体験活動の機会とし、府省庁などの施策に対する理解を深めてもらうことを目的としたものだ。体験イベントは、普段はなかなか中に入ることができない国土交通省の建物に入れることもあって、多くの親子連れで賑わっていた。その様子をリポートしたい。
子ども霞が関見学デーは、府省庁を横断したイベントであるが、国土交通省が管轄するイベントは、合同庁舎第2号館と第3号館で行なわれており、JALとJAPAのイベントは、合同庁舎第3号館10階の共用会議室で開催されていた。共用会議室では、そのほかにも海上保安庁や国土地理院、観光庁など、さまざまなイベントが開催されていたが、その中でもJALとJAPAの飛行機に関する体験イベントのスペースは大きく、子供達の航空機業界への関心の高さも感じられた。
本体験イベントの内容は、大きく3つに分けられる。1つ目が飛行機の操縦を体験できるフライトシミュレータ体験、2つ目がJALイベント制服着用体験やぬりえ体験、3つ目がJAL運航乗務員、客室乗務員(CA)、航空整備士による「お仕事紹介」教室だ。
フライトシミュレータ体験で用いられているのは、JAPAが所有する「G1000トレーナー」で、実際のパイロットの育成にも使われている本格的なものだ。フライトシミュレータ体験はとても人気があるイベントで、午前と午後の2回、整理券の配布が行なわれたのだが、サイコロを振る前に出目を宣言し、当たらないと整理券がもらえない仕組みになっていた。整理券配布は会議室の外で行なわれていたが、配布が始まるとあっという間に列ができていた。
本物のパイロットが教官役を務めるフライトシミュレータ体験が大人気
運よくフライトシミュレータの体験整理券をもらえた子供達は、順番待ちの際に、タブレットを渡される。タブレットで、シミュレータの基本操作の説明動画を見てから、実際にシミュレータを操作するという手順になっていた。機体は扱いやすい練習機に設定されていたようだが、それでもうまく空港に着陸するのはなかなか難しいようだ。JALやJAPAに所属する本物のパイロットが教官役となり、親切に指導してくれるのも、このシミュレータ体験の魅力だ。
JALの運航乗務員、客室乗務員、航空整備士による「お仕事紹介」教室も人気
JALイベント制服着用コーナーは、実際にJALイベント制服を着用して記念写真が撮れるということで、特に女の子に人気があった。もちろん、男の子用にパイロットの制服も用意されており、兄弟で制服を着て一緒に写真を撮ったり、大人サイズの制服も用意されていたので、親子で制服を着て写真を撮っている家族もあった。
フライトシミュレータ体験と並んで、人気があったイベントが、JALの運航乗務員、客室乗務員(CA)、航空整備士による「お仕事紹介」教室だ。こちらも席に座るには整理券が必要だが、立見客も出るほどの盛況だった。29日の午後の回では、機長の遠田和芳さん、CAの阿部留美さん、航空整備士の廣海真也さんの3人が登場したが、3人とも話が分かりやすく、子供達も熱心に話を聞いていた。
機長の遠田さんは、その職業を目指した理由について「小さい頃から空が大好きで、飛行機に憧れてました。絶対パイロットになりたいなといつも思っていて、勉強も運動も頑張りました。頑張れば皆さん、夢が叶うと思います。健康を第一に、勉強を一所懸命して、元気に遊んで下さい」と語った。
CAの阿部さんは、「私も小さい時から、飛行機という乗り物にとても憧れてましたし、初めて飛行機に乗ったときには本当にワクワクして、窓から見る空の世界が本当にとても好きでした。なので、いつか大人になったら、こんな素敵な空間で働くことができたらいいなあと思ったのが、CAを目指したきっかけです。私が飛行機に乗ったときに、CAのお姉さんがとっても優しくして下さって、私もいつかこんな風になれたらいいなあと思って、CAを目指しました」と語った。
航空整備士の廣海さんは、「僕は出身が石川県なんですが、小松空港が家の近くにありましたので、そこでまず飛行機がとても好きになりました。機械をいじるのが好きだったので、整備士になりたいなと思って、勉強してきました」と語った。
教室に参加した子供達の多くが、パイロットや客室乗務員になりたいと手を挙げていたのだが、どういう子にこの業界に来てもらいたいかという質問に対して、遠田さんは「パイロットはとにかく明るくて元気な子が一番だと思います。みんなパイロット目指して頑張ってください」とエールを送った。また、阿部さんは「私たち客室乗務員は、毎日何百人ものお客様と会いますが、初めて会う方がほとんどですので、初めての方とも恥ずかしがらずにお話できる方が、客室乗務員に向いてると思いますので、是非皆さんも、お友達にはもちろんですけども、初めてのお友達にも笑顔でご挨拶できるような方になっていただきたいなと思います」と語り、廣海さんは「整備はやっぱり力仕事、1人じゃなくてチームワークで仕事をしますので、元気でみんなと協力して最後まで諦めずになんでも頑張れるところが大事だと思います。皆さんも是非整備士を目指して頑張っていただきたいと思います」と語った。
そのほか、鉄道局のブースでは、鉄道運転シミュレータや路面電車運転シミュレータの体験ができるとあって、こちらも人気であった。また、同じ共用会議室の中では、3Dプリンタを活用して作られた3D分県パズル体験、左官ぬりかべ・鏝絵の体験コーナー、起き上がり小法師の絵付け体験コーナー、船のシミュレータ、深海3D映像上映コーナーなど、建物外では、ミニパワーショベルの操縦体験なども行なわれており、親子で1日たっぷり楽しめるイベントとなっていた。