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西武鉄道、東急5050系ヒカリエ号も登場した「西武・電車フェスタ2015 in 武蔵丘車両検修場」
来場者向けに臨時電車「池袋線開業時12駅停車電車」も運行
(2015/6/9 14:41)
- 2015年6月7日 開催
- 武蔵丘車両検修場(埼玉県日高市台462-1)
西武鉄道は、沿線住民やファン向けのイベント「西武・電車フェスタ2015 in 武蔵丘車両検修場」を開催した。武蔵丘車両検修場は、埼玉県日高市にある西武鉄道最大の車両検修(点検修理)施設。開催された6月7日は好天に恵まれた日曜日で、約1万3000人(西武鉄道調べ)のファンが詰めかけ、通常は目にすることのできない車両検修設備の見学、体験、電車撮影会、鉄道部品やグッズの販売、ライブなどを楽しんだ。電車ファンの子供を連れた家族ファミリーが多く見受けられたイベントだった。
当日会場へは、池袋駅発で飯能駅行きの臨時電車「池袋線開業時12駅停車電車」が「100周年記念ヘッドマーク付きラッピング電車(30000系)」として運行された。これは開業時の12駅に停車し、車内アナウンスでも解説されるという特別な列車。またこの臨時電車に接続する時間とそれ以降の来場と帰り向けに、飯能駅と検修場間の臨時電車が運行されていた。こちらは、通常運行はしない線路上を走行し検修場の建屋内部に停車し乗降するという、なかなか貴重な体験となった。
なお臨時列車を使わない場合は高麗駅から徒歩(約12分)もしくは、飯能駅からの無料送迎バスを利用して正面玄関側からも訪れることができた。
まず電車ファンの目につくのは、広大な屋内となる車両検修場を使った大がかりな車両展示だった。人気の30000系や、10000系「ニューレッドアロー」、黄色い電車の2000系、線路のゆがみを修正する保線車「マルチプルタイタンパー(通称マルタイ)」などが展示されていて、ニューレッドアロー2台は乗務員室(運転席)の見学ができた。この人気は高く、常時1時間以上の行列となっていた。
屋根上の見学も行なわれていて、通常は間近で見ることのできないパンタグラフやクーラー部分をじっくり見学することができた。また、30000系を使った台車入れの実演や、トラバーサーと呼ばれる検修場内で車両を平行移動させる大がかりな装置の乗車体験も人気だった。
単なる車両見学だけでなく、実物を使った列車操作や検修場作業の体験型の展示がされているのもこのイベントの特徴。主制御器(列車のスピードをコントロールして運転する装置)操作、ブレーキ操作、パンタグラフ操作、架線作業車やエンジン付き保線用トロッコ「レールスター」といった作業車への乗車、車輪転がし(小学生以下限定)、ゴムリングをはめ騒音を抑制した丸リング車輪の打音といった体験ができる。どれも子供のファンに大人気の模様。架線作業車とレールスターへの乗車は整理券の配布があった。
また、緊急時以外押すことのない、ホーム上や踏切の非常ボタンを押したり、車両内から緊急時に乗務員と通話をする非常通報体験もあった。
キッズ向けにミニ電車(30000系と5000系)・機関車(E31型)コーナーや、記念撮影コーナーが設けられ、格好の家族での写真撮影スペースとなっていた。
屋外では電車撮影会も実施され、当日池袋発飯能行きや飯能と検修場間の臨時列車として走った西武鉄道30000系「100周年記念ヘッドマーク付きラッピング電車」と、東急5050系4000番台「Shibuya Hikarie号」が並べられ、多くの来場者がカメラを向けていた。
車両検修場ならではの展示として、電車を動かすモーターや、ブレーキと自動ドアを動かす圧縮空気を作るコンプレッサー、車輪や台車などがある。内部や仕組み、歴史が分かるように展示されているのも特徴。整備をする機器なども含めて展示されているので、検修場の作業も自然と理解できた。
大きめのスペースをさいてNゲージの鉄道模型とジオラマの展示もあった。そこでは、「西武鉄道2両編成大集合」と題した模型展示もあり、西武鉄道で運用された車両の歴史を追うことができて、なかなか見応えがあった。模型に車載カメラを搭載して走らせている様子を、テレビでモニターできるようにもなっていて、多くの人が精巧なジオラマに見入っていた。
そのほか、西武鉄道はもちろん、私鉄各社のグッズ販売(近江鉄道、伊豆箱根鉄道、東武鉄道、東京メトロ、東急、京王、小田急、京浜急行、京成、つくばエクスプレス、江ノ島電鉄、横浜シーサイドライン、多摩都市モノレール、富士急行、阪神電鉄、流鉄、わたらせ渓谷鐡道、秩父鉄道、ひたちなか海浜鉄道、上信電鉄)コーナーや、鉄道部品の販売、地元名産品、おもちゃの物販コーナーほか、飲食の店舗も豊富に出店していて楽しめる。
また、休憩スペースは室内にイスも用意されていたが、外の広い芝生の「休憩・お遊び広場スペース」で休憩をしているファミリーも多く、のんびり楽しめるイベントとなっていた。
この西武・電車フェスタは毎年恒例のイベントとなっているので、鉄道ファンはもちろん、沿線の皆様もぜひ足を運んでみて欲しい。