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FDA、名古屋小牧~出雲線、北九州線の2路線拡充を祝うセレモニーを実施

県営名古屋空港は全9路線に

2015年3月29日 就航

 FDA(フジドリームエアラインズ)は3月29日、同社にとって14番目、15番目の路線となる「名古屋小牧(県営名古屋空港)~出雲空港線」「名古屋小牧~北九州空港線」の2路線を就航した。

 名古屋小牧~出雲線は1日1往復、名古屋小牧~北九州線は1日2往復となり、それぞれを60分と80分で結ぶ。同社では、名古屋小牧~出雲線で年間3万6000人、名古屋小牧~北九州線で年間7万5000人の利用客を見込んでいる。

 初日となるこの日には、県営名古屋空港にて就航記念式典が行なわれ、それぞれ初便の搭乗客には記念品が贈呈された。

 就航記念式典では、同社の代表取締役社長 須川恒次氏のほか、愛知県、福岡県、島根県の各副知事、自民党愛知県連会長の参議院議員の藤川政人氏らが登壇し、新路線への期待を語った。

FDA代表取締役社長 須川恒次氏「FDAは就航から5年8カ月、就航率98%という非常に高いオペレーションを維持している。地方活性化を掲げるリージョナル航空として、この出雲線、北九州線がお役に立てれば幸いだ」
愛知県副知事 永田清氏「愛知県ではこの4月から観光局を立ち上げる。愛知からはもちろん、北九州、出雲からもぜひ愛知へお出ましいただきたい」
福岡県副知事 服部誠太郎氏「自動車、半導体の関連事業が盛んな地域ということで、北九州と中京地域は似ている。ビジネス、観光ともにこの路線をご活用頂きたい」
島根県副知事 小林淳一氏「これまで陸路しかなかった島根県としては待ち望んでいた路線。両地域の縁結びの路線として、地域発展のために力を尽くしていく」
参議院議員 藤川政人氏「2005年にセントレア(中部国際空港)へ一元化が進み、地元で生まれ育った人間として寂しい思いもあった。豊田などに負けない企業中心地としてこの地域を発展させるため、一緒に頑張っていきたい」
県営名古屋空港のマスコットキャラ「なごぴょん」(右)と、地元・豊山町のマスコットキャラ「地空人くん」(左)も応援に駆け付けた。地空人くんは祖先が天狗というキャラクター

 地方と地方を結ぶリージョナル航空として事業に取り組んでいるFDAは、この2路線を加えることで14空港15路線となり、現在の中心拠点である県営名古屋空港では、9路線(青森、いわて花巻、山形、新潟、出雲、高知、北九州、福岡、熊本)での運航となった。

 出雲へはこれまで5時間近くかかる陸路を使うしかなかったが、出雲線の就航により1時間という大幅な短縮となる。出雲空港は宍道湖の西側に位置し、島根県庁のある松江や出雲大社、世界遺産である石見銀山遺跡といった山陰側の観光地へもアクセスにも有効だ。

 北九州空港は九州の玄関口として、小倉や下関のほか、大分方面へのアクセスも良好。北九州空港から東九州自動車道を使って南下し、別府温泉や湯布院へ行き、大分自動車道を通って博多などにも足を延ばす、といった北九州の周遊観光もお勧めである。

 なお、9号機が導入されたばかりの同社だが、FDA専務取締役の久保秀人氏によると、この2路線の追加で、フライトスケジュールはかなりタイトになっているとのこと。導入が予定されている10号機、11号機にも期待がかかると同時に、新型機が何色で登場するのかも楽しみだ。

各初便の搭乗前セレモニーの様子

名古屋小牧~北九州 初便(07時20分発)

FDA専務取締役 久保秀人氏「本日就航の2路線を含め、14空港15路線となる。FDA全体としては1日56便、チャーター便を含めて約60便の運航となります。これからも安全を最優先に運航して参ります」
北九州市副市長 藤原通孝氏「従来からビジネスで中京地域と北九州を往復しておられる方は多い。九州の玄関として、福岡、大分の観光にもこの路線を役立てていただきたい」
搭乗前には記念品が手渡された。初便に乗りに来たという航空ファンの方もおられ、初便は北九州便、出雲便ともほぼ満席での運航とのこと
北九州行きの初便は3月23日に到着したばかりの新機体である、ゴールドカラーのFDA 9号機(登録記号JA09FJ)。定刻は07時20分発。早朝の光のカーテンの中、印象に残るフライトとなった

名古屋小牧~出雲 初便(14時20分発)

出雲行き初便の出発前にも、FDA代表取締役社長 須川恒次氏が挨拶。「FDAは2009年7月就航以来、利用者300万人を突破。この出雲、北九州便はFDAの事業拡大の大きな節目と考えている」とコメント
出雲市副市長 伊藤功氏。出雲発の初便で先ほど到着したという同氏は「愛される路線になるべく、島根県、出雲市をあげて応援して参ります」と語った
出雲行きの初便はイエローカラーの7号機(JA07FJ)。当日午後はあいにくの天気となったが、運航の妨げになるようなことはなく、定刻の出発となった
北九州便、出雲便とも日本航空(JAL)との共同運航
これから搭乗する機体が色で一目で分かるのがFDAの特徴。個々の機体への愛着の湧き方も違うだろう
出雲、北九州を新たに加え、県営名古屋空港は9路線となった
7時20分に北九州に発った9号機だが、折り返して10時25分(到着予定より5分早い)には帰着。またすぐに別の空港へと飛び立っていった

保坂陽一