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冷蔵・冷凍が同時にできるEcoFlowの最新ポータブル冷蔵庫を見てきた。2Lペットが縦に入る余裕ある深さ
2025年4月24日 09:00
- 2025年4月24日 発表
EcoFlow Technology Japanは、ポータブル冷蔵庫「EcoFlow GLACIER Classic」、ポータブルエアコン「EcoFlow WAVE 3」、走行充電器「EcoFlow 500W Alternator Charger」の発表会を開催した。
ポータブル冷蔵庫「GLACIER Classic」
「GLACIER Classic」は、オプションの専用バッテリーパックを使うことで最長43時間の駆動が可能なポータブル冷蔵庫(35Lの場合)。
55L、45L、35Lの3サイズ展開で、45Lと55Lでは1台で冷蔵と冷凍が同時にできる2室に分かれている。内部は2Lペットボトルが縦に入るサイズ。全サイズ-20℃~+20℃の温度設定が可能。オプションで提供する容量298Whの専用バッテリーパックは、旧製品と共用できる。6月下旬発売予定で、現時点では価格未定。
ポータブルエアコン「WAVE 3」
「WAVE 3」は、前モデルの1.5kWから20%アップした1.8kWの冷房性能を持ったポータブルエアコン。
6畳以下の空間温度を15分で約8℃下げる冷房性能を備えるほか、2kWの暖房性能と、新たに除湿機能も搭載した。動作モードは、自動・冷房・暖房・除湿・ファンを選択できる。オプションの1024Whの専用バッテリーパックでは新たにリサイクル寿命が長いリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、省エネモードでは最長8時間の稼働が可能としている。
価格は本体が14万9930円、専用バッテリーパックは10万6200円。5月8日に一般発売予定。オンラインでは4月28日から先行販売する。
走行充電器「500W Alternator Charger」
「500W Alternator Charger」は、クルマに装着し、走行しながらポータブル電源などの急速充電を行なえる走行充電器。価格は6万6000円で、4月15日に発売済み。
これまでもあった800W出力のモデルからサイズやポートの変更なしに500Wに出力を下げ(サイズの変更はなし)、より手軽に使えるようにしたモデル。800Wモデルも併売する。
シガーソケットは100W~120W程度なので、1kWhのバッテリー充電に10時間以上かかるが、この製品では5倍の500W出力が可能なため、約2.5時間あればフル充電できる。走行時の急速充電のほか、車両のバッテリーへの逆充電、バッテリーメンテナンスの3機能に1台で対応する。逆充電モードおよびバッテリーメンテナンスモードには、別売りのXT150ケーブルが必要。
これまでポータブル電源との接続には専用ケーブルが必要だったが、付属のXT60ケーブルを使用して、他社製のポータブル電源とも接続可能にした。この新しいXT60ケーブルは単体オプションとしても販売され、すでに800Wモデルを使っているユーザーも購入することができる。
利用時には、エンジンルームと居室内をヒーターホースホールなどで貫通させ、通常はエンジン内にあるバッテリーに大電流に耐えられる太めのコードを直接配線する必要があるため、DIYも可能だが、工事不良のショートによる発火の危険性を考えると、配線は自動車整備工場などに依頼するのが無難だろう。ハイブリッドやプラグインハイブリッドにも適用可能だ。
「暑がりなのでエアコンが8時間連続で使えるのは助かる」と濱津隆之さん
発表会には、EcoFlow Technology Japan 広報部 部長の伊藤麗雅氏が登壇し、同社が2017年設立、日本法人は2019年に設立したという歴史や規模を紹介、米コンサルティング会社によるポータブル電源の2024年市場調査で、EcoFlowの世界シェアが一番だったと報告した。売上高で25.8%、出荷台数で17.4%のシェアという。
「前モデルの冷蔵庫『GLACIER』は67%が車中泊やキャンプ、エアコン『Wave 2』は65%が車中泊用途で使われていて、車中泊やキャンプの利用がとても多い。エアコンがない仮設事務所での補助利用やペットと一緒に使うなど、幅広く活用されていくことが明らかになってきています。日本では災害時への備えとして非常用電源としての需要が高まっている状況もあります。ユーザーの実際の利用状況や要望をしっかり反映しながら開発を進めていきます」と話す。
続いて、EcoFlow Technology Japan RV事業部長 危機管理対策部本部長の長浜修氏から、国内主要7メーカーが加盟する「日本ポータブル電源協会(JPPSA)」に加盟し、S認証を取得、ポータブル電源専用JIS規格の策定といった作業を共同で進めていくこと、「日本RV協会(JRVA)」に加盟したことの報告があり、今回の新製品の詳細な解説があった。
後半には、テレビ東京で放映された車中泊をテーマにした人気グルメドラマ「絶メシロード」で主演を務める濱津隆之さんをゲストに迎え、なちゅガール編集長 モデル・インフルエンサーの森風美さんと伊藤部長も加わったトークショーを行なった。「絶メシロード」では、EcoFlowのポータブル電源が使われたこともあるという。
濱津さんは、「電気が使えると普通の車中泊がただ寝て泊まるだけでなく、いろいろな家電が使えてもっと快適になるなという実感はあります」とは言うものの、実生活での車中泊経験を聞かれると「そういうドラマをさせていただいてはいるんですけど、車中泊経験がまだ1回もなくて、撮影するたびにいいなと思いつつ踏み出せてないっていう状況です」と、まさかのカミングアウト。「プライベートではクルマも持ってないので、そこからが大きなハードルですね」と追い打ちをかけ、会場の笑いを誘っていた。
濱津さんは目の前に置かれた、新しいポータブル冷蔵庫「GLACIER Classic」とポータブルエアコン「WAVE 3」はおおいに興味があるようで、「冷凍庫とエアコンがあれば、車中泊を始めるのにも敷居が低くなりそうです。本当に暑がりなので、エアコンが8時間も連続で使えるのは助かります。冷蔵庫も、クルマに戻ったときにキンキンに冷えたビールがあったらすごくうれしい。天板がフラットになっているので、この上で調理したりできそう」など、実物に触れながら製品の感想を語っていた。
伊藤氏は、「EcoFlowのポータブル電源の大きな特徴ですが、充電がとにかく速いんです。こちらは2000W出力のDELTA 2 Maxですが、50分あれば80%まで充電することができるんです」と、ポータブル電源の性能もアピールしていた。ちなみに1500W出力で車中泊の1泊などにちょうどよい容量と重量の「DELTA 3 1500」は、今年の3月に発売されたばかりの製品だ。
なお、EcoFlowの公式オンラインストアでは、会員向けにセット販売など各種セールやクーポン配布などが行なわれており、ディスカウント価格で購入できることもある。例えば4月29日までの会員フェスタでは、「DELTA 3」と「500W Alternator Charger」のセットが55%オフになっている。また、GW期間の4月30日~5月7日には、特別サプライズ企画も予告している。